エピローグ 最悪の邂逅前

戦いを終えて、結界の中で吉報を待つであろう彼らに会いに行く。


「終わったよ。彼らの殲滅は成功したよ。」


結界の中では怪我をした者の手当をしていたり、眠ったり、肩を寄せ合い不安を掻き消すような者など多種多様だった。


「こういうのをなんていうんだったか?まんしん?」


「満身創痍です。」


「そうそれだ。いやー、魑魅魍魎とかは覚えられるんだが、印象が弱すぎてね?」


そんな会話をしながらも彼らに意識をさく。


その顔からは恐怖や、驚きなどが感じ取れた。


「誰だ貴様」


クラウスは剣を抜きながら僕の目の前に立つ。


「ひどいな、クラウスは薄情者だな。命の恩人の顔を忘れるとは。」


やれやれ、という仕草をしながら反応を待つ。


ちなみにこの仕草もオリエヴィアに教えてもらったものだ。


「貴様の容姿が違いすぎる。偽物じゃないと証明して見せろ。」


「ふむ。ならばこの鎌はどうだ?」


鎌を手に持ち、形を変える。


「ならばなぜこんなに顔がその、かっこよくなるのだ。」


赤面しながら質問してくる。話しをするときは目を見て話す。これは常識だ。これもオリエヴィアの受け売りだ。


「ま、和気藹々としているが、先の戦いでここら辺は消失。あと、さっきの和平の件についての話し合いをしよう。そのために、」


僕はオリエヴィアに目配りをする。オリエヴィアはうなずく。許可は出た。ならば行動に移すだけだ。


「魔王城に招待しよう。」


パチンッ


指を鳴らし、魔法を起動する。


そして、白い光に包まれたと思った時にはもうその光は消えており、目の前には、


黒く、大きく、禍々しい雰囲気を放つ城がそびえ立っていた。


これが魔王城、ホルフブーク。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


<???視点>


叩き起こされる感覚。いつまでも寝ていたいのに世界がそれを許さないように、俺を眠りから無理矢理起こされる。


しかし、体には力が入らない。魔力が切れているようだ。ぼんやり目を開けると、何人かの人間?が俺を見下ろしている。


「……で……ほんとうに…………」


話しをしているのだろう。しかし、その話の内容は聞き取れない。そのまま身体はどこかに連れて行かれ、液体のような物につけられる。


ふわふわした感覚がする。そのまま、また目を閉じるのだった。






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昨日はすいませんでした。


遅れてしまいまして、今度からまたペースは戻していきます。これにて、第一章は終了です。また第二章で会いましょう。


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