# 19










どうすれば・・・・・?








それから幾度いくどとなく矢を放つが・・・・








魔の物の動きはにぶいとはいえ・・・・





いまだ止めることができないでいる・・・








「くそっっっ!!なぜだ!





 なぜ止まらない?!





 あんなに矢をたのに。」











「なぜ見えない!!!!





 なぜ僕は見えていない!!!





 いったい・・・





 どこを狙えば・・・・!!!!」









魔の物に矢は刺さっていても、





呪詛じゅそを同時に放つことをしなければ、術は発動しない。








魔の物がこれまでに受けてきた致命傷ちめいしょうの箇所を





ねらつことが出来れば、大きな助けになるだろうに。











こちらからは時折ときおりしか確認できないたたかう友の姿。






見るたび、瘴気しょうきにあてられたであろう





黒く染まる箇所かしょが広がっているように思える。








それに、だんだんと立ち回る速さも落ちている気が・・・?












そして





「嘘だろ・・・・?」




友が膝をついた瞬間・・・・















「やめろ・・・」












「やめてくれ・・・!!!!」















見計みはからっていたかのように





魔の物がいっそう濃く黒い瘴気を放った。



















その瘴気に濃さに・・・・・・





友の姿が






こちらからは見えなくなった・・・・・




















「嘘だ」










「きっと・・・見えてないだけだ・・・・。」








「そうだ。絶対。そうだ・・・・。そうだ・・・。」










「こんなこと・・・・・・・。」










手がガタガタと震えだす・・・・・










は、





まともに弓を構えることが





出来なくなってしまった・・・・・














続・・・・・

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