第141話 わし レガシイ大帝国に乗り込む
〜〜〜わし私室〜〜〜
ジアンビ「海賊のゲオルグがアガラス連邦の警備が厳しく聖カトレイアでの海賊行為が思う様にいかないとの事です」
わし「ふ〜む…どうしたもんか」
ジアンビ「聖カトレイア国は禁輸に踏み切りましたね」
わし「アガラス連邦から輸入したら高いじゃろ」
ジアンビ「そうですね、マルクス王国と似た様な品質ですが輸送費分高いですね、レガシイ大帝国からの輸入も増やしてますが、工業力が未熟で粗悪品も多いみたいです」
わし「天下に禁忌多くして民いよいよ貧しじゃな」
ジアンビ「自国生産ですかね?」
わし「かもな、とりあえず我が国の製品をブランディングして行くか、有力貴族や有名人に最新のオシャレとして服を提供するのじゃ、ジャネルとかビットンとかブランド名を付けて着させろ、品薄も煽れ流行や可愛いは作れる」
ジアンビ「分かりました、ゲオルグ達はどうします?」
わし「世継ぎが出来たからな、あのバカ親子を使うか」
ジアンビ「国王に妹君ですか?」
わし「ジェイジェイ艦長からの報告書を読んだが、やたら戦闘したそうじゃしな、海賊なら国家間での戦争にならんじゃろ、頭はともかく戦闘能力はピカイチみたいじゃし」
ジアンビ「あわよくば…と…どう転んでも…ですか…」
コンコン…
カシム「カシムです、レガシイ大帝国から使いが来ました」
わし「今行く、ではジアンビよろしく頼む」
ジアンビ「はは!!」
♢
〜〜〜謁見の間〜〜〜
わし「よくぞ参られた御使者どの」
カルダシェフ「カルダシェフでございます、なにぶん年寄りなので、お見苦しい所があるやも知れませぬが」
わし「わしは全く気にならん、それでダム建設についてだが、共同開発で良いのじゃな?」
カルダシェフ「そうですね、マルクス王国の建築技術は世界一でしょうからな、人夫はこちらが出しますので施工管理技士や建築技師をマルクス王国からお願いします」
わし「それで良いのであれば、こちらとしても良いがな」
カルダシェフ「ヒッヒヒヒ、ではよろしくお願いします」
わし「うむ…」
意外にあっさりだったな…もっとあれこれ言って来るかと思ったが
カルダシェフ「では失礼します」
衛兵「御使者殿、こちらへ」
カルダシェフ「ヒッヒヒヒ…はいはい」
♢
カシム「何か不気味な感じでしたね」
わし「それもあるが、あっさり過ぎるな、普通はもっと相手の腹の内を探るもんだが」
カシム「まさか超能力者とか」(笑)
わし「超能力者とか99.9%詐欺じゃ、必ずタネも仕掛けもある」
カシム「0.01%では?」
わし「長南年恵レベルか」
カシム「誰ですか?初めて聞きますが」
わし「まぁたぶん本物じゃな、裁判中に能力を使って証明したからな…ググレカス神の古い文献にあるな」
カシム「めちゃくちゃ興味あります」
わし「なんにせよ眉唾よ、実際に見た訳じゃ無いし」
カシム「そんなもんですか、興味惹かれますけどね」
わし「逆説で言えば99.9%が高い技術、能力、知識、経験が人も運も金も呼ぶのは必然じゃからな、このダム建設も高い技術能力によって人も運も金も集まっておる」
カシム「それは…そうですね、しかし公募を募ったんですが、どの業者もレガシイ大帝国に行きたがらないんですよね」
わし「国の安全保障も兼ねてるから、金額を上げても良いぞ、クラシキ組に打診しても良いしな、サン&ムーン国の技術者も呼んでも良いぞ、建築技術を上げるチャンスと煽れ」
カシム「分かりました」
わし「それに、わしも行くしな」
カシム「え?行くんですか??」
わし「ちと確かめたい事もあってな」
カシム「確かめたい事とは?」
わし「それは秘密じゃ」(笑)
カシム「気になります!!心の内を探りたい」(笑)
わし「はっはっはっは」(笑)
カシム「しかし敵国なので危険じゃありませんか?」
わし「大丈夫じゃ確認次第すぐ帰るしな、ビクトリアとアルバートを連れて行く、極秘作戦じゃ、他の者に漏らすなよ」
カシム「えっと…アリアさんは?」
わし「あいつはウゼーからな、それに…」
カシム「それに?」
わし「妊娠したやもしれんしな」
カシム「おおお!!それはおめでとうございます」
わし「いやいや、逆に心配じゃ…バカ息子だってみろ…」
カシム「秀才は作れるんじゃ無いんですか?運動以外は」
わし「厳密に言えば運動、数学、音楽じゃな、これは遺伝子で決まる、才能と言う奴じゃな」
カシム「思ったより少ないですね、それ以外は学習や努力で何とかなると…」
わし「まぁそうじゃな、わしがどんなに努力しても特殊相対性理論は思いつかん」
今からメジャーリーガーを目指しても大谷翔平の骨格や筋肉にはならんしな…
カシム「あれ?特殊相対性理論の論文やフェルマーの最終定理の論文は最近マルス様が発表したじゃないですか」
わし「ググレカス神じゃな、天才が証明した理論は凡人に理解は出来るが、凡人はその理論(考え)に至らない、わしは凡人じゃからな」
カシム「いやいや…ググレカス神が凄いと言っても、それにアクセス出来るマルス様は特別ですよ」
わし「音楽も練習すれば、誰もが感動する曲は弾けるな」
天才では無いから曲は作れんがな…
カシム「凄すぎますね、秀才を作れるってのも納得出来ます」
わし「ある程度の確率でな…本人の努力が多分に含まれるが…あと運動能力はExplosive growth (爆発的成長)もあるからな」
カシム「何ですかそれは?」
わし「第二次性徴期で爆発的に運動能力が伸びたりする現象じゃな、12歳までは神童と呼ばれたスポーツ選手がそれから伸び悩み名前を聞かなくなる事もあれば、12歳まで無名だった選手が、突然脚光を浴びたりする、スポーツの世界はままある現象じゃ」
カシム「確かに…音楽や数学では無いのですか?」
わし「数学や音楽は3歳くらいで天才の片鱗を見せるな、それにスポーツの世界は予期せぬ怪我もあるし」
カシム「では剣技を極めたアリアさんは稀有な存在ですね」
わし「銃の才能もあるみたいじゃし、天性の物じゃな…まぁなんにせよ、今回の作戦はアリアには内緒じゃぞ」
カシム「分かりました」(笑)
わしは人類の辿る道を知っている、科学が発展した時に全人類を100億総中流にすれば人口問題も解決する事にもな…
何の因果か知らんが使者と同じ名前のカルダシェフスケール通りに宇宙に資源を求める事も
15世紀半ばから始まった大航海時代の様な大航宙時代の幕開けじゃ…
次回に続く…
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