第122話 わし 宇宙を語る
〜〜〜わし私室〜〜〜
わし「タロイモー」
カレン「マルス様大丈夫でしたか!?国籍不明艦から攻撃を受けたと聞きましたわ」
わし「頭を少し打っただけじゃ」
アリア「ただいまー」
カレン「アリアちゃん!!車椅子じゃ無いですか!!」
アリア「でっへへへへ!!名誉の負傷です」
名誉?
カレン「マルス様を庇ってですか!?」
アリア「えーえーマルス様に覆い被さってですね…」
カレン「まぁ!!身を挺して凄いですわ」
アリア「えーえーそりゃもう身を挺してですね…いやん…」
カレン「いやん?」
わし「アホか…とりあえずここ1ヶ月の報告書を見せてくれ」
カレン「はいな、ここに…」
ペラ…ペラ…ペラ…ペラ…
わし「この出口調査の報告書は本当か?」
カレン「愛国党14%共鳴党21%極維党7%新自民党47%です」
わし「愛国党が伸びた分、極維党が下がっただけか」
カレン「台本通りと行かなかったですね」
わし「収録内容を読んだが、ツキノは貨幣発行の仕組みを理解してるな、政府紙幣と違って国債は分かりにくい仕組みなんだがな」
カレン「わたくしも良く分からないですけど」
わし「なんて事ない国債発行=新規貨幣発行じゃ」
カレン「あ…スッキリしましたわ」
わし「政府通貨を発行して、帳簿に負債として計上してるだけと何ら変わらん、ただ中央銀行に直接国債引き受けは原則的に禁止にしてるがな、結局は市場に出回った国債を中央銀行が買い占めれば良いだけだが」
カレン「しかし…苦戦してますね」
当面はマルクス銀行や郵政局が国債を引き受ける、中央銀行に国債を買い取られても、マルクス銀行は儲かるしな…マルクス銀行が買った以上の額で買い取るだろうから
まぁ…サンアンドムーン国はOMF(明示的な貨幣供給)も出来るけどな
サンアンドムーン国の紙幣には、我が家の家紋の三ツ割菊と鷲(わし)を入れてやろうwww
わし「ツキノはインフレの時は小さな政府を目指すのも理解してるか…ユウスイの大きな政府や中小企業の保護はデフレの時にする政策じゃ、構造改革はインフレの時には正解だがな、しかし何も無いサンアンドムーンで何を構造改革するの?って感じだがな」
理解度が深いな…タクト…奴がブレーンか?
カレン「国民には大きな政府や中小企業の保護や構造改革とか聞くと正しいと感じますわね」
わし「国民は何が正しいとか知らんからな、構造改革を断行する!!とか聞けば、おおおおおおお!!!となるから」(笑)
コンコン
カシム「カシムです」
わし「入れ」
ガチャ…
カシム「マルス様大丈夫でしたか!?アリアさん!!車椅子!?」
アリア「えっへへヘヘヘ」
わし「もう説明が面倒じゃ、軽症じゃ軽症!!月間報告をよろしく!!」
カシム「はは!!奴隷が解放され来月から高インフレが予想されます、アキナ左大臣の試算では10%ほどと…給料の良い軍人に流れたのと軍人の給料を一律アップさせたのが原因かと」
わし「ふーーーむ…予想以上だな、では郵政局とマルクス国有鉄道を民間に売っ払うか、政府の支出を少なくする」
カシム「郵政民営化と国鉄の民営化ですか」
カレン「構造改革で小さな政府を目指すのですね」
わし「大事業は成熟するまでは国が面倒見るしか無いからな、もう収益が上がる仕組みになってるだろうから民営化させて切磋琢磨させた方が良い」
カシム「そうですね、黒字路線が多いですが北部は、これといって無いので利用客が少ないですが、今はペスト騒ぎで流通量が増えて黒字になってます」
わし「国鉄は西武や東部と区画に分けて売れ、デフレや経営悪化で赤字路線になれば、また国が買い取って再投資する、ただ郵政局は銀行の役割もしてるからな株式にするが51%は国が保有する」
大株主に国民の大事な郵政貯金(資産)を私利私欲に使われたら困るしな
カシム「次にジョブギャランティプログラムですが、男性は軍に入り、女性の奴隷ばかりで、建設の難航が予想されます」
