守る 守れない 寄り添う

後ろ周り蹴り

相手のあごに必中

重たいだろう体をなんなくずって交番まで連れて行く

「おねえちゃん遊ばない?」と言って体に触ってきました

後日処理をお願いします

そういって書類にも手馴れたふうに書いていく

そしてなにごともなかったように差って行った



書類をみて「あー相手が悪いわな。あれが美和子ちゃんかぁ」



高校生帰宅部、合気道、柔道、剣道、少林寺、ヨガ、プロレス

似通う女の子彼女は毎日のように交番に足を運ぶ

主な罪状はナンパしてきたのを無視したら手をかけてきたというもの

彼女の頭には近くの交番の地図が全部はいっている



「ちがーう。ここはその方程式じゃない!」

クラストップ1の友人知美をつかまえて赤点すれすれだったのを反省

したわけではないのだが勉強させられている

「まずは方程式を全部覚えるところからね」

「わかった宿題にしとく塾行くじかんだわ」

「塾半分に減らしたら毎日何かあるって大変よ?」

「まー半分は趣味だしやめたってナンパは消えない」

「自分を餌に毎日ナンパ吊り上げってのもね」

「別に特別なことしてるわけじゃないのよ?毎日毎日声がかかる」

「美人で良家のお嬢様とくればなー普通習い事は

お茶にお花に着付けでしょうしね」

「そんなの退屈」

「ふーっ。じゃあ明日は理科ね。方程式覚えるんだよ」

「はーい」

さっそうと出て行く姿はまさしく牡丹やゆりの花がにあいそうな美人



特別な道を歩いてるわけでないなのになぜか今日も

「そこの美人俺たちに付き合えよ。これからコンパなんだ」

「こんぱでもかんぱでも好きにすればいいわたしは嫌です」

「そういわず…」

「嫌です」

「ちぇ。ちょっとぐらい美人だからってずにのんなよー。」

「売られた喧嘩は買うけどコンパに間に合わなくても知らないわよ」

「見込み無しなやつのせいで遅刻は面白くないな」

ぷぷー

おもいっきしクラッションを鳴らして遠ざかっていく

毎日喧嘩しているわけでない

向こうが引いてくれるにこしたことはない



「よーよーそこのねーちゃん」

うー本日は2回目もあるのか運が無い

「お断りします」

つつーと車3台が並ぶ

「承知してるよ。だけど今日は好きにさせてもらうぜ」

「昨日断ったこと後悔するほどにな」

バタンバタンバタン

車3台から満員の人間がとびででくる

う…これはまずいかんもしんない

交番まで迷わず全速力

だが途中で囲まれるこうなったら戦うしかない

向こうは気づいてるのかしらないが交番まで100M強

運がよければ通報を誰かがしてくれるかもしれない



最初の一手空振りそのまま足でずっこかすと背中を蹴り上げる

うめいている内にもう2人両手で頭をわしずかみすると

頭と頭をごっちんこ

10人くらい片付けたころには最初に沈んだ奴が目を覚ます

なめられた分は体で返すとばかり目がぎらぎらしてる

やばいのはそういう奴なんだ

経験上知ってはいるが20人を相手にするのはきつい…が

そんなこと言ってられない自分の身は自分でまもるしかない

しかたないが再起不能になってもらおう

骨の一本二本折る気ならまだやれる

そこに手を叩く音がする

「かわいい女の子にと…かわいいというより絶世の美女だな

とたわむれたいのはわからんでもないが

あきらめは肝心だぜ」

「でないと」といってポキポキ指を鳴らす

「しゃらくせー一緒にやっちまえ!」

加勢の度合いもよるが1/3人でも引き受けてくれれば勝てる

と強いこの人。目茶強いよどんどん伏せていく

息の切れている私は邪魔とばかりにはしによっけて

どんどん倒してく

「ひくぞ!」と昨日交番に引きずった親分格

「させるか」の一言でとびついて一本背負い

「女の子20人かかりで襲えば充分婦女暴行容疑でしょっぴけるんだよ」

「警官?だったらとっととつかまえてよ」

「噂の美和子ちゃんの腕前をみときときたかったのと

一人でつよがっていれば今日のような危険があることを知ってもらいたかった

最後が一番肝心たまには俺にも暴れさせてくれ」

「ぷっかっこいいのに最後のでふっとんだー。あははは。ま、ありがと。」

「ねね名前教えて。」

「猛」

「上から」

「一条猛」

「どこの交番にいるの?」

「ん警察手帳…刑事なんだしかも巡査ぁ」

「すごいすごいつきあってよ。駄目ならボディガードして

今の2倍の給与だすからさ」

「それは魅惑的だが金で刑事やってない」

「あっさりけるとこが気に入った」

「付き合ってくれるまでつきまとうからね」

「冗談辞めてくれ餓鬼相手できるかよ10年早い」

「じゃあ10年友達でいいつきあって」

男が頭を抱えたのもむりがない

とにかくその場は20人をしょっ引いていった


毎日決まった日常

学校行って学校で知美と勉強、塾に通って

帰りにナンパされて交番行き

今日はそれに加えて警察署の前でブラブラ

猛がでてくると両側から彼を呼ぶ声が

片方はもう馴染みきってる恋人「猛さん」っと呼びかける

もう片方は昨日見知った女の子「一条さん」っと呼びかける

猛はめまいを覚え頭を抱える

「猛さん大丈夫?」とかけよってくる

美和子は頭ぽりぽり近づいて

「えーと、もしかして彼女」

「そうだよ!だから付きまとうなと言ったのに今を何時と思ってる!」

「夜の10時」

「自覚しろ狙われやすいんだこんな夜中に出歩くな!」

「別にナンパ野郎が酔っ払いおじさんにかわるだけじゃん」

猛は再び頭抱える

「その無頓着さが狙われやすくしてるんだよ自分をしれ!」

「だって会いたかったんだもん。こんな遅くまで仕事?」

「そうだよ刑事は暇じゃないんだ」

「ふーっ、送っていくからちゃんと家まで帰るいいな?」

「大丈夫だよ一人で平気」

「そうはいくか警察署の帰りにレ○プでもされてみろ

面子まるつぶれだ。大人しく送られる。さや悪いがつきあってくれ」

「ええ、もちろんかまいません。昨日言ってた女の子ね。」

「あらま筒抜けなんじゃん。恋人の真似もできやしない」

「さやはおまえみたいな餓鬼と違って180度正反対のすばらしい女性だ」

「みたいね。いわれなくてもわかる」

「でもでも友達の線とボディガード線は残ってるじゃない」

「男女の友情関係は破綻する。警察を辞める気も無い」

「むー余計に気に入ったんだけどなー」

「気に入るな」

「おいおいそっちは金持ちしかいない住宅街だぞ」

「そんな噛み砕いたわかりやすく言わなくてもわかってるわよ」

「ボディガード雇うっていってる女の子が普通だと思ってたの?」

「それもそっか。だったらなんで県立なんかに…」

「知美…私の友人だけどが推薦で入ったの。私頭悪いし県立で充分」

「おいおい一人の友人が入ったからって決めちまったのか?」

「金持ちに生まれるとね取り巻きは多くても友達は少ないの」

「と、通り過ぎるとこだ。ここが私の家。兄3人妹1人の5人兄弟」

「血縁はばらばらだけどね」美和子は皮肉そうに笑う

「それじゃありがとう」

そう言って家に入っていった

「決して楽な生活じゃなさそうですね」とさや

「金があればあればで苦労するか」と猛



2週間後

警察署の前をブラブラしている美和子

「一条さーん」

と肩に飛びついてくる

「こらこら、変に美人がぶらついて名指しで呼び出しするもんだから

でてくるはめに…どうしたのか?泣いてるのか美和子」

「ひっく、この前のした連中。知美に知美をめちゃくちゃにした…」

「今病院で緊急治療室」

「毎日暴れてるんだもん自分はいつかはとおもってたけど…」

「知美は関係ないのに学校以外では極良く会わないようにしてたのに

しらべあげたみたい、ひっくひっくこんなのないひっく」

「3日ぐらいの監禁じゃたりなかったか…」

「すぐしょっぴくから2.3日くれ今度は刑にかけるから」

「ごめん、俺が甘かった」

「ひっくひっく知美のとこ戻らなきゃ…」

「まてまて、さや頼むこーゆ事情でな美和子を総合病院まで

連れて行ってもらいたい。」

「だめ!」

「私といたら同じ目にあう」

「大丈夫だ相手は勝利に酔いしれてる2度目はないよ」


だが2度目はやってきた

「ヒューヒュー獲物つれてお散歩かい。」

「今私すごく機嫌が悪いの理由はわかってるわよね?」

「女二人で何が出来るとっつかまえるぞ!」

