#23 喪失感とご神体と友達の気遣い
家に帰ると、お風呂に直行してシャワーを浴びた。
シャワーを浴びながら、少しだけ泣いた。
でも、イクミの前で泣かなかった自分をホメたい。
しかし、心配していた通り、喪失感が半端ないな。
二人で居た時間が楽しかった分、反動が凄い。
自室に戻って部屋着に着替えて、ベッドに倒れ込んだ。
布団の中から、グレーのスポーツブラが出てきた。
またかよ、と思い何気なくブラのサイズを見ると、ミワのサイズじゃなかった。
あ、これ、イクミのだ。
どおりでデカイわ。
そういえば昨日、ミワに頼まれて席外した時間があったな。
あの時か。
あぁ、そういえば、昨日イクミの家に帰って直ぐエッチ始めた時、イクミ、ブラしてなかったかも。
頭がエロモードで気に止めてなかったな。
ベッドに座ってスポーツブラを眺めながらそんなことを考えつつ、お約束の匂いでも嗅ごうか、嫌それはダメだ、と迷っていると
「アカリー」と言いながらミワがドアを開けて入ってきた。
入って来て早々「うわ!今度は誰の下着なの!?変態だ!」とワザとらしく言うので
『これはマイハニーから賜ったご神体だ!お前の貧相なブラジャーなどと一緒にするでない!』と言い返した。
危なかった
匂い嗅がなくてセーフ
「なんだ、アカリ元気じゃん。もっと落ち込んでるかと思って来たのに」
『まーね、中学の時の失恋に比べたら、大したことじゃないよ』と強がっておいた。
スポーツブラは、僕からミワのブラジャートラップの話を聞いていたイクミが「私もやってみたい!」と言い出し、昨日僕が部屋に戻る直前に仕込んだと、ミワが教えてくれた。
昨日は僕が全く気が付かなかったので、イクミはノーブラのまま中学まで行き、家まで帰ったことになる。
そういえば、昨日中学に行く途中、イクミに抱き着いてウソ泣きしながらおっぱいに顔埋めたな。
しかも、ファミレスで夜ご飯食べたあとの帰り道でもイクミのおっぱい揉みまくったっけ。
イクミ、アホだな。でも、なんか元気出た。
早速、そのご神体を床に広げて、僕が土下座でそのご神体に向かって平伏している姿をミワに撮影してもらい、その写メと一緒に『三上家の家宝に致します』とメッセージをイクミに送った。
イクミからは「寂しくなったら、それ見て私のこと思い出してね」と返事が来た。
『仰せのままに~ なんか元気出たよ。ありがと』と更に返信した。
その後は、ミワとお喋りしながらイクミからの帰宅の電話を待った。
5時前にイクミから電話があった。
改めて、この数日間のお礼を言って、今夜は短めのやり取りだけして電話を切った。
それから夕飯をウチでミワと一緒に食べて、ミワを家まで送って行った。
二人で歩きながら、ミワが「もうキスしてとかセックスしようとか言わないから、これからも遊びに来てもいい?」と今更なことを言い出すので、『いつでも来ればいいよ。ウチの親にも今まで通りにしてくれるようにお願いしてあるから』と答えた。
僕からも『今日来てくれてありがとうね。ミワが来てくれたから気がまぎれた』とお礼を言うと「ならよかった」と一言答えてくれた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます