第51話 わし めちゃ不安になる
ウゴン王国
ウゴン王国ツッキーノ王「どうしよう…最近は貧乏くじばかり引いてる、マルクス王国に侵攻すればペストが蔓延するし、極東の国と不平等条約を結んでしまうし、家臣団は割れてるし、情勢不安で物価も高騰してる」
ウゴン王国ウツワー大臣「最近は旅館イケダ屋でタカ派とハト派で刃傷沙汰が起き死傷者も出たとか」
ツッキーノ王「全然ハトじゃ無い…」
ウツワー大臣「レガシィ大帝国とマルクス王国は戦争するし…軍事同盟も頓挫しましたね」
ツッキーノ王「しかし、マルクス王国は3大国と戦争して全勝だ、内容も完勝ときてる…あのド貧乏弱小国が…なぜ?」
ウツワー大臣「マルクス王国で懇意にしてるヨミ大臣の招待でマルス自由都市に視察に行きましたが、レガシィ大帝国の帝都並みに大きく、建物も全部大きかったですね、全て我の力だ!!と申しておりました」
ツッキーノ王「その大臣から、マルクス王国の発展の理由を聞いたか?」
ウツワー大臣「散財王子やら、ばら撒き王子やら男色王子やら傲慢王子とか散々悪口言ってましたね、ただ儲けさせてくれるからくっ付いてるだけとか」
ツッキーノ王「散財…ばら撒き…それだ!!家臣を金で釣ってるんだ!!国民も!!」
ウツワー大臣「では我々も国庫を解放して、ばら撒き政策をしますか!!これからヨミ大臣が調停の使者として来ます、詳しく聞いてみましょう」
ウゴン王国書記官「失礼します、マルクス王国のヨミ大臣が調停の使者として来ました」
ウツワー大臣「噂をすれば…来ましたな」
ヨミ「マルクス王国使者のヨミです」
ウツワー大臣「これはこれはヨミ様、遠い所から、わざわざご足労いただきありがとうございます」
ヨミ「ウゴン王国の国難、微力ながらこのヨミ、力を尽くしますぞ」
ウッツワー大臣「さすがヨミ様…期待しております、ところで、単刀直入に聞きますがマルクス王国の発展についてですが、破綻寸前からの奇跡の復活の理由を教えて欲しいです」
ヨミ「マルクス王国は今でも破綻寸前ですぞ」
ウツワー大臣「誠ですか!?」
ヨミ「そもそも貧乏弱小国なのに無理な財政支出を繰り返し借金まみれです、それでも支出を繰り返してます、あの阿呆王子は奴隷にも金をばら撒き、逆に国の貴重な収入源の人頭税を廃止して、明日にも破綻するんでは無いかと戦々恐々としてます」
ウツワー大臣「ふーむ…」
ツッキーノ王「我々も散財政策をしようと思うのだがどうだ」
ヨミ「ウゴン王国は、まだまだ財政にも余裕があるので、情勢不安で離れた民心をばら撒き政策で民や家臣の人気を取るのは良いでしょう、タカ派もハト派も大人しくなるのでは?」
ツッキーノ王「やはりそうか、ヨミ大臣の意見は心強い、さっそく、ばら撒き政策に転換するのだ」
ウツワー大臣「分かりました、ではヨミ様、明後日にはタカ派とハト派の国会議があるので調停役としてお願いしますぞ」
ヨミ「お任せあれ!!」
〜〜〜2日後 国会議室〜〜〜
ツッキーノ王「………。」
ウッツワー大臣「それでは調停を始める、タカ派の極維党代表ハザン、ハト派の融新会代表ラコール前へ」
タカ派ハザン「はい」
ハト派ラコール「はい」
ウツワー大臣「マルクス王国代表調停役のヨミ大臣も前へ」
ヨミ「はは!!」
ウツワー大臣「では、まずハザン殿から意見を申されよ」
タカ派ハザン「王よ!!いつまで弱腰なんですか、あんな海の蛮族共など蹴散らしてはどうか!!日和見の融新会ラコールの意見など聞き入れてはなりません!!トランス国と内通してる国賊ですぞ!!」
