第55話 ぼく 転生したら神職人になった件

ぼくは和氣 圭吾 


地球で天寿を真っ当したら、超弱小貧乏国のマルクス王国にエッジとして転生、この国に転生してもう8年近い


マルクス王国は、その間に3回大国と戦い3回とも圧勝する、後世で○○の奇跡とか書かれるんだろうか?


そんな弱小国が勝てた理由はマルス王子が設計した外燃機関や銃のおかげだ


実際に作ったのは僕だけどね、マルス王子もたぶん転生者だ、お会いする機会があれば、それとなく聞いてみたい


そんなマルス様が、またワガママな発注をしてきた、ガソリン仕様の内燃機関エンジンだ、設計図だと渡されたけど、全然設計されてない…理論的な事しか書いてないし…まぁ分かるんだけど


今日は外注先に頼んでた部品を取りにマルクス城下に来てる、これでガソリン自動車は完成だ、ただ、量産は無理だろう、ゴムも量産出来ないし、石油の採掘量もまだまだだから合成ゴムも大量には作れないだろう



また発注書が来るだろうから、先読みしてボーリング掘削技術の研究開発しとくか


今後の事を考えながら城下町を歩く



セリーナ「あらエッジさん、珍しいわね買い物かしら?」


エッジ「また無理難題の注文が来ちゃってさ、てか珍しいって僕そんなに工房に引き篭もってる感じかな?」


セリーナ「そうね、でも汗水流して働いてるエッジさんは素敵よ」


エッジ「あぁ…ありがとう」


セリーナ「うん……。」気があるって気付いてよ!!




タキ「師匠〜〜!!」


エッジ「おおタキ、どうした?」


タキ「道具を忘れてるっす」


エッジ「あ!!…すまん」


タキ「商売道具を忘れるって商売する気無いっすね」


エッジ「まぁ注文の商品を取りに行ってるだけだからさ」


タキ「完品の寸法も測らず、大丈夫なんて、プロじゃ無いっす」


エッジ「手痛いとこ突くが、そこは信用さ」



   〜〜〜ギャレット工房〜〜〜



ギャレット「おうエッジ、待ってたぜ、言われた通りに作ったぞ」


エッジ「良い品ですね… エンジン ピストン摩擦がほぼ0に近い、職人ギャレットさんに任せて良かったです」


ギャレット「当たり前だ、お前のワガママに付き合って5年だからな、そりゃ腕も上がる、ところで最近お前の事を良く聞かれるが、またトンデモな開発をしてるのか?」


エッジ「うーん…まぁそうですね、ゆくゆくは空を飛ぶかもですね」


ギャレット「がははははは!!それは夢があるな」


エッジ「その為の一歩目ですね、では失礼します」





わし私室



コンコン


ホウトク「ホウトクです」


わし「入れ」


ホウトク「シリュウの母親の救出に成功しました」


わし「ほう良かったな、ユリウス将軍の家族は?」


ホウトク「それが、ユリウスの息子がそのまま将軍職に付いてな…無理だったわ」


わし「ふーむユリウス将軍本人はどうだ?」


ホウトク「まぁ何か吹っ切れて、こっちに寝返るみたいだな」


わし「使える奴か?」


ホウトク「まぁ馬鹿だけど、漢気があって、部下には慕われる奴だな」


わし「ふむ、ではホウトクの麾下として使ってみよ、階級は少佐からかな」


ホウトク「分かりました」



      ブロロロロロロ〜〜!!

        ブォーン!!



わし「こ…この音は!!ついに完成か!!」


ホウトク「これまた凄いの作りましたね、蒸気機関ですか?」


わし「それよりもっと凄いぞ、空すら飛べるハイパワーじゃ」


ホウトク「旦那が言うと嘘に聞こえない不思議」


わし「まぁ、あれは地上専用じゃがな」


ホウトク「では、関所と関門の設計するので、これにて」


わし「うむ頼んだぞ」



では早速、自動車を見に行くか



わし「ご苦労じゃ、思ったより、かなり早かったな」


エッジ「初めましてマルス様、エッジでございます、運転出来る者が居ないので私自ら運転して来ました、作業着にての不敬をお許し下さい」


わし「おお!!お主がエッジか!!良い良い、技術者は作業着が正装では無いか、何が不敬な事があろうか」


エッジ「ありがとうございます、早く完成したのは蒸気機関トラクターの技術を流用してますので、そこまで難しい事はありません」


わし「ふーーーむ、素晴らしいな神職人じゃな、褒美は何が良いか?」


エッジ「物作りが好きなので、褒美は次の設計書でしょうか」


わし「わははははは、うむ、しかし働き詰めじゃ、今は国内は安定してるから、休まれよ、どうじゃバカンスとか、自分が作った蒸気機関車でリバティ港湾都市リゾートとか乙なもんじゃぞ」


エッジ「ありがとうございます」


わし「では試運転と行こうか」


エッジ「説明します」


わし「大丈夫じゃ乗れる」


やっぱり転生者だな…


エッジ「あ…あの……」



アリア「マルス様ーーーーー!!!愛しのアリアが来ましたよーーー!!」



わし「はぁ…面倒臭いのが来た…何か言いかけたか?」


エッジ「い…いえ…それでは失礼いたします」


わし「うむご苦労」




マルクス王国 城下町



タキ「師匠〜どうでした?マルス様喜ばれてましたか」


エッジ「ああ…何か懐かしい感じがした」


タキ「どう言う事です?」


エッジ「何か初めてって感じがしなかったかな」


タキ「まぁ遠征の時とか遠くから見た事ありますし」


エッジ「話した感じがね」


タキ「ふ〜〜〜ん」


セリーナ「エッジさーん」


エッジ「セリーナさん」


セリーナ「今日は良く会いますね、何してたんですか?」


エッジ「そうですね、今マルス様の注文品を納入した所です」


セリーナ「え?凄い、王子に直接会ったんですか?どんな人でした?」


エッジ「いや〜不思議な人でしたね、王子っぽく無いと言うか、懐かしいと言うか」


セリーナ「へぇ〜」



    ブロロロロロロ〜〜〜!!!



エッジ「あ…あの人です」


セリーナ「めちゃくちゃ女を侍(はべら)せてるじゃない!!王家の人間って本当にクズね、それに何?あのヘンテコな乗り物、凄い感じはするけど」


エッジ「あれが納入した品ですよ」


セリーナ「えええ!!エッジさん凄い!!神職人じゃないですか!!」


エッジ「ははは…まぁ国全体の技術力が上がってるって事ですよ、休暇が貰えそうなので、リバティ港湾都市リゾートでのんびりしようかなと」


タキ「おいら行きたいっす!!」


セリーナ「わ…私も!!」


エッジ「じゃあ皆んなで行きますか」


…「エッジさんですか?」


エッジ「はい、何か用ですか?」



次回に続く…



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