助言者の声

音澤 煙管

わかってないんだよなぁ……





ぼくは何時も思うんだ、

世の中の不公平さを。


考えなくても目に見えて、

悲痛の魂となる時がある。


ぼくらはこうして当たり前に暮らしてる、

普段の生活は自然なことだ。


でも見なよ?

外を彷徨いている者たちを。


明日の生活もわからない、

今日の暮らしでさえ模索しながら居る。


君には、

そんな暮らしが出来るかい?

無理だろうけどさ。


生憎、

ぼくには生まれつき同じ精神がある。


ぼくは平気だけど、

君たちが心配なんだよなぁ。


ぼくらは、

体一つあれば生きてゆけるんだ。


君たちとは違うし、

君たちには

色々と余計な物が必要だろう?


そのくせ悪さばかりして、

ぼくらを何時も困らせてるし。


今のうちに、

自然の中で暮らせる様に

心身鍛えた方が良いかもね?


あ、そろそろ時間だ……


寝たふりして相手にしない、

それが一番の幸せの近道だから。



「それじゃあ行ってくるよ?

留守番を頼んだよータマ…… 」



何も聞こえない者、

何もわからない者、

人と暮らす事が、

こんなに大変だったとは

知らなかったなぁ……








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