第117話 わし 日常と新たな部下

    〜〜〜タクト州〜〜〜


ミストリカ「ちょとちょと!!このSHK新聞見てよ、新自民党のツキノ代表に黒い噂、マフィアと金とかって見出し出てるわよ!!」


タクト「本当の事じゃねーか」(笑)


ミストリカ「なんでそんなに呑気なのよ?」


タクト「あくまで噂だしな、それより、レガシィ大帝国での新型ペスト騒ぎで、不要不急の外出は控える様にの方が問題だ」


ミストリカ「それそれ!!レガシイ大帝国はパニックみたいよ、新型ペストとか怖いし」


タクト「投票率が落ちれば確実に不正選挙をしてくるし、この公演会の写真を見てみろ」


ミストリカ「愛国党は少ない人数だね、支援者を呼ばず、ソーシャルディスタンスだって、共鳴党のヤミーもだね」


タクト「人気が無くて、人が集まらなくても違和感無いだろ」


ミストリカ「確かに…」


タクト「大規模集会が禁止になりそうだからな、となるとマスコミを掌握した所が有利になる」


ミストリカ「どうするのよ?」


タクト「1番良いのは、党首討論でラジオ放送かな、一応打診はしたが、愛国党と共鳴党はSHK放送で録音放送なら良いと言ってきた」


ミストリカ「それで?」


タクト「断った、向こうの都合の良い様に編集される、生放送なら良いと返信して返事待ちだ」


ミストリカ「そうね、その方が良いわね、ところでツキノ様は?今日はここで会議でしょ?」


タクト「事前運動にならない範囲で街頭演説や講演会をするみたいだ、アミズ放送やアミズ新聞社も同行させてる」


ミストリカ「ツキノ様、不眠不休じゃない」


タクト「国民は不要不急なのにな」(笑)


ミストリカ「笑い事じゃ無い!!」



  〜〜〜サンアンドムーン首都〜〜〜



   わーーーーーー!!

     

      わーーーーー!!


「なに?あの人だかり…凄い人が集まってるよ」


「あ…あれは新自民党のツキノ代表かな?」


「あのニュースキャスターや歌を出してる人?」


「そうそう、ウゴン王国の姫さまだよ」


「え?そうなの??」


「いまさらかよ」(笑)


ツキノ「皆さま、忙しい中集まっていただき感謝します」


     ワーーーーーーー!!


ツキノ「祖国は分裂し、民は戦乱で疲弊し貧しいです、新自民党は積極財政で国民生活を豊かにし、もう二度と祖国が分裂しない様に富国強兵に努めます!!」


     ワーーーーーーー!!


ツキノ「私は3本の矢を放ちます、まず1つは先に申した通り積極財政で国の支出を増やし、特に公共事業に力を入れて国民経済を豊かにします!!」


     ワーーーーーーー!!


ツキノ「2つ目は福祉の充実と強兵です、弱者に優しく、強者に屈指ない国を作ります!!


     ワーーーーーーー!!


ツキノ「3つ目は技術立国にします、この国は資源が乏しく、主産業もありません、科学技術に積極的に投資して技術力で他国と渡り合っていきます!!」


  ウオォォォォォオオオオオオ!!!!


ツキノ「また税制にも着手します、民意が反映されにくいのが民主主義です、皆さんの納税の1部を、投資したい局に税金を納めれる様にします、教育に力を入れたいのであれば 文部科学局、福祉を充実させたいなら厚生労働局、インフラをもっと整備したいなら国土交通局、強兵を目指すなら防衛局と、納税の際に申告してください」


 ウオォォォォォォオオオ!民主主義だ!!



「ものすごく良いね…私…応援しようかしら?」


「マフィアと繋がってるとか昨日新聞に出てたぞ」


「え?そうなの?」


「お前は本当何も知らないな」


「でも期待出来そうじゃない」


「それは…そうだね」



  〜〜〜マルクス城 中庭〜〜〜



わし「ヴォイテク!弾薬を持って来い!!」


ヴォイテク「グォー!!」


カガシ「凄いべ!!ちゃんと言う事を聞くだな」


アリア「コタロウ!!あそこで倒れてる人に医薬品を持って行きなさい!!」


コタロウ「………。」


     ダダダダダッ!!


カガシ「凄いだなぁ〜オラも猟で使いたいべ」


わし「訓練すれば、かなりコミュニケーションが取れる、今じゃコタロウを含めて3匹のオオカミを訓練してる」


カガシ「わしも習いたいべ」


わし「うむ、オオカミの訓練士として雇ってやるぞ」


カガシ「ホンマけ?」


わし「その代わり銃の教官としても働いて欲しいがな、スナイパーの育成に力を入れてる」


カガシ「うーむ…分かっただ」


わし「じゃあ今日付けで少尉だ」


アリア「そう言えば、私の階級っていくつですか?」


わし「お前な…給与明細とか見てるか?お前は王城近衛兵所属の王子護衛部隊で階級は大尉だ」


アリア「大尉ですか!!意外に階級が高いですね」


わし「元奴隷でも、身分に関係無く実力によって上がるからな」


アリア「王子警護部隊?でも私しか居ませんよ?」


わし「いるじゃないか、ヴォイテク伍長とコタロウ軍曹だ」


アリア「オオカミと熊じゃないですか!!」


わし「ガハハハハハ!!なんだ人間の部下が欲しいのか?」


アリア「なんか…こう…大尉って感じがしません」


わし「あそこにいる近衛兵に話しかけてみろ」


アリア「?」



アリア「あの〜すいません」


近衛兵「はっ!!アリア様!!どうされましたか!!」


アリア「え…と…喉が渇きました」


近衛兵「今すぐお持ちします!!お飲み物は何が良いですか!!それに何人分用意しましょうか?」


アリア「え…と…お水で良いです、3人分くらい?」


近衛兵「はは!!おい!!新人!!聞いたか今すぐお持ちしろ」


「分かりました!!」



アリア「凄い敬われてる感じです」


わし「そりゃそうじゃ、近衛兵の中だと王子警護部隊はエリート中のエリートだからな」


アリア「そうなんですか?」


わし「そりゃそうじゃろう、大元帥のわしの命令が伝わる順番を考えればな、王城近衛兵で言えば1番上だ」


アリア「まさか…私って責任重大ですか?」


わし「お前の命令で何百人と人が死ぬ事もあるな」


アリア「えーーーー!!そんな命令出来ませんよ!!」


わし「わしが死にかけてもか?」


アリア「死んでも守れと命令します」


わし「わははははは!!ちゃんと命令してるじゃ無いか」


アリア「た…確かに」


「お水をお持ちしました」


アリア「そこのテーブルに置いといてください」


「ははっ!!」


わし「おお〜上官って感じだ、敬語がいらないが」


アリア「えへへへへ…何か照れますね」


わし「実は新しく王子警護部隊を増やす、ホウトクにも暗殺の可能性があると注意されてるからな、ついでだ紹介しとく、そこの新人君」


「はは!!」


わし「近衛兵のアルバートとヴィクトリアを呼んでくれ」


「了解しました!!」


アリア「誰ですか?」


わし「貴族出身で銃と剣の試験で優秀な成績を収めた2名だ、ライバル同士の貴族出身だから、面白いと思ってな」


アリア「面白いとかで決めて良いんですか?」


わし「切磋琢磨で良いじゃ無いか、あと敬礼は省略する」


アリア「何故ですか?」


わし「上官と分かればスナイパーに狙われる可能性があるからな」


アリア「でもマルス様…戦場でも思いっきり着物着てますよね…」


わし「うむ…バレバレじゃな」(笑)



「お待たせしました!!アルバートです」


「お待たせしました!!ヴィクトリアです」


わし「おお…お主らか、今日から王子警護部隊に編入だ、よろしく頼む」


アルバート「はは!!」


ヴィクトリア「はは!!」


わし「直属の上司のアリア大尉だ、仲良くやってくれ」


アリア「よ…よろしくね」


アルバート「もちろんでございます!!」


ヴィクトリア「尊敬しております!!」


わし「さて…私室に戻ってお茶でも飲むか」


アルバート「お供します!!」


ヴィクトリア「でしゃばんないでよね!!剣の成績の良かった私が前を歩くわ」


アルバート「はははは、今は銃の時代だ、バカめ」


ヴィクトリア「な…なにを!!」


ダン!!  


アルバート「うぐ…」


ドン!!


ヴィクトリア「うっ…」


サムライソードの柄で2人を悶絶させる


アリア「マルス様の前で不敬であります、それに訓練不足ですね、そんなのではマルス様を守れませんよ」


アルバート「はは…」


ヴィクトリア「……。」


わし「お前ホント凄いな、超久しぶりに尊敬したわ」


アリア「本当ですか♡デュフフフフ」


わし「前から気になってたが、その笑い方はなんじゃ?」


アリア「貴族で流行ってる歯を見せない笑い方です」


わし「ふつーにキモイぞ」


アリア「え…?」


わし「だから貴族の笑いはキモイなと思ってたが、それか」


ヴィクトリア「そうなんですか!?わたしもアリア様が正しい笑い方と思ってましたが」


わし「人間の感情の内で陽の部分は笑いだけじゃ、後の感情はほぼ陰だな、ちゃんと笑うべきじゃ」


アリア「分かりました!!がははははは、こうですか?」


わし「品がないがデュフフフフよりは良い、わしもバカ笑いするしな」


アリア「品が無い…歯を見せるのが品が無いと教わったのに難しい…」


わし「では、私室に戻る、まだ政務が残ってるしな」


王子警護部隊「はは!!」



次回に続く…



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る