第8話 エヘッ! 8

「私の名前はおみっちゃん! 夢はお江戸で歌姫になることです!」

 おみっちゃんの夢は歌姫になること。ちなみに歌姫とはアイドルみたいなものである。

「いらっしゃいませ! 美味しい! 美味しい! お茶とお団子ですよ!」

 夢を叶えるために茶店で看板娘のアルバイトをして銭を貯めている。

「実は私、幽霊なんですけど。エヘッ!」

 おみっちゃんはエヘ幽霊である。


「何か繋がる物語・・・・・・。なんぞや!?」

 トーナメント、リーグ戦、オリンピック、予選、決勝。12宮、7柱、冥界三巨頭、四天王、悪魔7匹、悪魔騎士6匹、兄弟5人、妖怪108匹逃がしちゃう。魔王、宇宙人。黒の組織など。高校野球やサッカーは楽だな。

「これって海賊王や7つの竜玉や大人に戻るとかの敵役、若しくは過程の物語。」

 盛り上がるやら、延命やら。形は違えど戦うには違いない。同じことの繰り返しには違いない。

「それでいいのだ。」

 目的や敵は何であれ、戦い続けることには違いはない。


「なに!? 私の夢を叶えるためには色々な難題を突破しなければいけないですと!?」

 おみっちゃんに突き付けられた難題。

「私もできる限り助けるから、おみっちゃん、茶店の看板娘を頑張ろうね。」

 心配するフリをするおみっちゃん。

「ありがとうございます。女将さん。私、がんばります!」

 こうして騙されているとも知れないおみっちゃんの戦いが始まる。

「イヒッ!」

 してやったりの女将さん。


「いらっしゃいませ! 美味しい! 美味しい! お茶とお団子ですよ!」

 おみっちゃんは茶店でアルバイトをしている。

「それでは女将さん。夢を叶えるために悪さをしている妖怪を倒してきますね。エヘッ!」

 おみっちゃんは歌姫になるために善行を積むことにした。

「いってらっしゃい。」

 女将さんはおみっちゃんを見送る。

「は~い。エヘッ!」

 いつも明るく笑顔で元気で前向きなエヘ幽霊は軽く返事をする。


「どこかに悪さをしている妖怪はいないかな?」

 おみっちゃんは周りを見回してみた。

「キャアアアアアー!」

 どこかからか女性の悲鳴が聞こえる。

「あっちだ! 行ってみよう!」

 おみっちゃんは現場に向かう。


「大丈夫ですか?」

 おみっちゃんは女性を見つけて駆け寄る。

「はい。化け物が現れたんです!?」

 女性はパニックを起こしている。

「腹減った。食べ物を寄こせ。」

 そこに妖怪が現れる。

「おまえは何者だ?」

 おみっちゃんは尋ねてみた。


寝て起きて日が変わる。


「おみっちゃんの夢はお江戸で歌姫になること。しかし酷いとてつもない呪われた音痴。呪いを解くためには良いことをしなければいけないと女将さんが言っていた。困っている人間を助けて善行を積むのであった。」

 ほぼこれで上記とスムーズに繋がった。例えると西遊記やアンパンマンみたいなもの。昔の話が良く出来ているのか? 昔の話も同じことの繰り返し? 設定を少し変えただけだから、現在もリスペクトすればいいだけで許されるはず。


「私の名前はおみっちゃん! 夢はお江戸で歌姫になること! しかし私は可愛そうにも呪われた体質。その呪いを解くためには女将さんが言っていた。困っている人を助けて善行を積めば呪いは解けると。そして私の夢は叶えられる。そのために今日も一日がんばるです! エヘッ!」

 おみっちゃんの冒険はつづく。


「いらっしゃいませ! 美味しい! 美味しい! お茶とお団子ですよ!」

 おみっちゃんは人手不足の茶店で女将さんを助けている。

「おみっちゃんがいると人件費を削減できていいね。イヒッ!」

 守銭奴な女将さん。

「女将さん、仕事が落ち着いたので困っている人を助けに行ってきますね。」

 おみっちゃんは善行を積みに出かける。

「行ってらっしゃい。気を付けてね。」

 見送る女将さん。


「どこかに困っている人はいないかな?」

 おみっちゃんは街を彷徨います。

「キャアアアアアア!」

 その時、女性の悲鳴が聞こえてきます。

「あっちだ! 行ってみよう!」

 おみっちゃんは悲鳴の聞こえた方へ急いだ。


「大丈夫ですか?」

 おみっちゃんが現場に駆け付けると女性を見つけた。

「はい。化け物が現れたんです。」

 女性は化け物の方を指さす。

「お腹空いた。飯食わせ。」 

 化け物が現れた。

「おまえは何者だ?」

 おみっちゃんは尋ねてみた。

「私は地球侵略を狙う魔王妖怪マヨ様の妖怪、餓鬼。

 現れたのは餓鬼。

「魔王妖怪マヨだと!?」

 おみっちゃんは魔王妖怪の存在を知る。

「地球上の食料を食いつくして、人間を餓死させてやる!」

 餓鬼の狙いは人間を困らせることだった。 

「チャンス! 善行を積むチャンスだ!」

 善行チャンスにおみっちゃんは喜ぶ。

「そうはさせるか! 私が相手だ!」

 おみっちゃんが餓鬼の前に立ち塞がる。

「勝負だ! おみっちゃん! おまえも食べてやる!」

 餓鬼はおみっちゃんに襲い掛かる。

「ギャアアアアアアー!」

 おみっちゃんは丸呑みにされる。

「勝った! 勝ったぞ! 私の無限食欲の前に敵はいないのだ! ワッハッハー!」

 勝ち誇る餓鬼。

「何を笑っている?」

 そこにおみっちゃんが現れる。

「バカな!? どうしておまえがそこにいる!?」

 状況が理解できない餓鬼。

「私は幽霊なので食べることはできないのだ!」

 おみっちゃんは幽霊なので食べられることはない。

「そんなことありか!? 卑怯だぞ!?」

 納得がいかない餓鬼。

「私が可愛いから許してください。エヘッ!」

 おみっちゃん得意のエヘ笑い。


「今度はこっちの番です! 私の歌を聞いてください!」

 おみっちゃんの夢はお江戸で歌姫になることでした。

「1番! おみっちゃんが歌います! 曲は酒は飲んでも飲まれるな!」

 おみっちゃんが歌を歌い始めた。

「ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ!」

 おみっちゃんは極度の音痴でデスボイスの持ち主であった。

「ギャアアアアアアー! なんだ!? この酷い歌声は!? 耳が腐る!?」

 餓鬼は藻掻き苦しむ。

「ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ!」

 更におみっちゃんは気持ち良さそうに歌い続ける。

「人類は食べ物を作り過ぎては捨てるフードロス問題を抱えているんだ! 私は人間を粛正して食品廃棄をへらそうとしただけなのに! ギャアアアアアアー!」

 餓鬼はおみっちゃんの歌声に耐え切れずに爆発して倒された。

「ご清聴ありがとうございました! ああ~気持ち良かった! エヘッ!」

 大好きな歌を歌えてご満悦なエヘ幽霊。

「困っている人は私が助けます! エヘッ!」

 恐るべき魔王妖怪マヨの世界征服を阻むために、エヘ幽霊のおみっちゃんの善行を積む冒険はつづく。

 つづく。

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