蛍花

とてもとても小さなお城がありました


そこは国と言っても大国の

一領主が納めるほどの土地しかありません


でも、この国には不思議な花が咲きました

夜に咲き輝き照らす蛍花


それが、この小国を豊かなものにし

国として成り立っていたのです


でも歴史が変わるほどの月日が経つと

周りの国がざわめき立ちます


あんな小さな国を残して置くことはないと


そして戦国の時代から猛者の居る国として名高い

大国が名乗りをあげ小国へ戦をしかけます


しかしどんな猛者が居ようとも

その国を落とすことはできませんでした


なぜならば…


争いを好み戦をしかけようとするものが来ると

蛍花は太陽にも負けない光を放ち


月をも隠す輝かしさで

国を覆ってしまうのです!


光に何も見えない猛者たちは

結局何もできずに退散するのでした




とてもとても小さなお城がありました


そこは国と言っても大国の

一領主が納めるほどの土地しかありません


でも、この国には不思議な花が咲きました

夜に咲き輝き照らす蛍花


それが、この小国を豊かなものにし

国として成り立っていたのです


そこは争いをしらぬ国

やましい心に蛍花は光り輝き


危険を知らせ

危険から守る貴重な花


小さいままで何千年も続いている小国

何故続いてきたか


歴史を忘れるたびに

その蛍花は教えます


今日も花を愛でる人達が

せっせと花の手入れをし


その国は平和しか知らないものしか受け入れない

それ故に

とても小さな城で


とても小さな国で


そしてとてつも長い平和を教える国として栄えているのです



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る