ハト派ラコール「何を申すか!!極維党ハザンの方こそアルビア国から金や武器を供与され国家転覆を狙っております!!」
ツッキーノ王「あわわわ…」
ヨミ「?????」全然話が見えない…
ウツワー大臣「ヨミ様の意見は」
ヨミ「あ…あれじゃ…極東との不平等条約が良くないのが原因だ、それを何とかすれば良いんじゃ」
ハト派ラコール「それは随分前からアルビア国にもトランス国にも交渉してる」
タカ派ハザン「いつまで交渉するんだ?国が無くなるまでか!!」
ハト派ラコール「極維党がアルビア国の大使やトランス国の船を攻撃するから話がややこしくなってるんだぞ!!」
タカ派ハザン「お得意の責任転嫁か、言い訳は聞き飽きたわ!!」
ハト派ラコール「何おぉ!!!」
ウツワー大臣「静粛に!!ヨミ様のご意見は?」
ヨミ「ま…まずは、マルクス王国の様にお金をばら撒き民心を安心させ、軍事に力を入れて軍事力で相手国と交渉に臨むのが良いかと…」
ツッキーノ王「わしもヨミ大臣の案は名案だと思う、軍需産業に力を入れ軍事力で対抗するのが不平等条約の改正に近付くのでは…このままだと水掛け論だ」
ウツワー大臣「私も王の意見に賛成です、タカ派の軍事力もハト派の交渉も同時に出来ます」
タカ派ハザン「うーむ…。」
ハト派ラコール「確かに…。」
ウツワー大臣「では、これにて不平等条約に関しての34回国会議は終了する」
ウツワー大臣「さすがヨミ様!!過去最速で終わりましたぞ!!」
ヨミ「そうだろう!!そうだろう!!うはははは」
ウツワー大臣「コレは少ないですが…ご納め下され」
ヨミ「いやいや…友人として、良き隣国として当然の事をしたまでよ、わははははははは」
ウツワー大臣「ではゆるりと楽しまられよ、夜にはハチミツ(若い女)も用意しております」
ヨミ「ほうほう…これからも末長く…うははははははwww」
マルクス王国 わし私室
わし「報告書を見たが、カザハヤ凄いな見事な帆船操作で改修した蒸気船を相手に模擬戦で圧倒したとか、ゲオルグ一味とも上手くやってるみたいだしな」
カシム「最初は、ちゃらんぽらんで不安でしたからね〜」
わし「まぁ人は見かけによらんな、不安で思い出したが、ヨミを使者に出した事が不安になって来たぞ…」
カシム「まぁ大丈夫でしょう…たぶん…」
わし「ほら〜お前も不安なんじゃないか、とりあえず人事を決めて行くわ、宰相が空席だからカシムを宰相にするわ、内政と財政の調整を頼む、ヨミは飾りで」
カシム「ほほほほほ本当ですか!!ありがたき幸せ!!一介の都民の私が…マルクス大学校での出会いに感謝です、頑張ります!!」
わし「カレン秘書と総書記官、ホウトク軍師 カイン陸軍局大将、カザハヤ海軍局大将 カイン国王直属騎士団長、神聖隊は銃歩兵に改編してシルビアは銃歩兵師団長だなアリーは外交全権大使を追加で」
カシム「はは!!」
わし「空席の左大臣だが、誰かいない?」
ちなみに右大臣より左大臣の方が位は上
カシム「うーん…うーん、お家柄重視じゃ無いと…」
わし「貴族にはアホしかいないぞ、マルクス大学校で優秀な奴いないの?女性で平民とか最高だぞ、能力至上主義っぽくて」
カシム「マルクス大学校経済学部のアキナって子が超優秀と噂を聞きましたが…まだ学生ですが…」
わし「ふーーむ…会ってみるか…」
次回に続く…
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