#8
振り返り、
里の者へ向かって声を張り上げ
すぐに離れるよう伝えていた時
河原に居ろと伝えたはずの弟たちまでもが、
この場所まで来てしまっていた。
「どうしてここに?!」
「どうしてここへ来たんだ!!
なぜ言いつけを守らない?
河原で待てと、動くなと言っただろう!」
すると弟は
「黒い
ここもどんどん痛くなって・・・。」
と答えた。
二人共とても不安そうな表情を浮かべ、
こちらへ近づいてこようとしている。
数字を有する者の内、
幼すぎる者は魔の物の
(この場に居させるのはまずい・・・。)
「その場で待っていろ!護符と結界を
「「うん・・・。」」
白い波動を線にしてスーっと伸ばし、
波動による結界は衣のような形へと変化させ、
二人へ被せるようにして
ひとまずは、二人に護符と結界を
(よし。これで大丈夫だ。
この子たちの光の波動を
「あの・・・この子達を連れて、
なるべく遠くへ、今すぐここを離れてもらえ・・」
言いかけた時、里の者の声が遮った。
里の者「ば・・・・化け物・・・・」
あぁ。魔の物を見たことがない人間は、
ソレを化け物と称することがある。
里の者「来るな!!!
はぁ・・・
息が・・・
苦し・・」
魔の物を目視できるとはいえ、
かなり離れているが、
もうすでに
呼吸が浅くなってしまっている。
これほどまでに・・・
力を持たぬ者とは・・・。
「ここから離れれば、
すぐにその息苦しさもなくなるはずです!
どうか早く、弟と妹を連れて里へ・・・!!」
弟たちが歩き出すと、
こんな言葉が
飛んできた。
里の者「近寄るな!!!化け物の血を継ぐモノ!!!!」
「え・・・・・・・・・・。
何を・・・・・・。」
里の者「その
後ろにいる"モノ"も・・・
お前達があの世から連れてきているんだろ!!!!
俺に近寄るな!!!
こっちへ来るなぁぁぁぁ!!!」
そう言い放つと、
その者は里の方へ、
弟たちを置き去りにして、
走って行ってしまった。
続・・・・・
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