第132話 わし ㊙︎を濃縮する

     

    〜〜〜会議室〜〜〜


ホウトク「西から大艦隊が来たとか?」


わし「うむ…警戒網に引っかかってな、詳細待ちじゃな、海軍には出撃命令を出しておる」


カイン「陸軍はどうしましょうか?」


わし「とりあえず、今のまま国境警備で良いだろう」


アルバート「報告します、聖カトレイア国の港に全艦隊が停泊」


ホウトク「補給ですかね?それか圧力外交?」


わし「う〜〜ん…分からん」


ヴィクトリア「報告します!!敵航空機と聖カトレイア領空で接敵しマルクス空軍の偵察機は全機撤退しました」


わし「なに??アガラス連邦は空母を持ってるのか!?」


ヴィクトリア「たぶん…それか聖カトレイア国の空軍かもしれません」


それは無いだろう…アガラス連邦が航空機を供与した可能性もあるが、密偵からの報告では聖カトレイア国に滑走路は無いはずじゃ


わし「偵察機からの報告を急がせろ、海軍にはリバティ港湾都市沖で第二種戦闘配備で」


ヴィクトリア「はは!!」


ホウトク「同レベルの科学技術の場合だとどうします?」


わし「そうじゃな…何とでもなるが、同レベルとなると避けたい、なぜアガラス連邦や他の国が覇権国家になり、我が国は覇権国家にならないか分かるか?」


ホウトク「アガラス連邦が金本位制だからでしょう」


わし「びっくりしたwwwホウトクは優秀な政治家にもなれるな、大正解じゃ」


カイン「私にはサッパリです」


わし「産業革命でモノが大量に作れる様になったのは同じじゃ、自国の市場でモノが大量に余ると他国に輸出したくなる」


ホウトク「そこで植民地政策ですね」


わし「そうじゃ、とにかく市場に金や銀が欲しいとなる、金本位制だと保有している金や銀以上に貨幣を発行出来んからな」


ホウトク「マルクス王国は金に交換しない不換紙幣だから、市場開放だけで良いもんね」


わし「そう言う事じゃ、アガラス連邦は、各地に兵を派兵してるだろうが、我が国は我が国だけに戦力を集中させておけば良いし、保有してる金銀を気にせず、貨幣を発行して富国強兵出来るからな」


カイン「な…なるほど!!平定などアホがする事って意味が理解出来ました」


ヴィクトリア「偵察機からの報告が来ました、写真も何枚か撮影できました」


わし「報告と写真を見せてみろ」


ヴィクトリア「艦隊の規模は戦艦3〜4隻、重巡洋艦5〜10隻、巡洋艦多数、駆逐艦多数、空母2隻です敵航空機が空母から発進して撤退したので詳細は不明ですが大艦隊なのは間違い無いです」


わし「思ったより大艦隊だな…空母2隻と軽空母4隻以外は負けてるな、航空機の性能も未知数か」


やはり奥の手は用意するべきか…


ヴィクトリア「どうしますか?」


わし「とりあえず様子見しか無いだろう、変に突っついて戦争の流れは嫌じゃしな」


ユウスイ「零戦と似た様な航空機ですね」


わし「うむ…複葉機なら性能で勝ってるだろうからボッコボコにしたい所だが、写真だけじゃ性能が分からんな、遠くからの撮影じゃから余計にな」


ユウスイ「この写真からでは…航空機の兵装も判断出来ませんね、性能では勝ってると思いますが」


わし「情報不足過ぎじゃな、相手も航空機があるとなると、とりあえず、領空の哨戒は増やせ」


ユウスイ「はは」


ホウトク「戦艦や戦艦級も多いけど、大丈夫なの?」


わし「アガラス連邦の工業力を舐めてたが、まぁ大丈夫じゃ、とにかく空母と航空機を作って行けば良い」


カイン「でもこの艦隊だけって事は無いでしょう」


わし「たぶん5つは同じ規模の艦隊があるだろうな」


カイン「え?そんなに…ですか?」


わし「まぁ覇権国家で領地も多いだろうから、普通じゃ普通」


カイン「もっと情報が欲しいですね」


わし「まぁそうじゃな…ヤマト国が苦戦してるのも分かる」


カシム「とりあえず戦争準備しますか?」


わし「我が国の経済状況はどうじゃ?」


カシム「インフレ2〜3%で安定しておりますし生活水準もずいぶんと向上しました、好景気が続いてますので軍人が給料の良い民間企業に移動が進んでますね」


わし「元軍属は予備役として登録しといてくれ、有事の際に困るからな」


カシム「分かりました」


わし「他に問題などはあるか?」


カシム「そうですね…あるとすれば少しだけ少子高齢化が進んでるかなと」


わし「そうか、まぁ問題ないな」


カシム「少子高齢化で良いのですか?」


わし「少子高齢化が続けば生産人口が減って消費人口は変わらないから人手不足になって若者の給料が上がるからな」


カシム「確かに…」


わし「人口が減って労働者が減っても機械化で生産性を向上させれば良いだけじゃ」


インフレしてるなら女性総活躍!!年寄りも働け一億総活躍!!移民万歳!!とかは分かる、難民は消費が増えるだけだからインフレの時は困るがな


カシム「人口は増えてますが推移は鈍化してきてますね」


わし「問題無いな、新結婚法を新たに施行するくらいで良いだろう」


カシム「前に言ってた奴ですね、別居期間が長ければ、即離婚って奴ですね」


わし「うむ…子供が作れる20歳〜40歳まで適用じゃな」


カシム「分かりました、他にありますか?」


わし「あとは軍需産業に投資をする、思った以上にアガラス連邦は強敵だ」


カシム「大艦隊ですもんね」


わし「コレをジアンビに渡せ、後は科学技術に大投資してミサイルを作る」


カシム「ミサイルは聞いた事ありますが、コレは何ですか㊙︎濃縮計画書…?」


わし「ま…人類補完計画みたいなモンじゃ、今の科学技術なら、たぶん作れる」


カシム「はぁ…さらに意味不明ですけど…」


わし「さて…アガラス連邦が、どう出てくるかじゃな」


ホウトク「人はいつまで争うんだろね?」


わし「わしが世界の警察になる」


ホウトク「なんか面白いねそれ」(笑)


わし「恐怖が人類の科学を進歩させてるとは皮肉なもんじゃ」



次回に続く…


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る