第118話 わし 外洋に乗り出す
〜〜〜リバティ港湾都市〜〜〜
ワーーーーーーー!!
ワーーーーーーー!!
「あれが新しく出来た戦艦だって!!」
「物凄いスピードで発展してるよね」
「マルス様万歳!!マルクス王国万歳!!」
わしは国外から見たら大量殺戮者でテロリストだぞ、よく万歳とか言えるな(笑)正義はどちらにもあるが、国防とは言え嫌な役回りだ
わしがリバティ港湾都市にいる理由はヤマト国から首脳会談の要請があったからだ
国内がゴタゴタしてるから、延期したかったが、ヤマト国が保有してる島なら往復1ヶ月ほどなので首脳会談を開く運びになった、それにネアンデルタール人の国なのかも気になるしな
ヤマト型2番艦も完成した、艦名はマルクスⅢ世だ財政破綻など無い我が国は、集中投資が出来るので何もかも早い、哨戒網に必要な丙種の開発も順調だ
今後は空母を主力としてレーダー網を構築した駆逐艦と給油艦と補給艦で空母打撃群にして行きたい、ミサイルの開発を急ぎたいが、まずロケット技術からなのよね
アリア「まーるーすー様?」
わし「ああ…どうした?」
アリア「外洋とか初めてで、不安です」
わし「まぁ余裕だ、戦艦1隻と駆逐艦2隻と水雷艇2隻と補給艦と給油艦の計7隻の艦隊だ」
アリア「そうじゃ無くクラーケンとか!!」
わし「がははははは!!クラーケンとか、まぁいるけど」
アリア「やっぱりいるんですか!!」
わし「クラーケン(ダイオウイカ)は深海に生息してるから大丈夫じゃ」
アリア「そうなのですね」
カザハヤ「おかえり、まっていたよ」
わし「お…おう…」
カザハヤ「さあ行くよ、おいで、アダムの分身そしてパリピのしもべ」
アリア「カザハヤさんってなんか雰囲気が変わりました?」
ひそひそ…
わし「まぁ仕事が出来れば何でも良い」
ひそひそ…
アリー「そこにいたの、カオル君」
カザハヤ「チンジ君、さぁ行こうか」
アリア「誰の事ですか?」
ひそひそ…
わし「もう気にするな、往復1ヶ月の我慢だ」ひそひそ…
アリア「マルクス王国包囲網は大丈夫ですかね?」
わし「レガシィ大帝国や聖カトレイア国は規制しまくってるからな、自ら首を絞めてる」
アリア「そうなんですか?行動規制とか、お店の営業規制とかしてると聞きましたがダメなんですか?」
わし「天下に忌諱多くして民いよいよ貧しじゃな、老子の言葉じゃ」
アリア「どう言う意味ですか?」
わし「規制を増やせば増やすほど自由にビジネスや物やサービスを生産しにくくなる、そうなると、民は貧しくなるので悪い事をする、するとまた規制強化の繰り返しじゃ」
アリア「確かに終わりがありませんね」
わし「規制しようとしまいと、悪い事をする奴はいるからな、ゴキブリ退治に店ごと爆破する様なもんじゃ、本末転倒だろ」
ま…ここが感染症の厄介な所じゃがな、善良な民が悪人のレッテルを貼られたりな(笑)
アリア「なるほど…感染症対策は、あきらめるって言った意味が少し分かった気がします」
わし「大規模な自然災害を何回も潜り抜けてきたから人類は絶滅せずにいるんじゃ」
アリア「自然災害!!クラーケンに出会いません様に…」
わし「がはははは大丈夫だと言うのに」
とは言えサンアンドムーン国の総選挙とペスト蔓延作戦で弱体化したとは言えマルクス王国包囲網も気になる、この大事な時期に外交とはな…。
〜〜〜マルス自由都市〜〜〜
タクト「エッジさん初めまして」
エッジ「はじめましてタクト侯爵」
タクト「子供が産まれるとか聞きましたが」
エッジ「ええ…年甲斐も無く…恥ずかしい限りです」
タクト「年甲斐?」
エッジ「あはははは、そうか…ぼく若いですもんね」
ん?不思議な感覚だなコイツ
タクト「お子様の件おめでとうございます」
エッジ「ありがとうございます」
タクト「ところで技術提供とはどう言う風の吹き回しですか?」
エッジ「さぁ?一介の技術者には分かりませんよ、国の要請に従ってるだけです」
なに考えてるか読めねーな…
タクト「そうですか、どうですか?丙種の開発は?」
エッジ「良く知ってますね、開発は順調とだけ」
タクト「そうですか、協力出来る事があれば言って下さい」
エッジ「ありがとうございます、ところで随分とサンアンドムーン国に投資してますが」
タクト「新天地で投資を拡大するのは基本でしょう」
エッジ「なるほど、そこで必要になるのが大型航空輸送機ですか」
タクト「そんなところです」
エッジ「どうしますか?タクト侯爵が開発した大型航空機に爆弾を積んで、沢山の人を殺す兵器になったら」
タクト「願わくば、そうならない未来にしたいですね」
エッジ「そうですね、では失礼します」
バタン
タクト「ふぅ〜」
ショウ「兄貴どうしました?」
タクト「何考えてるのかさっぱり分からない奴は初めて見たな」
ショウ「何も考えて無いのでは?」
タクト「お前と一緒にするな、何も考えずに、あそこまで成功すると思うか?」
ショウ「確かに…」
タクト「植物と話してるみたいだったわ、死にかけのジジイとかな」
ショウ「そんなバカな」(笑)
♢
ロリー「どうでした?悪名高いタクト侯爵は?」
エッジ「そうですね〜知ってる人に良く似てましたね、ギラギラしたあの目とか」
若い時の兄の目にそっくりだ
ロリー「誰ですか?わたくし知ってます?」
エッジ「知ってるけど知らない人です」
ロリー「何ですか?謎々ですか?」
エッジ「その内教えますよ」
ロリー「ええええ!!気になるぅ!!」
エッジ「あははははは、その日は来ますよ」
次回に続く…
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