第104話 わし 暗躍してみる

    〜〜〜わし私室〜〜〜


わし「サンアンドムーン国は直接民主主義にするか…」


カシム「間接民主主義にしてエリート層を形成して国民全員バカにするんじゃ無かったんですか?」


わし「まぁ、少しだけ期待を込めて、わしの理想も組み込もうと思う」


カシム「どんな仕組みですか?」


わし「どんな憲法改正にも国民投票にして、憲法改正に国民発議を行える様にして、憲法裁判所を設置せず、違憲審査も国民で決めて、国民が法の支配の番人とする」


まんまスイスだが


カシム「良いですね」


わし「サンアンドムーン国は10州だから、上院20名、下院100名で、上院下院の総選挙と大統領選だな」


カシム「全部同時にするんですね、良いのですか?議員や大統領資格は20歳以上でサンアンドムーン国籍で」


わし「うむ…まぁ良いじゃろ、本当は25〜30歳にしたいが、ツキノは21歳だからな、民主主義を望んでOKって言ってしまった手前な、ある程度は纏まってくれんと」


カシム「まぁそうですね、早く自立はして欲しいですし」


わし「ところで、わしらの愛国党と共鳴党はどうじゃ」


カシム「愛国党の党首にはユウスイを、共鳴党の党首にはヤミーにします」


わし「まぁ妥当な人選だな国籍は変えたか?」


カシム「もちろんでございます、例の団体も大量に移住させて、もう活動させてます」


わし「よしよし」



  〜〜〜サンアンドムーン国〜〜〜



ミストリカ「ここが首都?ど田舎じゃない」


タクト「まぁそうだな、最低限の設備しかない、隣の州のタクト州のが大きいな」


ミストリカ「なんでアンタの名前になってるのよ!!」


タクト「一般公募の入札で組織票を使った、言っただろ、民主主義だからな」(笑)


ツキノ「ふふふふふふふ」



タクト「うお!!なに!!??」


キキキィィィ…


ミストリカ「どうしたのよ?急ブレーキなんて、アンタが取り乱すなんて珍しいじゃない」


タクト「何やってんだアイツ…」


ミストリカ「ん?あの変な白い服着た集団?凄い人が集まってるね」



 浄化〜♪浄化〜で♪みんなで共鳴〜♪



ヨミ「貧しい物にはパンを…心に愛を…」


民衆「ヨミ様!!あぁ…ありがたや…」


ヨミ「さぁ皆さん…愛国神からのお恵みのパンがあります、全員分あるのでお並び下さい」


民衆「俺もヨミ様の浄化学会に入会します」


ヨミ「入会せずとも良いのです、心を浄化して皆んなで共鳴するのが大切です」


民衆「おおおお…ありがたや…ありがたや」


ヨミ「奪い合えば足りなくなりますが、分け合えば余ります…」


民衆「もう入会しまぁぁぁす!!」(泣)


ヨミ「おお…愛国神からの御加護がありますように…」




ミストリカ「良い事言ってるじゃない、何か問題なの?」


タクト「あれが親父だ」


ミストリカ「めちゃくちゃ良い人じゃない、爪の垢を煎じて飲めば?」


タクト「アイツは他国と組んで、国家転覆を企てる様な奴だぞ」


ミストリカ「改心したんじゃない?」


タクト「さぁ…何か裏を感じるな、浄化学会か…調べてみるか」


ツキノ「とりあえずタクト州に行きましょう」


タクト「そうだな、ここから車で2時間ほどだ」



    〜〜〜タクト州〜〜〜



ミストリカ「おぉ?街っぽいじゃない」


タクト「だいぶ投資したからな、インフレしてるから、お金を持ってても資産が減るし」


ミストリカ「そうなの?」


タクト「例えば200マルクス持ってて、100マルクスのジュースが次の日に200マルクスになったら1本しか買えないだろう」


ミストリカ「確かにお金の価値が減ってるね、なら使うわね」


タクト「だが、お金を使えば使うほど、また物不足になるからな、イタチごっこだ」


ミストリカ「どうすんのよ?」


タクト「そこで供給力を高める、ジュースが余るほど大量生産すれば、値段は上がらないだろう」


ミストリカ「確かに…」


ツキノ「マルクス王国は供給力を重視してます、だから侵略戦争なんてしないのでしょう」


タクト「そうだな…国民が豊かさの恩恵を1番受ける形だな、物は安く手に入り、インフレで給料は上がる仕組みだ」


ツキノ「でも物が安くなれば、働いてる従業員の給与は少なくなるのでは?」


タクト「機械化で効率重視の大量生産だから、働いてる人間がそもそも少ない、人が少ない分、利益の分配が多くなるだろ、それに日用品や食料が安く手に入れば、より高額な物を買う、贅沢品とか、今なら家電製品とかだな」


ミストリカ「エッジエレクトロの洗濯機欲しい!!洗濯板から解放されたい!!」


タクト「まぁこうして豊かで余裕のある生活になって行くのさ」


ツキノ「私もそれを目指します」


タクト「後は微妙な憲法とかは変えて、軍事力強化して完全独立だな」


ツキノ「マルクス王国と戦争になりませんかね?」


タクト「戦争したら痛い目に遭うくらい軍事力があれば戦争にならんだろうな、それより大きな問題がある」


ミストリカ「何よ!!問題って」


タクト「サンアンドムーンは内陸国で港が無い、これを解消しないと、マルクス王国との経済依存が解消されないな」


ミストリカ「どうすんのよ?」


タクト「お前は、もっと自分で考えろ」


ミストリカ「う〜〜〜ん…」


ツキノ「空ですか」


ミストリカ「そら??」


タクト「そうだ陸路も海路も押さえられてるなら空路を作れば良い」


ツキノ「なるほど、だから空路と電子部品などのビーム管ですか」


ミストリカ「え?え?なに?」


タクト「小さい部品なら空路でもコストに見合うからな、ただ燃料(石油)問題をマルクス王国は起こして来るから、将来的には南にも領土を伸ばして港湾施設を作る」


ツキノ「そうですね…」


タクト「まぁチャンスは来るだろうし、無ければ作れば良い、ラコール国にイチャモン付ければ良いしな」


ツキノ「覚悟は決めてます」


ミストリカ「だから何の話しーーーー!!」


ツキノ「ばーーーか」(笑)


タクト「わはははははははははは」


ミストリカ「ひ…ひどいですツキノ様!」(泣)


タクト「わはははははははは!!」


ミストリカ「お前は笑うな!!」



次回に続く…






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