今度は別に狙ってきたわけではないらしい4台の車から15人ほど

すでに手加減をするきのない美和子の敵ではなかった

一人残らず骨を折ったり内臓をあっぱくしたり

動けなくなった連中を無視して歩こうとしたところへ

数台のパトカー中の一人に猛がいた

「あちゃーこれは容赦ないな」

パトカーの護送車に気をうしなった連中をいれ

美和子たちにも乗れという

「気がついたらしい合いたいんだろう」

あわててパトカーに乗る美和子とさや

「本当に強いのね」と感心する

「強くたって意味がない知美は守れなかった」

「私は守られたわ。ありがとう美和子ちゃん」

「くすん…わーん」しばらく美和子の泣き声が響く

包み込むようにだきしめるさや

病院へつくと思うより元気な知美がいた

手当てと照合をかねてつれられた十数名は

知美が「そこの人が主犯格ですそれからそことそこのひとは

はっきりと顔をおぼえてます人数も17名でした」

「辛いだろうに証言ありがとう」

「私は美和子の友人ですからこんなことでまけたくない

処女にしか興味をしめさないのならこちらから願い下げです」

そういってにっこり笑う知美

「知美ごめんねごめんね辛いのに無理させちゃってごめんね」

そういって知美を抱きしめる友情が切れることは無かった



だが美和子は転校した。金さへ払えば行けるお嬢様学校に

それなりのボディカードもついている

クラブも全部辞めた少しでも早く帰れるように

知美とはメールでやり取りをしている

そのじかんもおしくってクラブをやめたともいえる

ひとりボディガードも雇った

自分より弱いけどと内心美和子は舌をだした

実際早く帰ってもナンパにはひっかかる

男が一緒だと諦める率はたかくなったが

しつこいのはいる5.6人乗ってると強気になって

ボディガードに向かってく

そしてボディガード撃沈

結局美和子はナンパしてきた連中をつるし上げ

交番につれていくのだった

帰ってくる頃にはボディガードも顔色真っ青で

美和子を探そうとしている

いきさつを話すと

大抵のボディガードは辞めていった



ブラブラブラブラ

「あ、さやさーん」

「あら美和子ちゃん。猛さん待ってるの?」

「うん。またデートのじゃまかな?」

「そんなことはきにしなくていいけど」

「今日は定時だそうだからそろそろ」

「…なんでおまえがいる」

頭にげんこつを食らう

「いたー。わるいことなにもしてないじゃん」

「それでなんだ」

「それがねー転校したことからはなしだす

 で、まともなボディガードいないのよ

 やっぱりなる気ない?」

「ない。そもそもお前が強すぎるんだ。

ボディガードもし甲斐がないどころかしっかくだろ」

「なんだってこんな早くから待ち伏せして愚痴きかなならん」

「だから転校してクラブ辞めたって言ったじゃん」

「まー家帰って勉強でもする。またねー」

ぱたぱたと手を振って遠ざかる」

「また家に帰る間にナンパにあうのだろうなあ」

「綺麗な子ですものね。いってたわ学校変ったら取り巻きはいなくなったって」


3年後

「一条さん」

「帰れ!お前の相手なんかしてる余裕無い」

「わかってる!さやさんがテレビで重症だって」

「大丈夫?大丈夫なわけないよね?」

「犯人は連行したわ。今留置所よ」

「捕まったのか?」

「桃金家の情報網でひっかからないのはないわ」と苦笑する

医師がでてくるベットはでてこない

「全力をつくしましたが…母子ともに…」

「そんなわけがないさやはそんなやわじゃない勘違いだ

 もう一度蘇生してくれ頼む!頼む!」

医師は首を振る

あわてて留置場にとってかえす猛と美和子

ころがってたハサミをとって「殺してやる殺してやる!」

「一条さん駄目警察の役目は逮捕するとこまで傷つけられないの

どんなに憎くっても殺せないの傷つけられないの

「離せ。そんなことしってる。許せないんだ手を離せ」

「離せない!今の一条さんを離すわけにはいかない。」

しばらく力の小競り合いがあったが猛がはさみを落とす

「うわーーーっ」と柵を壊さんばかりにふりたくる

だが幸い柵はこわれなかった

