【episodes4】お爺ちゃんの夢
月のものが遅れているーーー。
娘からその話を聞いたのは数週間前のことだった。
同級生の彼との間に生命が宿ったのだ。
まだ若く未婚の彼らにとって戸惑いもあっただろう。
だが、彼も娘も幸せそうだった。
ことの他喜んだのは、私の元夫である娘の父親である。
孫の誕生を心待ちにし、将来の職業まで決めていた。
経済力の伴わない彼らをサポートすべく、ますます仕事に熱が入った矢先のことであった。
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