第87話 わし ガチのプロパガンダを用意する
〜〜〜ラコール民主主義社会主義国〜〜〜
ガト宰相「難民問題をどうしますか?物価の高騰が止まりません」
ラコール「レガシィ大帝国が圧政過ぎるのだ、軍を国境に配備し難民や越境奴隷を入れさせるな!!」
ガト「食料不足も目立ってます」
ラコール「そこが1番の問題だ、収穫の時期までまだある…このままでは全員飢えてしまう」
ガト「どうしますか?輸入や食糧支援を頼みますか?」
ラコール「…マルクス王国の南側は広大で肥沃な土地だ、ここは軍も手薄だ、森を抜けて、ここを奪えれば…」
ガト「確かに…マルクス王国の軍は北東に集中してますし、収穫時期もそろそろ…」
ラコール「よし…レガシィ大帝国に使者を出し、難民問題の事と食料支援を願いでよ、あとマルクス王国に同時侵攻も提案してみるか…」
ガト「国民の不満はどうしますか?前より貧しくなったと不満が溜まっております」
ラコール「国民の不満はマルクス王国に向けさせよう、戦争の原因を作ったのはマルクス王国の陰謀だと国民に流せ、直ちに戦争準備だ」
ガト「はは!!かき集めても、3ヶ月ほどの糧食ですが制圧出来ますかね?」
ラコール「銃や蒸気船はあるのだ…向こうは高速帆船しか無いしな、それに同じ武器なら兵数で圧倒出来る…ククククク…慌てふためけ…」
〜〜〜わし 私室〜〜〜
わし「そろそろ本格的にプロパガンダを流して行くか敵国にも国民にも」
カシム「プロパガンダですか、レッテル貼りやラベリングですね」
アトラス語には愛国心と言う言葉が無い、愛国心や愛国者と言う言葉は対象範囲が広い、我が国は越境奴隷やウゴン王国から来た難民も多い、しかし愛国心があれば、どんな身分や国籍だろうと愛国者になれる、マルス王国万歳だと、それ以外の国の人は微妙だからな
わし「国内向けのプロパガンダはグランファルーンテクニックを使う、まぁ仲間意識を超強化する方法だ」
カシム「初めて聞きます」
わし「ググレカス神の四天王にウィキペディア神もいるのだが、グランファルーンテクニックが載って無くてビビったな…」
カシム「マルス様…神を超えたのですか?」
わし「いや…ググレカス神はグランファルーンテクニックは知ってる」
カシム「具体的にはどうするんですか?」
わし「まずじゃな、前提として我々は知らない言葉は認知出来ない」
カシム「つまり…」
わし「シャア…アズ○ブル…」
カシム「何ですかそれは?」
わし「ペストの3倍のスピードの感染力で全身が真っ赤になって死ぬ病気じゃ!!」
カシム「めちゃくちゃ怖い病気じゃ無いですか!!」
わし「そう言う事じゃ…」
カシム「え?どう言う事ですか?」
わし「シャア・アズ○ブルと聞いてお前はどう言う印象じゃ?」
カシム「めちゃくちゃ恐ろしい病気だと思いました」
わし「だろうな…しかし、そんな病気は無いwww」
カシム「え?…あ!!なるほど…言葉の力は凄いですね」
わし「人間の想像力や認知が恐怖や利益になると最大化するのかなとも思うけどな」
カシム「勉強になります」
わし「国内では愛国心や愛国者と言う言葉でグランファルーンテクニックを行う」
カシム「あいこくしん?あいこくしゃ?」
わし「国を愛する心や国を愛する者と書く」
カシム「良い言葉ですね」
わし「あと…わしが軽く右手を上げたら、国民や軍人は斜め上に手を挙げ、その後素早く胸に握り拳を当てマジ!卍!!と叫べ」
わしの好きなローマ式敬礼だ胸に手を当てるのはわしのオリジナルだがな
カシム「どう言った意味があるんですか?」
わし「意味なんか無い」
カシム「え?」
わし「愛国者ポーズとか愛国心ポーズとして、新聞やラジオで流しまくれ」
カシム「なるほど…そのポーズをしない人は愛国者じゃ無いって事になりますね」
わし「まぁ同調圧が高まるからな、人間は社会性の高い動物だから仲間外れを嫌う、そして一旦グループに所属してしまうと抜け出せなくなる」
サッ 右手を軽く挙げる
カシム「……あ!…マジ!卍!!」