わし「機械化や自動化が進んでるからな、重機やトラックにも女性を活用していくか、とりあえず訓練校に入れて、工場建設は公共事業として国が民間に発注しよう」
カシム「分かりました、しかしペスト蔓延作戦で物凄い貿易黒字ですけど…インフレだからお金を使えないって…皮肉なもんですね」
わし「まぁ国は貨幣発行出来るから供給力が高く国際的信用(国力)が創造できれば黒字とか関係無いからな」(笑)
カシム「国は国際競争力に力を入れないとですね」
わし「まぁそうじゃ…アガラス連邦には、今のところ潜水艦技術で負けてるし、どこまで科学技術が高いかも謎だしな」
カシム「科学技術に投資ですね」
わし「そうじゃな、ただ…民間企業がボロ儲けしてるから、企業の税率を上げる」
カシム「そうですね空前の好景気が続いてますから格差が急拡大してます」
わし「所得税も国民健康保険料も所得別に一律上げる、貧乏人は無税で良い、これでインフレが収まらなければ、マルクス電信電話公社もマルクス電力事業公社も売る、エッジホールディングスやタクトアミューズ規模の大企業は入れない様にしよう」
カシム「確かに、インフラを大企業に集中的に握られるのは怖いですもんね」
わし「後は免許制や許可制にする、国に逆らえない様にな」
カシム「分かりました」
わし「インフレが収まれば高速鉄道計画と高速道路計画じゃな」
カシム「高速道路は分かりますが…高速鉄道って必要ですか?これからは航空機の時代かと」
わし「高速鉄道は意外にも需要が高いのじゃ」
カシム「そうなんですね」
日本の新幹線計画は当時、海外から笑われたからな、都市と都市を高速鉄道で結べば経済圏が広がり予想以上の経済効果を出した、それを見た各国が日本に追随する形になった歴史がある
わし「それが終われば、いよいよ宇宙じゃ!!基礎研究は、もうエッジ重工にさせてるがな」
アルバート「宇宙ですか!?」
ヴィクトリア「え?それは無理でしょう」
わし「なんて事は無い秒速11キロで飛べば地球の重力圏から脱出出来る」
アルバート「はぁ…」
わし「月に基地を作って火星に入植して木星の衛星カリストに補給基地を作って小惑星帯のエリスに基地作って、さらに探査を進めてエッジワースカイパーベルトから資源をガンガン採掘して、ゆくゆくはブラックホールのエルゴ球から高エネルギーのりゅう…」
しーーーーーーん…
あ…めっちゃ引かれてる…
カシム「生きてる間に行けますかね?」
わし「たぶんな…月には絶対行く!!」
アルバート「月ですか…月にはうさぎがいるんですかね?」
わし「がはははははは、もっと良いものがあるヘリウム3とかな」
アルバート「へりうむ?宇宙人ですか?」
わし「資源じゃな、とりあえずはカーボンナノチューブより優れてるグラフェンを製造する…」
カシム「ぐらふぇん?ですか?」
わし「薄く透明でダイヤモンドより硬く鋼鉄の100倍の強度じゃ引張強度においては文字通り最強じゃ」
カシム「めちゃくちゃ凄いじゃ無いですか!!それが宇宙にあるんですか!?」
わし「なんて事ないカーボンじゃ」
カシム「ええええ!!炭素ですか!!ヤバく無いですかそれ」
わし「さらに熱伝導も世界で最も良いとされ、電気の伝導度もトップクラスに良い物質じゃ、ゆくゆくは太陽帆のようにマイクロ波を照射することによって前進する宇宙船を開発する」
月にあるヘリウム3を核融合し、月基地からマイクロ波を照射して宇宙船が進むとかな…
カシム「もう何でもありですね…」
わし「グラフェンの取り出し方も知ってるしな」(笑)
さらに汎用性の高いシリコンのハニカム構造であるシリセンは技術的に厳しいがな…
アルバート「マルス様は何者ですか?政治経済に軍事に科学と…普通じゃ無いです」
わし「ただのオタクじゃ」
アルバート「………。」
わし「とりあえず、全ての国を平伏させてやるガハハハハハハハハハハハ!!」
しーーーーーん…
あ…また引かれた…
次回に続く…
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます