第56話 わし 一大事

ウゴン王国


ツッキーノ王「何がどうなってるんだ!!物価が急騰して各地で打ち壊しや反乱が相次いでる」


ウツワー大臣「奴隷や民衆が、お金より食べ物を寄越せと大騒ぎですぞ」


ツッキーノ王「マルクス王国は豊作だ、大至急食料輸入を打診しろ」


ウツワー大臣「しかし…薬の時の様に足元を見られますぞ…そう言えば、ヨミに乗せられてマルクス王国に侵攻してからウゴン王国が衰退してる様な気がします」


ツッキーノ王「ううう…むむむ!!腹立たしい」


ウゴン王国衛兵「マルクス王国から使者が来ましたが、どうされます?」


ツッキーノ王「追い返せ!!」


ウゴン王国衛兵「はは!!」




マルクス王国城



わし「ついにここまで来たか…」




        テッテレー♫



       じーどーうーしゃー





転生から苦節5年…職人エッジ君凄い!!後世で語り継がれる発明家になるだろう!!


アリア「マルス様これは?」


わし「うむ…これは自動車と言って、内燃機関の超効率円運動ピストンで動くのじゃ… 4ストロークかな?あとクラッチ、トランスミッションを縦一列に配し、デフ機構を介して後輪を駆動させるFR方式じゃな…試作品で量産はまだ無理だ、石油もほとんど取れんしな」


アリア「………。」 思考停止…


わし「まぁ凄いテクノロジーじゃ、夜もライトがあるから走れるぞ」


キャデラック モデル30みたいな外観じゃな


ん??ライト??指示書に書いて無かったぞ…それに鉛蓄電池を作らないといけないのだが…あれ?


アキナ「乗ってみたいです」


わし「ふむじゃあドライブと行こうか」


アリア「アキナさん、私がとなり!将来を約束されてますから!!」


アキナ「私だって将来を約束してもらってます!」

(左大臣の


アリア「…………。」 ガーーーーーン…。


カレン「では私が横へ」


アリア「キィィィ!!マルス様は歳上ババアは興味無いみたいですよ!!」


カレン「そうですの?」


わし「人によるだろうそんなん、美人は美人だろ」


アリア「…………。」 ガーーーーーン…。


アリア「はは…いいです、もう妾17号とかで」


17号とか…人造人間かよ



わし「では行くぞ!!」



      ガチャ ガチャコ!!


       ブロロロロ〜!!



わし「おお…思ったより快適じゃ、とりあえず王都内を一周してみよう」


ふーむ、そこそこスピードは出るな、最高時速は50kmほどか


ちなみに地球の歴史では蒸気自動車の方が発明されたのが早いと言うのもあり、スピードも蒸気自動車の方が先に200キロを超えた、ガソリン車が200キロの壁を越えるのは、その3年後である


アキナ「凄いですね、もう城下町ですか、しかし目立ちますね」


わし「お前の家はどの辺りじゃ?」


アキナ「私は(旧)スラム街と平民区の境目です、貧乏だったので」


スラム街は、今では増えた人口に対応する為、新たに区画整理された


わし「よしそこまで行ってみるか」


アキナ「家はこの辺りですね、区画整理で随分と綺麗になりました」


わし「アキナの家に行ってみよう」


アキナ「だだだダメです!!小さな家ですし何もありませんし王子様が来るような場所では無いです!」


わし「問題無い、庶民の暮らし振りを見たい、母に、わしらの素性は教えるなよ、御学友と言う事で」


アキナ「ただいま〜」


アキナ母「あら?アキナもう帰ってきたのかい?」


アキナ「と…友達が寄りたいって言って」


アキナ「あらまぁ…そうですか、何も無いですが、どうぞ」


わし「お邪魔します」


カレン「お邪魔しますわ」


アリア「チィーース、失礼っしやす」



わし&カレン「…………。」



わし「ほう…なかなか小綺麗にしてるな」


カレン「マルス様、上から過ぎます…御学友の設定です」ヒソヒソ…



アキナ母「すいません、何も無くて、お茶くらいしか」


わし「いえ…お構いなく」


カレン「お気になさらず…」


アリア「うっす、あざっす!!」



わし&カレン「………。」


わし「アリア…お前はチンピラか?」


アリア「え?平民の人はこう言う挨拶じゃ無いんですか?私良く聞きますよ」


わし「知識が偏り過ぎだ…また教えてやる」


アリア「い…色々と教えてください」 モジモジ…


わし「………。」 はぁ…



アキナ母「珍しいわねアキナが友達を連れて来る何て、内気な子でね」


アキナ「やめてよ母さん、恥ずかしい」


わし「どうですか暮らしは楽になりました?」


アキナ母「ええ、ずいぶんと、衣料品が安くなったのが1番大きいですかね、聖カトレイアとの戦争の時は食料品が高騰しましたが、すぐ落ち着きましたし、治安も良いです、マルス様の善政のおかげです」


ちなみに中世時代の衣服はかなり高額だ


農夫用のリネンシャツ   24000円

農夫用のチュニック     11万円

貴族用のガウン(流行品) 720万円


工業化で今は1/10くらいの価格


アキナ母「ワインも食料品も随分安くなりましたね、加工食品は日持ちもしますし、便利です、でもアキナが最近城勤になり、ちゃんとやってるか心配です」


わし「城勤は何て言ってましたか?僕も来年から城勤なので興味があります」


アキナ母「それが…城に呼び出されて帰って来たら、魂が抜けた様だったし、いきなり城勤務と言われ私もびっくりしました、初出勤では、愛人や情婦やらでマルス様はお盛んで、私も手籠にされるのではと心配してましたね、私としては王子様のお手付きなんて光栄な事だと思いますけど」


カレン「ブフッwwwwwww」


アリア「手籠にされたい………。」


わし「…………。」 わしは鬼畜か…


アキナ「ももももう良いでしょう!!そろそろ暗くなりますし、ささ皆様もう帰りましょう!!」(汗)



「……ざわざわ」


(ん?遠くから声が聞こえる)


「さま…ま…る…様…マルス様!!!」


アベル「マルス様!!ここでしたか!!大変です!!エッジ様が何者かに攫われました!!」


わし「何じゃと!!それは一大事だ、状況を教えろ!!」


アベル「城下町を歩いてる所に数人で襲われ、連れさられました、捜索隊を出してますが、そろそろ暗くなりますし」


わし「アベル!!アリア!!カレン!!わしに付いて来い!!」


一同「御意!!」


わし「アキナよ母を大切にするんだぞ」


アキナ「マルス様お気を付けて!!」


アキナ母「…え?マルス様?え?え?」


わし「行くぞ!!」


エッジは国の宝だ何としても探さねば


わし「アベル、わしがここにいるのが、よく分かったな」


アベル「エッジを捜索してる時に、ヘンテコな乗り物があったので、ピンと来ました」


わし「そのヘンテコな乗り物で探すぞ、エッジは北じゃ」


アベル「何で分かるんですか?」


わし「ほぼ勘だが、ちょっかいかけれる余裕のある国がレガシィ大帝国しか無いからじゃ」



次回に続く…


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