わし「遅いのぉ…愛国者じゃ無いな、スパイ疑惑で軍法会議に突き出すぞ」(笑)
カシム「勘弁して下さい」(泣)
わし「ま…こう言う事じゃ、強制はせんで良い、どうせ国民は熱狂する」
カシム「分かりやすいですね」
わし「グランファルーンテクニックは、まぁ使える、同じ郷里出身や好きな食べ物とか共通点を見つければ良いし、全く関係無い人でも赤組や白組と分けたりな、極端な話し、そんなに仲良くなくても、俺たち親友だよな!!とか、新しい言葉を作っても良い、わし私室クラブの仲間とかな」
カシム「た…確かに、親近感でますね」
わし「当面の敵国はレガシィ大帝国だが劣餓死帝国と、いかにも嫌な当て字の漢字を使い、超圧政で狡猾で残虐な帝国とマスコミで流す」
カシム「基本中の基本のレッテル貼りですね」
わし「あとは民主主義国民解放軍とか、ありもしない敵をレガシィ大帝国に作ろう、ただの噂で良いし、組織化までしたら武器を供与して行く、
カシム「組織化まで行きますかね?」
わし「不満分子は沢山いるだろうからな…意外と名前さえあれば勝手に組織化したりするのよ」
わし「ここが肝だが新型のブラックペストが異国で流行ってて、この大陸にも来るかもと噂を流すのじゃ」
カシム「ユリやマスクや薬を売りまくるのですね」
わし「そうじゃ不満分子で国民を分断し疫病で国を混乱させ、バブルを人為的に起こし経済を弱体化して、我が国の商品で溢れさせ圧力外交で属国コースに持って行く」
カシム「疫病って都合良く起きますかね?」
わし「ググレカス神を舐めるなよ」(笑)
カシム「新型のブラックペストなんて作れるんですか?」
わし「流行るのは普通のペストじゃ、作ろうと思えれば作れるけど今の科学技術じゃ無理だな、だが毎日、ラジオや新聞で恐怖を煽れば余裕じゃ、国内用は安全と宣伝し、国外用は危険と喧伝する」
サッ
カシム「マジ!!卍!!」
わし「おお!!合格じゃ」
カシム「恐れ入ります」(笑)
ガチャ
カレン「何してますの?」
サッ 軽く右手を挙げる
カレン「お茶淹れて欲しいのですの?」
カシム「マジ!!卍!!」
カレン「え?何かの宗教ですか?」
わし「まぁそんな所じゃ、ただの認知実験だな」
転生前は、ナチス式敬礼に物議を醸し出すが、時代も国も文化も違うのにアホかと、ナチス式敬礼の元々はローマ式敬礼だっての、ピースサインと一緒で実にくだらん
コンコン
カゼハヤ「カゼハヤです」
わし「はいれ」
カゼハヤ「情報局の諜報部から入った情報ですが、ラコール民主主義社会主義国に不穏な動きありと情報が入りました」
わし「1番の悪手を指して来たか、数は?」
カゼハヤ「詳細は分かりません、まだ噂の範囲内です、動員兵力は1万〜最大で3万ほどかと…」
わし「よしパドロ駅都市の東100キロ地点の荒野に開発済みの最新兵器を配備して塹壕戦じゃ、ついでに鉄道の敷設工事も同時にしよう、わしも行く」
カゼハヤ「ははっ!!」
わし「海岸沿いから進軍してくる可能性もあるから海軍に哨戒行動を強化する様に通達しておけ」
カレン「まだ…カザハヤやアリーがアルビア国から帰国してませんわ」
わし「そうか…では、ゲオルグを正規軍にとりあえず編入させておけ」
カシム「また忙しくなりそうですね」
わし「そうじゃの」
わし「レガシィ大帝国との共同作戦の可能性はあるか?」
カゼハヤ「いえ…ラコール国の単独だと思います」
わし「万が一もある、レガシィ大帝国の諜報も強化しておくのじゃ」
カゼハヤ「ははっ!!」
わし…ふふふふふ…最新兵器を試す良い実験じゃな…
わし「グフッwwwブフフッwww」
カシム「めちゃくちゃ嬉しそうでは無いですか」(汗)
わし「あ…いや…まぁラコール国の方のプロパガンダも作成しとけ、レガシィ大帝国が裏切るとか良いな」
サッ!!
カシム「イエス!!マジ!卍!!」
カレン「???」
カゼハヤ「???」
次回に続く…
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます