第93話 わし ある日♫ 森の中♬


    〜〜〜パドロ駅都市〜〜〜


    ワーーーーー!!


      ワーーーーー!!


市民「マジ卍!!マジ卍!!マジ卍!!マジ卍!!マジ卍!!マジ卍!!マジ卍!!マジ卍!!マジ卍!!マジ卍!!マジ卍!!マジ卍!!」


うるせー……


パドロ伯爵「お久しぶりでございます、すごい人気ですね」


わし「おぉ…元気にしてたか?」


パドロ伯爵「お陰様で、都市や開発の発展著しく、もう少し長生きしたくなりました」


わし「もっと長生きしたくなる様に、ラコール国を撃退しに来たわ」


パドロ伯爵「勝てますかな?」


わし「まぁ陸は余裕じゃな」


パドロ伯爵「海は不安みたいな言い方ですね」(笑)


わし「まぁ大丈夫じゃろう」


パドロ駅都市からは蒸気機関車に積んで来た車で移動だ


アリア「マルス様!!準備出来ましたよ」


パドロ伯爵「…これが噂の?」


わし「自動車と言う奴じゃ自動で動く4輪車じゃな、蒸気トラクターとはまた違う」


パドロ伯爵「自転車から自動車まで、物凄い進歩ですね、まだまだ長生きします」


わし「うむ…では行って参る」


パドロ伯爵「行ってらっしゃいませ」


亡くなった爺さんを思い出すな…太平洋戦争では満洲国を守ってたな…


わしらは一足早く車で現地入りする、銃歩兵達はチャリンコで移動だが100キロくらいなら1日で着く


シルビア「車で2時間ほどでしょ、凄いわよね〜王都から半日もかからないなんて♡」


アリア「運動不足になりますね」


現代人の悩みじゃな…幸せな悩みじゃ…ちょっと動けばカロリーが得られるし、移動革命で座ってるだけで数百キロも移動できる


わし「とりあえず森まで行って、罠が仕掛けられるかの確認もする」


アリア「了解です」


シルビア「は〜〜い♡」



     〜〜〜国境沿いの森〜〜〜



森はほぼ獣道だな…整備されてないか…


ズカズカズカ


アリア「マルス様、気を付けてください、そんなズカズカ進まなくても」


わし「コタロウがいるから大丈夫じゃ」


シルビア「あぁぁぁん虫嫌いだわぁ」


意外な弱点だな…


シルビア「あ!!マムシよ!!」


シュバ!!


アリア「いやぁぁぁぁ…ニョロニョロして気持ち悪い…」


意外な弱点だな…


シルビア「そうなの?ヘビの肝とか美味しいわよ」


そっちは大丈夫なんだ…


      ガサガサ……


        ガサッ!!


コタロウ「ウウウゥゥゥ!!!」


アリア「誰??」


         ガサッ


猟師「怪しい者じゃないべ…あんたらこそ、こんな所で何してんだ?」


わし「わしらは森の調査をしているマルクス王国の者だ、お主は?」


猟師「オラはここで猟師をしてる、カガシだ」


わし「そうか、2週間ほどで、ここにラコール国軍が来る、しばらく身を隠した方が良い、それか、この辺りの土地調査に協力してくれれば金をはずむぞ」


カガシ「本当け?是非やらせて下さい」


わし「うむ…ところでお主何を抱えてる?」


カガシ「ああ…これけ?これは子熊でさ、さっき親熊を撃ち殺しちまって、困ってんだ…」


アリア「可愛い…♡」


わし「クマーー♡…カガシよ、わしに子熊を譲ってくれぬか?」


カガシ「ええけども…食えんべ?」


わし「いや飼う事にした」


アリア「へ?またですか?いやいや…熊ですよ?」


わし「いや…意外に懐くんじゃ、古い文献にあった」


アリア「本当ですか?」


わし「うむ…」


実際にヴォイテクと言う名前のシリアヒグマがポーランド第2軍団第22弾薬補給中隊に配属され部隊とともに移動し、伍長の階級が与えられ、彼専用の軍籍番号と軍隊手帳も発行された


