第145話 わし 軍事都市に寄る

    〜〜〜エッジ軍事都市〜〜〜



わし「そこの青年…エッジはおるか?」


タキ「あ!!マルス様!!師匠は奥の研究所に居ますよ」


わし「アポを取ってたんじゃがな」


タキ「呼びましょうか?」


わし「いや…研究所まで行く」


パイプに火をつけ燻らす


タキ「ここ禁煙です」


アルバート「おい!!」


わし「アルバートよい、そうじゃったな」(笑)


タキ「えぇ…セリーナさんが超タバコ嫌いなんすよね」


わし「そうか…子供が産まれたとか言ってたな」


タキ「そうです、可愛い女の子ですよ、亡くなった妹さんの名前を取ってセレナって名前です」


わし「元気な子か?」


タキ「よく笑うし元気ですね」


わし「ふむふむ…では研究所に行くか」


タキ「案内するっす」


アリア「マルス様…先に行ってて下さい、車酔いが酷くて…少し歩きます」


わし「珍しいな…うむ分かった」


タキ「研究所は道なりに進んですぐです」


アリア「はーーーーい…」



     〜〜〜研究所〜〜〜


タキ「師匠〜〜!!マルス様が来たっす」


エッジ「ああ、そうでした、今日でしたね」


わし「エッジよ達者じゃったか?」


エッジ「はい、おかげさまで…それにマルス様お子様の誕生おめでとうございます」


わし「お主もな」


エッジ「ありがとうございます、今日はどう言った御用件で?」


わし「新兵器の進捗状況と取捨選択じゃな」


エッジ「大容量高出力のリチウム電池は概ね開発出来ました」


わし「ほう…では開発指令書のドローンの大量生産とパワーアシストスーツじゃな」


エッジ「生産ライン的に同時開発は厳しいですね」


わし「開発容易なのはどっちじゃ?」


エッジ「パワーアシストスーツの方ですかね、ドローンは飛行研究に小型化と難易度が高いです、パワーアシストスーツは試作機の運用テストも良好ですし、ただ四つ脚になると思います」


わし「そこは妥協だな、二足歩行は難易度高いからな、ではパワーアシストスーツを優先的にじゃな」


エッジ「分かりました、右腕に重機関銃と左腕はどうしますか?」


わし「盾は微妙じゃしな、うーーーん…ロケットやミサイルは小型化出来て無いし、装弾数的にな…」


エッジ「白兵戦も無いでしょうし、左腕も重機関銃ですかね?」


わし「まぁ…そうなるよな」


エッジ「とりあえずの方向性はそれで行きます」


わし「うむ…でだ…」


ゴクリ…例の件かな?


わし「潜水艦を海賊に供与するから、海賊仕様にしてくれ」


エッジ「海賊仕様?とは?」


わし「哨戒機能を大幅に強化してくれ海賊船の護衛に使う」


エッジ「分かりました、早速リバティ港湾都市の潜水艦に改修命令を送っておきます」


わし「あとじゃな…」


ゴクリ…例の件かな…


わし「汎用通信システム、通称インターネットじゃな」


世間ではインターネットは軍事目的で開発された、とよく言われているが、実際はそうでは無い、開発には米国国防総省傘下の研究所の資金が投入されていたが、そもそもの目的は、新しい通信技術を実用化するための研究じゃ


エッジ「インターネットですか、開発書に目を通しましたが汎用性の高い面白い設計ですね、株を取引したり、電話をしたりと、便利な機能をどんどん付け足すことができますし、あらゆる分野でインターネットの活用が広がりますね」


わし「IT革命(情報革命)を起こす」


エッジ「回線やシステムの設置コストがかかりますね」


わし「国が力を入れるから急速に広がり回線やシステムの設置コストも大幅に軽減出来るじゃろ、回線を乗っ取れる仕様(ハッキング)は絶対に組み込む様に」


エッジ「分かりました、早急に取り掛かります」


アルバート「情報革命ですか…ピンと来ませんね」


わし「ありとあらゆる情報を管理するのじゃ、まだまだ超黎明期じゃからな、まずは軍備品の在庫管理から作って行く、十年も経たずインターネット無しでは生きて行けんぞ」


アルバート「そこまでですか」(笑)


わし「うむ…あとエッジよ」


ゴクリ…例の件かな


わし「例の㊙︎濃縮計画はどうじゃ」


きたーー(汗)


エッジ「ええ…基礎実験で、濃縮ウランに中性子をぶつけて見ましたが、莫大なエネルギーが検出されましたね、どう利用するのですか?」


兄の真意が聞ける


わし「そうか…まぁ予想通りじゃな、主な用途は高高度核爆発で仮想敵国の電子機器の破壊じゃな、ロケットの精度が悪くても使えるからな」


主な用途って所に引っかかるけど…積極利用って訳じゃ無いのか…


エッジ「なるほどですね、分かりました」


バン!!


セリーナ「おい!!エッジ!!セレナが立ったぞ」


エッジ「え?本当ですか?」


セリーナ「感動だぜ…って…おい…なんで王族がいるんだよ」


ビクトリア「………。」


マルス「感動のとこ、すまんな邪魔してる」


セリーナ「また人の旦那を捕まえて悪巧みかい?」


ビクトリア「無礼者!!」


マルス「よいよい」


アリアが居なくて良かった、居たら首が飛んでるな(笑)


ビクトリア「しかし!!」


エッジ「すいません!!すいません!!」


わし「本当の事じゃしな、しかし人間は2歳にも満たず二足歩行が出来るが、テクノロジーが進歩しても二足歩行のメカニズムは複雑じゃな…」


エッジ「かなり難しいですね」


わし「ふーーーーむ…二足歩行のメリットについて考えた事無かったな、二足歩行ってどう見てもエネルギー効率悪いもんな」


エッジ「メリットは頭部を巨大化させる事が可能なのと、前肢が自由に使える事ですね、デメリットの方が多いんですけどね」


マルス「二足歩行のパワーアシストスーツになると、頭部にも何か装備出来る可能性もあるのか」


エッジ「バランス悪そうですね」


マルス「進化とは不思議じゃ」


エッジ「このまま科学が進化すれば、退化しそうですけどね」


マルス「全くじゃ」





次回に続く…


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