トラックに撥ねられそうな女子高生を俺は助けた…はずだった。何故か俺は女子高生と異世界でスローライフを目指すことに?!
赤井錐音
I章
第1話
僕の夏は人助けをして終わった。はずだった。
〜
「よっしゃあ!!!!終わったぁぁあ!!」
夏休み前最後の授業が終わり、うきうきとした気分で、俺、
なぜなら俺は何故か無視をされ続けるいじめられっ子だった。そんなんだからこの誰とも会わなくていい夏休みという時間はとても貴重なものだった。
家の近くにあるT字路に差し掛かるここは俺の小中高全ての学校生活を支えてきた思い出の場所だ。そんなこの場所に来て、
俺は猛烈に嫌な予感がした。
その予感は惨たらしくも当たってしまう。
…運命の時がきてしまった。
僕の目線は彼女に移る。
小柄だが、制服を着ている。あの制服なら、
ある有名高校の人だろう。
…その人は何かに気を取られているようにも見えて、何か…死神にでも誘われているようなそんな無気力な顔をして歩いていた。
だからなのか、彼女には死角のトラックが見えていなかった。
俺の本能がやばい!と、叫ぶ。
その瞬間僕は無意識に体を動かし、
彼女と車の間に入った。
…いや、入りきれなかった。
彼女の手を掴んだところまでは良かったのだが、彼女を引っ張ることも押し出すことも出来ずに無様にも、車に当たった衝撃で、体が予想外の方向へ飛んでいく。
あぁ、人を救いきれないまま終わるのか…俺の人生。せめて、夏休み…満喫したかったなぁ…
神様がいるとしたら、せめてあの知らない彼女だけでも、
生かして下さい。
そう強く願った。その瞬間、視界がフェードアウトしていったのだった。
〜
…体が痛い。俺がのっているこれは…
ベットか。なかなかに硬いぞ。
ここは病院なのか?
まだ意識が朧げで、体が動かないが、
あの吹っ飛び方だ、よくても全身骨折の手前ぐらいはいってるのではないだろうか…
すると、俺の脳内に直接響き渡るような無機質な女性の声が、俺の頭を木霊した。
『称号:「命知らずの転移者」を取得します。そこに、ユニークスキル:「無限の可能性」を取得いたしました。ユニークスキルの能力により、新たにスキルを取得します。最高等スキル(モード・ユニーク)をそれぞれ「スキルツリー」、「君のためなら」、「修羅の道」、「全職業適正」、「全魔法適正」、「全武具適正」etc…を取得しました。次に凡庸的スキル、汎用的スキル及び、高等的スキルをそれぞれ取得します身体能力向上を取得します。並列思考を取得します。隠密行動を取得します。アイテムボックスを取得します。火属性極適正を取得します。水属性極適正を取得します。風属性極適正を取得します。etc…
…今現在で取得できる全てのスキルの取得に成功しました。詳しいことは私にお聞きください。ぜひ、固有名をつけていただけると、返事のしようがありますゆえよらしくお願いいたします。』
…何が何だかわからないが、固有名…つまり名前か…初恋の人の名前をとって、これから『朱音』と呼ぶことにするよ。
『固有名「朱音」を取得しました。これからも宜しくお願いします。マスター。』
何かの夢かな…そんなことを考えていた。
その考えを機に二度寝のように気持ち良いまどろみの中深く眠りについていったのだった。
二度寝をしてから数時間後。
体に軽い電流が轟くようにはしる。
ほぼ完全に覚醒した俺の意識が、身体に不調がないことを告げる。
…あれ?腕が動く。足もだ。なんでだ?
体が、一度ピクッと動き、その瞬間意識が確かなものとなっていった。
やっぱり知らない天井だ。
いや、でも待てよ?ここは…病院じゃない。
木製の天井を見つめる形で僕は目を覚ました。
体を起こし上げると、そこはウッドハウスのようで、どうも日本らしくない。
俺が住んでいたのは元々都会の方で、こんな家があるほうが目立って可笑しく見えてしまう。
得体の知れない家に慎重になっていく俺だった。
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新作です。
趣味としてやっていくのでこれまでは毎日投稿でしたが、2日に一回あるかないかの不定期です。
これはそもそも趣味の一つとして始めたものなのですが、少しずつPVが増えていくにつれて周りの目を気にしていくようになりました。それ自体は悪くないのですがそこで自分の本当に書きたいものが書けなくなっていくのでは…と自分の中で思っています。(個人の感想です)なので、
自由に、書きたいものを書く!をモットーにやりたいことをやっていこうと思います。
このやり方が正しいのかはわかりませんが、
今の自分がたどり着いた一つの答えです。
そんな自分勝手な自由気ままな小説でも見ていってくれる方は是非続きを見ていってくれれば嬉しいです。
今作を投稿しない週に不定期で投稿する作品
https://kakuyomu.jp/works/16816700427020222174/episodes/16816700427020424366
「異能最強なのに学校ではスクールカースト最底辺?!え?自らなってるんで大丈夫ですよ?決してドMではない(はず)」
です。
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