第7話 頼りきりの受験期

私はメンタルが弱く、自分で『ガラスのハート』と言っている。ガラスのように脆く元に戻りにくい。そんな私が受験生であることすら辛いのに、頼りきりだった人が居なくなった私はよく泣いていた。

Nの授業の日、よく泣いていた。Mが居なくなってからNに頼りきりで過ごしていたからピンと張っていだ心の糸みたいなものが切れるのはNの前が多かった。

自分でもなぜ泣いているのか分からない。だから「どうしたの?」と心配をかけるけれど、「分からない」と言うことしか出来なかった。



Mが居た頃、辛いことがあるとMが座ってる低めの椅子の隣に行って泣いたり、授業が始まる前に泣いたこともあった。泣いている姿を見せられるほど心を開いていた。

それほど頼っていた人が居なくなった今、頼れる人に頼らないと落ち込んでいってしまう。それが恐怖でもあった。自分では元気な状態に戻すことができなかったから。

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