「一条さんそろそろさやさんのところへ戻ろう」

「まってるよ」

「ああそうだな一人にさせちまった。いこう」

だが会わせてもらえなかった

「警察の人に嫁がなければこんな死に方しなかったのに

かえってください。葬儀はこちらでおこないます。」

「せめて火葬場だけでも遺骨を分けてもらいたいんです」と美和子

「冗談じゃない彼に逮捕された腹いせに娘はなくなったのよ

わけるお骨なんてありません!」

「帰ろう家へここでえられるものはないみたい」

よりかかるようにして猛は美和子につれられて自宅に行く

「お前なんで警察官になった?」

「一条さんと同じ刑事になりたかったから」

「でも刑事になっても同じなんだね弱い方にやつあたりする。

助けられるとは限らない…」

「出産間じかの妊婦の腹めったざしにするなんて…許せない」

「言うな!」

それから沈黙の時間が始まった

缶ビール冷蔵庫ありったけあけて20本にはなるだろう

しばらくは寝ていたのかと思ったら声がかかった

「抱かせろよ」

「いいよ」迷わず美和子は言った

静かで長い時間がすぎていく

よく朝目をさます猛

「すまない始めてだったんだな」

美和子はにっこり笑う後悔はしないからと

「さやって何度も呼んでた」

「つっ、最低だな俺」

「あれだけ酒を飲めばね」と美和子は笑う

「あれだけってどれぐらいのんだ?」

「冷蔵庫全部」

「…ほんと最低だな」

「気にしなくていいの私も望んだことなのだから」

「身代わりでもいい連絡頂戴」と携帯の番号とあどれすをおいていった


5年後

あれから連絡は一度もこなかった

偶然のすれ違いに軽い挨拶するていど

それが今日メールが届いた

「刑事昇進おめでとう。帰りつきあえるか?」

「もちろん。全て断ってでも飛んでいくわ」

「どこ行くの?もう少し先。あーここから歩き」

しばらく歩いていく「あー夜桜」

「綺麗だろう」

「うん。綺麗」

「近寄ってみようか?」と走り出しそうな美和子を止める

「性質の悪い酔っ払いがいる。君みたいな美人は危険すぎる」

それよりと唇を重ねてくる遠慮がちに受け入れる美和子

「これでやっと終わった気がする」

「さやさん?」

「ああ、そしてお前さんとの始まりだ依存はないな?」

「今でも私より強かったらね~」と美和子軽く蹴りこむ難なく片手で

とられて手前にほうりだされるとばくてんの要領で回転して立ち上がる

そのまま握りこぶしで胸を強打しようとすると手をつかまれ関節技がかかる

「いたたた、ごめん、ぎぶ」

「お前じゃ一生俺には勝てないよ」

「ゆっとくけど私そーとー強いのよ」

「だけど俺はもっと強い」

「ならいぞんはない」

「耐えたのよずっと知美が傷ついたときからずっと

大丈夫なんてから元気させたくなくて去った

今日昼に会ってたのよひっぱ叩かれた」

「それで帳消しだとそして猛さんとも…猛さんでいいよね」

「おまえらしくないな呼び捨てでもいいぞ」

「OK」

「猛ともこれからはじまるのよね」

「ああ、これからだ長く待たせたな」

「さやさんが生きてれば絶対ありえない結果よ

私たちはさやさんの傷をずっと背負ってくそれにかわりない。」

「そうだなうらぎったんだもんな」

「それはちがう立って生きるのに一人ではきつい傷を背負ってる」

「二人でならあるけるかもしれない。そゆこと」

「おまえこの5年泣いたか?」

「5年じゃないわ9年一人自分の部屋に入ったら泣きとおしよ」

「9年かぁ辛いな一緒に暮らすか?」

「え?いいのさやさんとの思い出の家だよ?」

「新しい思い出が生まれるさ」

「さやさんは?」

「一緒に墓参りいく」

「うん。わかった」

「知美ももう家庭もってるんだろう?」

「うん。優しい人。幸せそう。でも…傷は完全には癒えない

障害は一生残るだろうって」

「そか、くるしいな」

「うん」


その後

二人は半年とたたずに籍をいれ一緒に暮らしている

といっても二人とも刑事、仕事におおわらわである


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