果物やマーマレード、ハチミツ、そしてシロップを食し、時々ご褒美として、最も好んでいたビールをもらっていた、またタバコを好んで吸ったり食べたりしたという


正式に兵士として従軍した彼は、モンテ・カッシーノの戦いにおいては部隊の一員として弾薬を運び、足場の悪い山岳地帯でも決して弾薬箱を落とすことは無かったという


アリア「しかし怯えてますね?」


わし「コタロウや人間が怖いんじゃろう、コタロウ、この熊は仲間だ傷付けたりするなよ」


コタロウ「クゥゥゥーーン…」


わし「ヴォイテクと名付けよう、補給部隊として活躍出来る様に訓練するぞ♡」


カガシ「ラコール国って最近出来た国だべか?」


わし「そうじゃ、我が国に侵攻して来てる、この森に大規模な罠を仕掛けれる場所はあるか?」


カガシ「小さな罠なら仕掛けようと思えばいくらでも仕掛けれるべ、大規模だべか…うーん…」


ふーむ…地雷を作ろうか悩んだが、あれは後々問題になるからな、戦争に関係無い人間を巻き込むのはどうかと思う、国土防衛には向いてるんだがな


日本の死刑囚はベトナムで地雷撤去に従事させれば良いと思うんだよな、撤去作業を有料チャンネルで流して、その利益を遺族に払うとか…


わし「森を抜けやすい場所とかあるか?」


カガシ「今いるこの道か、3キロ南に行った場所にそこそこ大きい道があるべ」


わし「ふむふむ…塹壕を南3キロまで伸ばすか、爆薬を仕掛けようかと思ったが、やめとこう回収するのも面倒だしな」


アリア「では帰りますか?」


わし「いや、看板だけ置いておく、車のトランクに積んでる」



ブスッ!!



シルビア「えーと…この先ペスト患者隔離施設」


アリア「心理的効果を狙うのですね」


わし「そうじゃな、元ウゴン王国は最近までペストで悩んでたしな、後は人糞を撒き散らすくらいか…」


アリア「………。」


シルビア「あ…新しい扉が開きそう…」


閉めとけ…


わし「カガシこれはお礼じゃ、また頼む時が来るかもしれん、家は何処じゃ?」


カガシ「こんなにくれるんだべか!!オラん家は、ここから北に1キロくらいの所に住んでる」


わし「ではまた意見を聞きに行くかもしれんし、戦争になったら我が軍に避難しても良い、それか、ついてくるか?」


カガシ「うーーん…ヒマだし、ついていくだ」


わし「よし、んじゃ塹壕陣地まで戻るか」



    〜〜〜リバティ港湾都市〜〜〜



カゼハヤ「海兵の練度はどうか?」


マルクス海兵「練度は十分です」


カゼハヤ「では1週間は休みにします」


マルクス海兵「よろしいのですか?作戦中ですよ?」


カゼハヤ「本当はのんびり出来ませんが、船が塗装中で使えない以上、休むのが1番です」


マルクス海兵「報告します!!ジャア大佐が今度はツノがいるとかで騒いでますが…如何しましょう」


本格的にヤバイ人だ…


カゼハヤ「ツノを付けるのにどれくらいかかりそうですか?」


マルクス海兵「もう作製してたみたいで3日もあれば…」


カゼハヤ「操船や軍事行動中に支障は出ますか?」


マルクス海兵「結構巨大なシロモノなので…技術開発部と揉めてます」


こだわり方がおかしい…


カゼハヤ「ちょっと見に行きます」



   〜〜〜リバティ港湾都市ドッグ〜〜〜



揉めてるな…


カゼハヤ「どうしましたか?」


マルクス王国技術開発部「あ…カゼハヤ少将、ジャア大佐がブレードアンテナが必要とか、艦橋に付けろとか言われて無理って言ってるんですが、何とか言って下さい」


ジャア大佐「良い所に来たなガルマ、艦橋にツノは必要だと思わないか?」


全く思わない


技術開発部「バランスが悪くなりますよ、例えば風とかの影響を受けますから!!」


ジャア大佐「人は流れに乗ればいい…」


人の話しを全く聞いてない…


カゼハヤ「技術開発部の方…艦首ならどうですか?」


技術開発部「これだけ大きいと前に重心が重くなるので、付けるとしても艦橋の下からですね」


うーん…困りましたね…マルス様から頭は悪いから言いくるめれるって言われたが…


カゼハヤ「ジャア大佐!!見て下さい、こんな巨大なツノじゃ無いですよ、もっとリアルを追求して下さい、それに付けるなら艦首でしょう」


ジャア大佐「…い…言われて見れば……」


カゼハヤ「そうでしょう!!そうでしょう」


ジャア大佐「ドレン、貴様も言うようになったな」


ドレン?もう無茶苦茶だ…


カゼハヤ「ではブレードアンテナは1/4の大きさで艦首に付けます、よろしいですか?」


ジャア大佐「分かった…私も大人だ引き際はわきまえてる」


ホッ…


カゼハヤ「そう言う事なので技術開発部の皆さん1週間以内で、お願いします」


技術開発部「分かりました…知りませんよ?どうなっても」


カゼハヤ「はい…すいません」


私が怒られてるみたいだ…(泣)


ジャア大佐「はははははははは!!乳タイプに不可能は無い!!」



こ…このミッションには深い絶望を感じる…


とにかくマルス様に報告せねば…



次回に続く…

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