第138話 わたし 転生したら女王だった件 2

転生から7年


私の先進的な改革で未曾有の大繁栄と栄華を誇るアガラス国、各地に植民地を作り、広大な領土を領有、此度アガラス連邦に国名を変える


この星はテラと言うみたい、世界地図を見てみたけど、私が元いた地球にソックリ、うる覚えだけど産業革命以後の世界かしら


全世界を掌握出来るほどの大国に科学力に工業力、医者としてくだらない人生より、こっちの方が全然面白いじゃない


ウィリアム財務大臣「エリザベート女王陛下!!聞いてますか?」


エリ「え?ああ…なんだったかしら?」


ウィリアム財務大臣「ええ…エリザベート女王陛下のおかげで綿製品の生産は200倍です、逆に生産過多になってますね」


エリ「じゃあ逆輸入しちゃえば、エイジア地方の綿製品を駆逐しましょう」


ウィリアム財務大臣「はは!!今ではアメリカーナで奴隷を大量に使い安価な綿花が手に入りますしね、私も同じ事を考えておりました」


ネルソン提督「女王陛下、アフリカーナ地方の植民地で蛮族の反乱が多数あり、駐屯している兵や婦女子が虐殺される事例が増えてます」


エリ「本当に未開人はバカで野蛮ね、法治や道徳がなってないわ、直ちに部隊を送り鎮圧なさい、偶像信仰や前時代的な考えや文化は徹底的に破壊して先進的な教育をするのよ」


未開人は、動物そのもの、激しい嫌悪の感情を抱くわ


ネルソン提督「はは」


ピエール首相「急速な工業化と資本主義で貴族達に成り代わって資本家達が力を付けております、政治にも圧力をかけて来ており、資本家にも所得に応じて参政権や投票権を拡大するべきかと」


エリ「良いんじゃない?この際、国民全員に投票権を与えても」


       ざわざわ…

  

         ざわざわ…


ピエール首相「流石にそれは…格差が急拡大して都市部では犯罪も頻発しておりますし、犯罪者にすら投票権を与えるのですか?」


エリ「急進的過ぎるかしら?」


日本じゃ当たり前だけど


ピエール首相「ええ…まぁ…」


エリ「ふーーん…まぁとりあえず投票権はお金持ち限定で拡大の方針で良いわ」


ピエール首相「分かりました、あと…城下街で赤痢が流行っております、女王陛下も気を付けて下さい」


エリ「赤痢?そんなの経口補液で治るわよ」


ピエール首相「けいこうほえき?」


エリ「水と食塩とブドウ糖ね」


カキカキカキ…


エリ「はい、これを大量に作って症状のある国民に症状が良くなるまで飲ませ続けなさい、急ぎなさい脱水症状で死ぬんだから」


ピエール首相「はは!!」


薬の開発もしてるけど、時間が無いのよね、政治や経済は全く分からないけど、なんだかんだで政治も簡単ね


ウィリアム財務大臣「アフリカーナ地方の金や銀の採掘は順調ですが、エイジア地方のヤマト国がアヘンを排除しようとアヘン禁輸に我が国の船に攻撃を加えて来てます」


エリ「本当に未開人は鬱陶しい、アガラス連邦の言う事聞けば豊かになるのに、とりあえずはアフリカーナ地方の平定が先ね」


ウィリアム財務大臣「アメリカーナ地方はアルビア国とトランス国が順調に平定しておりますアメリカーナ地方は、ゴールラッシュや綿花や農業が盛んで活気に満ち溢れ、我が国も恩恵が多いですな」


エリ「そう…どんどん進めて」


ウィリアム財務大臣「仰せのままに」


しかし紙幣や銀行とか無いのかしら、政治もそうだけど、経済とか、もっと門外漢だわ


エリ「アフリカーナ地方を平定後にエイジア地方を平定すれば、全世界がアガラス連邦に平伏するわね」


ネルソン提督「それが、オーストラリアン大陸の北東にアトラス大陸と言う新大陸を発見しましてな」


エリ「アトラス大陸?」


アトラス大陸?オーストラリアン大陸の北東ってマレー諸島じゃなくて?


ネルソン提督「調査報告によれば文化レベルも軍事力も騎馬民族国家なので平定も容易かと」


エリ「ふーーーん…どちらにせよ、アガラス連邦の様に先進的で開かれた国にするには変わりないわ」


ネルソン提督「オーストラリアン大陸は政治犯罪者や犯罪者の流刑地として利用してますが、原住民とのいざこざが絶えず、入植者達から、ある程度の自治権をくれと言ってますが」


エリ「好きにしたら良いわ」


ネルソン提督「はは!!我が国の官僚を送り統治するか、地主に統治させるか如何しましょう」


エリ「任せるわ」


ネルソン提督「はは!!」


ピエール首相「ところで…エリザベート女王陛下も22歳…ご結婚を考えては、国民も望んでおられます」


エリ「え?嫌よ超絶イケメンで知性溢れる男がいればね、何よりそのクルクルパーマが気に入らないわ」


ピエール首相「しかしですね…」


エリ「うるさい!!ではこれにて御前会議が終わりよ、クラシエ!!お風呂よ!!」


クラシエ「ご用意しております」


エリ「お風呂♪お風呂♪」


バタン…



ピエール首相「困った物ですな…」


ネルソン提督「オーストラリアン大陸では、原住民狩りを行っておりますし、アフリカーナ大陸やアメリカーナ大陸でも、資本家達は強奪に虐殺に奴隷貿易と無茶苦茶やってます、見るに絶えない事もしばしば、何とかなりませんか?」


ピエール首相「保守党は資本家達からの多額の政治献金があるので、何とも…それに女王陛下が覇権国家を推進してますし、国民の支持も高いですからね、これで赤痢騒ぎも鎮圧すれば天にも昇る権勢となりましょう」


ウィリアム財務大臣「アガラス連邦の繁栄はアフリカーナやアメリカーナでの強奪や略奪によって得た土地や土地開発で得た金や銀によって国が繁栄してますからね、進む限り止まれないですね」


ネルソン提督「世界を征服して立ち止まった時はどうすれば良いのだろうか」


ピエール首相「その頃にはリゾート地でのんびり引退してるか死んでますよ」


ウィリアム財務大臣「全くその通りです、世界は広いですから、格差に不満のある者は新地開拓に意欲的ですしね」


ネルソン「何が幸せか分からないですね」


次回に続く…


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る