第15話 また環境の変化

学年が変わった。特進から外れる。

特進から外れることがとても嬉しかった。テスト返却中の息のし辛さ、担任の進路選択の圧。友達と話している時以外心臓を握られそうな首を絞められそうな生活が終わると思った。





学年が変わった。友達は前のクラスから同じ子の内の1人。新しく作ろうと頑張ったけれど、遊びに行くような友達できなかった。

新しい担任はのほほんとしてあまり話さない人。

基本的に何も話さないその人のクラスの居心地が良かった。




2者面談をした時、初めて高校の先生に進路の話をした。大学に進学するなら

心理学

を勉強したい。もしくは

映画やドラマなどの映像をつくるために専門学校に行きたい

と伝えた。


初めて話したからなんて言われるか少し怖かった。でも否定されずに「じゃあ10月にある選択授業を決めるまでに決めておいてね」と言われただけだった。


少し雑談をした時に「漢字得意だよね」と言われた。

先生は昨年度の現代文の担当だった。そこで毎授業漢字テストがあった。そのテストは始めは簡単だったが、だんだん難しくなってきた頃から真面目に対策をして1年を通して良い方ではあるであろう成績を出していた。

定期テストで点数を取ることができなかったから大事な成績源だったのだ。

何人もいる生徒がいるのにも関わらず『漢字が得意だった生徒』と覚えてもらえていたことがとても嬉しかった。




環境は変わったけれど、先生の印象が良かったのもあったのか友達は少なくても学校が嫌になることは昨年度から格段に減った。

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