第123話 わし 開発の時を超える

   

   〜〜〜エッジ軍事都市〜〜〜


わし「そこの青年…エッジはおるか?」


タキ「えっと…お師匠は今出掛けてますね、すぐ帰って来ると思いますが、何か御用ですか?」


わし「いや…アポを取ってたんじゃがな、まぁ良いか、零戦を設計したのは誰じゃ」


パイプに火をつけ燻らす


タキ「零戦の設計は、ほぼ師匠ですね、あ…ここ禁煙です」


アルバート「おい!!」


わし「アルバートよい!!…すまんな青年、外なら良いか?」


タキ「えぇ…師匠がタバコ嫌いなんすよね」


わし「分かる気がする」


やはり零戦の設計はエッジか…天才の域を大幅に超えてる…まさか転生者か?


タキ「あ!!帰って来ましたよ、師匠ーーー!!お客さん来てますよ」


エッジ「ああ!!マルス様、わざわざ来て頂かなくても、こちらから王城に行きましたのに」


タキ「え?…えええええ!!マルス様っすか…そう言えば…城下町で車に乗ってたの見たっす…確かに…」


わし「視察も兼ねてな、どうじゃ?潜水艦の開発は?」


エッジ「いや〜機関部や潜航テストもバッチリですが、潜水艦に搭載する魚雷の仕組みが分からなくて…そこが難航してます」


わし「圧縮した酸素で押し出すのじゃ、そうすると魚雷があった部分に海水が入ってくる、それを別のタンクに入れて浮力が釣り合う様にする仕組みじゃ」


エッジ「あ!!なるほどですね…難しく考え過ぎてました…確かに…」


わし「魚雷を装填してから、深度や角度や速度をレバー等で調節するのじゃ」


エッジ「ふむふむ…理解出来ました」


わし「ところで零戦のスペックじゃが、わしの要求より150%も性能が良いぞ」


エッジ「え?ダメですか?苦労しましたよ、排気タービンや二段二速過給機の開発に」


わし「不満は無いが、前衛的過ぎるな、天才の域を超えてる」


エッジ「じゃあ大天才なんですかね?」


わし「がははははははは!!なるほどな、ところでじゃ、フィリピン沖で潜水艦による攻撃を受けた」


エッジ「えええええ!?潜水艦ですか?フィリピン沖?どこの国ですか?」


わし「ああ…ヤマト国が所有してる島々じゃ」


フィリピン沖に反応せずか…


エッジ「それで潜水艦の攻撃は大丈夫でした?」


わし「2発の魚雷を受けたが、大丈夫じゃった」


エッジ「潜水艦対策はどうするんですか?」


わし「QGAソナーと廉価版のQGBソナーの開発と対潜兵器は航空爆雷と駆逐艦に積む爆雷とヘッジホッグじゃ、開発部にもう回してる」


エッジ「なるはやって奴ですか」(泣)


わし「もち」(笑)


エッジ「今日はそれだけですか?」


わし「いや…本題はじゃなグラフェンとカーボンナノチューブの量産化をして欲しくてな国家予算を注ぎ込む」


エッジ「ぐらふぇん?」


兄さん…グラフェンを知ってるのか、兄さんが亡くなった後に会社の主力商品になって、カーボンナノチューブやグラフェンは2050年には日本製の宇宙エレベーターに使用された経緯がある


わし「製造方法は激ムズじゃが、今の科学技術なら作れる…たぶん…」


炭素繊維で作った成形体は溶接でき無い、非常に削りにくい補修出来ないの、無い無い尽くめじゃ、商業製品には不向きじゃが大量に兵器として量産するならアリじゃ…部品によってはクソバカデカイ炉も必要じゃがな


わし「グラフェンはトランジスタにカーボンナノチューブは装甲や航空機に使って行く」


エッジ「わ…分かりました…やるだけやってみますけど…ロケット開発も平行ですよね?」


わし「もち」(笑)


兄さん…僕…死んじゃう(泣)


セリーナ「おい!!エッジ!!卵がねーぞ、仕事仕事仕事と仕事バカなのか?家庭も大事にしろバカ!!」


エッジ「ああ…はいはい…卵が切れてるだけで家庭を蔑ろと言われても」


わし「相変わらずじゃな…」


セリーナ「うげっ!!おい!!なんで王族がいるんだよ!」


ヴィクトリア「貴様!!マルス様に向かって!!」


エッジ「ああああああああ!すいません!!すいません!!」


セリーナ「なんだよ?一般市民舐めんじゃねーぞ」


わし「がははははははは、まぁ良い、卵を定期便で送ってやる、エッジの1秒を買うと思えば安いもんじゃ、ヴィクトリアよ、さっそく卵を買いに行ってやれ」


ヴィクトリア「は…はい」


わし「セリーナよすまぬな、エッジが忙しいのは、わしのせいじゃ、もう10年もすれば平穏な生活になる」


セリーナ「進んだ時は帰って来ねーよ、死んだ人間もな!!」


わし「………。」


そうか…平行世界だろうと、わしは過去に戻ってる事になるぞ…タイムマシンは出来ない派じゃが…


魂と言う物があるとすればヒッグス場に影響も受けず質量0だと仮定しても光速は超えれんからな…量子もつれは情報が光速を超えてる様に見えるだけで実際は違うし


となると…タキオン?まさかな(笑)


セリーナ「な…なんだよ急に黙って!!」


わし「あ…いや…そうじゃな…その通りじゃすまん」


セリーナ「わ…分かりゃ良いんだよ…」


わし「では、滑走路の視察に行く、エッジよ邪魔したな、丈夫な赤ん坊を産めよ」


セリーナ「あ?産むのはアタイだよ!!」


うお…中指立てられた…マジで見るのは初めてじゃ


アルバート「き…貴様!!」


わし「かまわん…貴重な体験じゃ」(笑)


エッジ「セリーナ!!もう!!マルス様、期待に応えれる様に頑張ります」


わし「期待に応えて過ぎじゃがな」(笑)





タキ「師匠…マルス様って何者ですか?」


エッジ「さぁ…宇宙人かもですね」


宇宙LOVEだったからなぁ…


タキ「またまた〜」(笑)


セリーナ「産まれて来る子供くらい守って欲しいもんさ」


エッジ「それは僕の仕事にかかってるかもね」


セリーナ「えっらそうに」


タキ「あ!!近衛兵のお姉さんが帰って来ましたよ」


ヴィクトリア「はぁはぁ…卵買って来ました、マルス様は?」


エッジ「えっとマルス様は滑走路の視察に行っちゃいました」


ヴィクトリア「ええぇぇ!!そんな…」(泣)



次回に続く…


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