第129話 わし 首「脳」会談
カレン「今日はツキノ大統領と首脳会談があります、あと空軍大将のユウスイが謁見申請しております」
わし「うむ…分かったユウスイとの謁見を許可してくれ」
カレン「ヴィクトリア、謁見許可を伝えて来なさい」
ヴィクトリア「ははっ!!」
わし「カレンよ随分とお腹が大きくなったな」
カレン「ええ…順調ですわ、男の子でしょうか?」
わし「約70%の確率じゃな」
カレン「そうですの?」
わし「排卵日だと男の子が出来やすい、排卵日前だと女の子だな」
カレン「そうなんですか?」
わし「精液にはX遺伝子とY遺伝子がある、卵子はX遺伝子じゃ、XYで男の子XXで女の子じゃな」
カレン「なんで70%なんですか?」
わし「Y遺伝子の精子はX遺伝子の2倍多いな」
カレン「え?それだと男の子だらけになりますよ」
わし「Y遺伝子の精子は1日で死ぬ、X遺伝子の精子は3日ほど生きる」
カレン「あ…なるほど、だから排卵日なんですね」
わし「X遺伝子は酸性に強くY遺伝子はアルカリ性に強いと言う特性もある、排卵日が近付けばアルカリ性になるな、あとX遺伝子の方が若干重いから、パーコール液で遠心分離機で分ける方法もある」
カレン「もう何でもアリですね」
わし「カレンは男の子と女の子と、どっちが良い?」
カレン「健康ならどちらでも良いですわ」
わし「ははははは、その気持ちをずっと忘れない様にな」
カレン「どう言う事ですか?」
わし「どうしても親は我が子に期待するからな、わしはポンコツでも問題無いし、他人の社会権と財産権を侵害しなければ、個人の幸福を自由に追求してくれれば良い」
カレン「それも良いですね、わたくしもそうします」
わし「わしは思っ切り税金で他人の財産権を侵害してるがな」(笑)
カレン「それは、国民全体の幸福を追求する上で必要でしょう」
わし「まぁな」
カレン「子供を賢くする方法はあるんですか?」
わし「明確では無いがあるな、大脳皮質を厚くする事だな、これは後天的に肥大化するから訓練可能だな、有酸素運動とか効果的だ」
カレン「運動ですか、意外ですね」
わし「筋トレは意味ないが、読書や計算の時には脳の帯状回と頭頂間溝を使う、この部分は有酸素運動の時も反応する」
カレン「やっぱり脳が大きい人は賢いんでしょうか?」
わし「人間はそう進化したが、少し違うな、例えばヤマト国の人間は我々より脳の体積は大きい」
カレン「どう違うんですか?」
わし「まず、あれ以上脳が大きくなると超難産になるから、あの大きさが人類の限界だろう、特徴で言えば小脳が小さいので、言語やワーキングメモリや認知限界が少なくなるな(ダンバー数)、我々は150〜300人だが彼らは100人くらいか」
現代医学なら帝王切開で、脳の肥大化は可能だがな、帝王切開が増えているのは、本来は骨盤が小さいと産まれない子供が淘汰されないからだし
カレン「となると、どうなるのですか?」
わし「より大きな集団に淘汰される可能性もあるな」
カレン「え?そうなんですか」
わし「認知革命が起これば問題無いがな、宗教や法律や貨幣経済とかな」
信号機とか言葉も文化も違うのに全人類、青は進め赤は止まれで共通認識してる、これも認知革命だな…
カレン「我々も脳が大きくなって行くんでしょうか?」
わし「大きければ良いって訳じゃ無いからな、脳の大きさ=体重の3/4の乗だな、アロメトニー3/4の乗則と言うのがある」
カレン「ど言う事ですか?」
わし「この法則に外れれば外れるほど賢いな、イルカやネズミや人間だな」
カレン「へぇ〜」
わし「実は社会性が高くなると、脳が小さくなる、何もかも自分で作業しなくて良いからな、狩猟などしなくなって別分野に脳を使うから高性能化してるとも言えるが」
カレン「意外ですね」
実際にここ3万年ほどで10%ほど脳が縮小してる、人口密度が増加すれば社会の複雑さが高まるが、複雑な社会が誕生すると、ヒトは生存するために知能を使う必要がなくなるから脳が縮小してると言われてる
わし「天才の脳には3つの特徴がある、前頭前野と下頭頂小葉と左脳と右脳を繋ぐ脳梁が大きくシワが多い、どれもめちゃくちゃ重要だ」
アインシュタインの脳の特徴だ、ノイマンの脳も見て見たかった、人間の脳は非ノイマン型だがな(笑)
カレン「それを鍛えれば天才になれるんですかね?」
わし「前頭前野は、めちゃくちゃ思考実験すれば鍛えれるんじゃ無いかな、脳のアルゴリズムは解明されて無いが、脳を構成する組織のうち、大脳皮質は教師なし学習、大脳基底核は強化学習、小脳は教師あり学習を行っているな」
カレン「いずれコンピューターが、感情を持つかとか、自由意思を持つか、直感を持つか、自己意識を持つとかあり得ますか?」
わし「その様な振る舞いは可能だろう、PCにわし意識あるし!!と言われ、それノイマン型のアルゴリズムだしと人類は反論して、PCに黙れ非ノイマン型アーキテクチャのくせに、お前らだって非ノイマン型のアルゴリズムじゃ無いかと論争しだすかもな」
カレン「なんかアホですね」
わし「人間はアホな事が好きなのだ、PCがアホな事言い出したら、それは感情があると言って良いだろう」(笑)
コンコン
ユウスイ「ユウスイです」
わし「入れ」
ユウスイ「失礼します」
わし「どうした?」
ユウスイ「空母に載せる艦上戦闘機は空軍管轄か海軍管轄かでモメてまして連携重視なら空軍管轄の方が良いかと」
わし「地上戦闘機や爆撃機との連携ならIFFが完成したからな、昨日連絡があった」
ユウスイ「IFFがもう完成したんですか!」
わし「うむ、マイクロ波研究で友軍か敵軍か識別可能じゃ、艦上戦闘機は海軍管轄で良いじゃろ」
ユウスイ「分かりました」
わし「八木アンテナを使った後方警戒レーダーはどうなってる?」
ユウスイ「次世代機の零戦改に標準装備出来そうですね」
わし「僚機と連絡が取れる様に無線も零戦に配備して行け」
ユウスイ「分かりました」
わし「パワーアシストスーツはどうじゃ?」
ユウスイ「パワーアシストスーツは試作機が出来ましたね、建設現場で使ってますが、パワー不足なのとバッテリーが1時間も持ちませんね」
わし「おおおおおお、良い!!」
ケンプファーって名前にしようかしら…個体電池の開発より、リチウムイオン電池の高性能化を目指した方が良いだろう、あくまでも戦闘補助がコンセプトだしな
ユウスイ「耐熱耐弾軽量と性能は申し分無いです」
わし「重機関銃を持って暴れられそうか?」
ユウスイ「バッテリーの時間制約はありますが、可能です」
わし「十分じゃ」
ユウスイ「大量配備はまだ先になりますが」
わし「うむうむ」
コンコン
マルクス衛兵「ツキノ大統領が来られました」
わし「分かった今行く」
ユウスイ「では私は失礼します」
わし「うむ」
マルクス衛兵「あ…タクト侯爵も謁見申請が来てます」
わし「なぬ?ツキノと一緒か?」
マルクス衛兵「その様です」
わし「ふーーーむ…ユウスイ待て、お前も来い」
ユウスイ「え?私ですか?」
わし「わしは人見知りなのじゃ!」
ユウスイ「初耳ですが…そうなのですか?」
わし「うむ…」
タクトか…ま…会ってみるか
わし「衛兵よタクト侯爵に謁見許可を出せ」
マルクス衛兵「はは!!」
次回に続く…
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます