第106話 わし 同盟と平和
〜〜〜わし私室〜〜〜
アリア「マルス様、ヴォイテク賢いですね、結構成長しましたよ」
わし「まぁな、どうじゃコタロウともうまくやってるか?」
アリア「コタロウは大人のオオカミ並みに大きくなりましたからね、ヴォイテクはまだビビってますが、たまにじゃれてますよ」
わし「わしも訓練に参加するか、舐められたら敵わん」
アリア「もふもふして気持ち良いですよ」
わし「うーーむ…考えただけで萌えるな」
コンコン
ジアンビ「ジアンビです」
わし「入れ」
ジアンビ「乙種が完成しました、兵装は20ミリ機銃2門と魚雷と爆弾を換装して搭載出来ます、あとバイクも完成しました」
わし「バイクや甲種や車両は陸軍に配備して行こう特に駐屯地に頼む、丙種はどうじゃ?」
ジアンビ「丙種はまだまだかかりますね、甲種や乙種の名前はどうしますか?」
うーーむ…わしの転生前の名前は虎吉じゃったからなティーガーにしようか、乙種は零戦じゃな
わし「甲種はティーガーⅠ型、乙種は零戦じゃな」
ジアンビ「分かりました、あと諜報でタクトアミューズも乙種を作ってますが、大型機ですね爆撃機とかですかね?」
わし「それもあるが輸送も視野に入れてるのかもな」
ジアンビ「輸送ですか、陸路で十分だと思いますが」
わし「まぁ我が国は国土が狭いし他国を侵略する気無いからな、サンアンドムーン国は陸路は押さえられてるし海路も無いから空路を視野に入れてるのかもな」
ジアンビ「私なら、大陸を平定したいと思ったりしますがね」
わし「平定してどうすんじゃ?石油や天然ガス、レアメタルとか出るなら別じゃがな、それもいずれ必要無くなる」
原子炉の時代がくるからな、それに国土が狭い方が防衛上有利じゃ、その分、人的資源を科学技術に投資出来る
ジアンビ「そんなもんですか」
わし「そうじゃ、では乙種が完成したので予定通り航空母艦の建設に取り掛かるのじゃ、これから作る民間の輸送船も滑走路仕様(空母)で建造させて、今後の建設予定の高速道路も直線に作れ、もう戦艦は必要ない」
ジアンビ「分かりました、あと今日はヤマト国のサマル様とラコール国のガトとラコールとの謁見があります」
わし「うむ」
ジアンビ「では失礼します」
バタン
アリア「まだ、軍備増強をして行くのですね」
わし「まぁな」
アリア「終わりは来るんですか?」
わし「終わりは来る、たぶん軍縮会議とか意味無い事とかするけどな、軍縮=平和じゃないが」
アリア「終わりですか、想像付きませんが」
わし「原潜と核兵器を開発して終わりだ」
アリア「げんせん?かくへいき?」
わし「何処の国だろうが静かに忍び寄って100万人殺せる」
アリア「やっば…そんなの出来たら、マルクス王国に誰も逆らえ無くなりますね」
わし「それか全ての国が持つかじゃな」
アリア「確かに…」
国に脅威が及ばない限りは作らないがな、日本の場合はロケット技術も高く科学力も高い、あとはウランかプルトニウムがあれば、すぐ作れる国だ、「すぐ作れる」これが抑止力を生んでるとも言える、だから原発0とか考えられないがな、それにわしならさっさと核武装して常任理事国を目指す、それかスイスみたいに徴兵制度で永世中立国か
核武装か徴兵制度かどちらか選ぶべき時は来るだろうな
わし「平和になれば量子コンピューター作って本格的に宇宙開発じゃ」
アリア「もうサッパリです…りょうしコンピューターですか?」
わし「今はトランジスタで0か1のオンオフだ、これを大量に組み合わせて論理ゲートを構築してさらに組み合わせてモジュールを作り、さらにモジュールを組み合わせて集積回路(ICチップ)になる」
アリア「………。」ぷすぷすぷす…
わし「16ビットだと256通りの計算して答えを導きだすが、量子コンピューターだと256通りが一発で分かる状態だ、あとは量子のもつれで答えを…」
アリア「………。」ボン!!
アリア「今のままでも論理ゲートって奴を増やしていけば良いんじゃないんですか?」
わし「このまま技術が進めば1ナノメートルのトランジスタまでだな、1ナノメートル以下になるとトンネル効果により命令が伝わらずバグが起こる、そこで量子ビットを作るのじゃ」
転生前だと14nmから7nm移行中か3.5nm、1.75nmあと2.5世代で技術的限界を迎える
アリア「難し過ぎて分からないですが、可能なんですか?」
わし「人が想像出来る事は必ず人が実現出来る」ジュール・ヴェルヌ
アリア「そうなんですね」
わし「つまり、物凄く豊かで超平和な世界も構築可能じゃ」
アリア「見てみたいですね」
コンコン
マルクス衛兵「サマル様がお見えになりました」
わし「うむ」
〜〜〜マルクス城 謁見室〜〜〜
わし「久しぶりじゃな」
サマル「!!!!???」
わし「要件は何じゃ?」
サマル「物凄く流暢にヤマト語を喋ってるのでビックリしました」
わし「知らない単語が出てくると分からんがな、それは母国語も同じじゃが」
サマル「ヤマト国のはるか西に超巨大軍事国家があって、手を焼いてます」
わし「ん?このテラ(星)は丸いからはるか西ってなると、アルビア国やトランス国じゃなくて?」
サマル「アルビア国やトランス国は、その国の属国に近いですね、同盟国とはなってますけど」
わし「何て国じゃ?」
サマル「アガラス連邦って名前です、アルビア国やトランス国を使って極東の土地を平定しまくってます」
わし「それで極東がある程度落ち着いたから、このアトラス大陸にちょっかい出して来てるんじゃな」
サマル「その通りでございます、それで今度は我が国にも…」
軍事同盟の打診か…石油も鉄鉱石まだまだ必要じゃしな
わし「分かった、軍事同盟と、いこうじゃ無いか、我が国の艦隊を派遣して追い散らしてくれる」
サマル「本当ですか!!」
わし「わしはヤマト国が好きじゃ」
サマル「ありがとうございます」
わし「では、軍事同盟の調印をしよう、滞在するなら王都で飲み明かそうぜ!!」
サマル「ははっ!!すぐ本国に戻りますが是非」
マルクス衛兵「では御使者よこちらへ」
カシム「良いのですか?あっさりと軍事同盟など、マルス様らしくありませんな」
わし「石油と鉄鉱石を天秤にかけたが、安請け合いじゃったかな?」
カシム「いえ…ヤマト国に何か特別な思い入れでもあるのかなと」
わし「まぁ…あるにはあるな」
カシム「興味深いですね」
わし「深い理由はない」
マルクス衛兵「次の使者が来られました」
カツン…カツン…
ラコール「………。」
ガト「このままでの平伏にご容赦を」
ラコール「良い、ガトよ手を貸せ」
ガト「はい」
ラコール「この度はマルクス王国への侵攻を深くお詫びします、全面降伏で構いません」
ガト「な…なんですと!?」
ラコール「国のトップ2人が頭を下げてるのだ、全面降伏であろう」
ガト「………。」
ラコール「領地割譲致します」
わし「土地などいらん」
ラコール「では、何を差し上げればお許し下さいますか?我が国は貧困による侵略行為をしましたのでお金はありません」
わし「こちらの被害は軽微じゃったしな、軍事訓練レベルじゃ、もう帰ってええぞ」
ガト「何もいらないと申しますか?」
わし「我が国との交易で良い国交回復じゃな、物不足で困ってるなら、我が国の輸入量を増やせば良いでは無いか」
ガト「そのお金が無いんです、戦艦も破壊されましたし」
わし「マルクス通貨を普及させれば良い、マルクス銀行のラコール国の当座預金を開設しろ、とりあえず10億マルクス貸してやる」
ラコール「そうだ、この国は紙幣と言う通貨が流通している」
ガト「しへい?」
わし「まぁ、マルクス紙幣は信用があるからな、紙幣で何でも買える」
ガト「はぁ…信用ですか…」
わし「では全面降伏に調印して国に帰られよ」
ラコール「お待ち下さい!!この国が好きになりました、是非とも同盟を組んで頂きたい」
わし「我が国にメリットが無い、はよ帰れ」
ラコール「属国で構いません」
ガト「な!!何ですと!!」
わし「ほう…ずいぶん有利な条約でも良いのか?例えば、他国に侵攻されても助けないが我が国が侵攻されたら兵を出せとか」
ラコール「構いません」
わし「お前に国にメリットが無いじゃ無いか」
ラコール「この国の技術や文化をある程度学ばせていただければ良いです、留学とか」
わし「ふーーーーむ…カシムどう思う?」
カシム「不平等条約から争いが起こったんですよ、本末転倒じゃ無いですか」
ガト「私もそう思います」
ラコール「この国は私が思い描いてた理想郷だ、それに少しでも近付けれるなら、今は恥を忍びます」
わし「まぁ良かろう、では属国としての同盟を締結するか」
ラコール「ありがとうございます!!」
ガト「………。」
マルクス衛兵「ではこちらへ」
カツーン…カツーン…
カシム「急に2国との同盟締結ですね」
わし「うむ…影響力が大きくなると、それを良いと思わない勢力も現れるからな」
カシム「なかなか平和となりませんね」
わし「人類の迷走期じゃしな、血を流さ無いと答えを見つけれない、悲しい歴史にしない様にな」
次回に続く…
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