第49話 わし 税と金利と法をイジる

今日は城下町の様子を見に出掛けてる


来年の人頭税が廃止決定になり、その分国民のお金が浮くので、買い物客が多くなり街は賑わってる


ゆくゆくは国民年金も導入しようと考えてるが、これだと、老後も安心なので、金を使われまくるとインフレが予想され今の工業力は未熟なので、まだ躊躇してる、導入するなら生活保護だな、働けなくなったジジイやババァや怠け者も見捨てないぜ!!


生活保護は、生きてるだけで誰かを幸せに出来る、無職やニートだと所得が0なので、物やサービスが買えない、しかし生活保護だと月5〜6万マルクス支給予定なので、何かを購入すれば、物やサービスを生産してる人の所得を上げる事が出来る、とりあえず3ヶ月後のカシムの報告書で考える


(マルクス王国平均月収8万マルクス)




フッ!! (耳元で優しく息を吹きかけられる


ゾワゾワゾワ…


わし「うわぁぁぁ!!」


アリア「曲者!!」  キィィィン!!


シルビア「なかなか鋭い剣筋ねアリアちゃん♡躱せず受けちゃったじゃない♡」


アリア「出たわね筋肉お化け!!」


わし「アリア、特徴+お化けしか無いのか、もっと語彙力を鍛えなさい」


アリア「筋肉化け物ですか?」


わし&シルビア「………。」


わし「何か用かシルビア?」


シルビア「連れないわね〜声かけただけじゃ無い♡」


わし「普通に声かけろよ…どうだ?神聖隊は?」


シルビア「戦争無くて退屈してるわ、サーカスは大盛況よ、あ…でもね…」


わし「何じゃ?何かあるのか?」


シルビア「形だけでも良いから結婚したいって隊員が多いのよね…ほら法律で男女しか婚姻を認められないじゃ無い」


わし「何じゃそんな事か、では今日から法律を変える、15歳以上で恋人同士の合意の元、自由に結婚出来る」


カキカキ…


わし「ほれ、これを法務局に持っていけ、これで女同士でも男同士でも恋人なら自由に結婚出来る、今日付けで施行される」


シルビア「マルスちゃん素敵過ぎ!!操を捧げても良いわ♡」


わし「いらんわ!!」


シルビア「傷付くじゃない…でもありがとうね♡隊員も喜ぶわ、私は、さっそくアベルにアタックしてくるわ!!」


シルビア「シルビアーーダッーーーシュ!」


      シュタタタタタ!!


アタックって攻撃って意味なんだけどな…てか早!!


さらばアベル…骨は拾ってやる…


わし「形に無いモノを形として求めるか…人間て不思議だな幻想に生きてる」


アリア「私は気持ち分かります…」うるうる(目)


うお…重い話しになりそうだ、スルーしておこう


わし「しかし、昼から酒にタバコの連中が目立つな」


アリア「マルス様はお嫌いですか?」


わし「大好きだ!!ただ健康に良くないからな、国民には健康でいて欲しい」


アリア「素晴らしい考えです!!」


わし「健康じゃなきゃ消費が落ちるし!!」


アリア「………。」


わし「酒もタバコも年齢を15歳以上にして、酒税とタバコ税の税率を上げるか、わしが1歳取る毎に年齢も税率も上げていこう」



     がやがや……


       がやがや…



店の主人「ダメだダメだ奴隷は入店禁止だ!!」


奴隷の少年「え?でも…そんな事は書いてませんが」


店の主人「ちっ!奴隷の癖に…文字が読める前に空気を読め!!、お前の様な汚いガキが来て良い店じゃない」


奴隷の少年「お母さんが前から…ここのケーキを食べたいって…お金貯めて来たんです、お願いします!」


店の主人「奴隷が金持ってるのが間違ってんだよ!!商売の邪魔だ警察を呼ぶぞ!!」


奴隷の少年「お願いします!お願いします…」


住民「わたしが…代わりに買いましょうか?」


店の主人「ダメだダメだ、奴隷も食べてると噂になったら、店の品格が落ちる!!」




アリア「………。」


わし「ほう…そうかそうか…主人よ、元奴隷なら大丈夫なのか?」


店の主人「こ…これはマルス様!!あ…アリア様も!!どうぞどうぞマルクス王国一美味しいケーキ屋です」


わし「アリアは元奴隷だけど入っても大丈夫か?」


店の主人「もちろんですとも!!王子様の側近ですから当然です!!」


わし「ふむふむ…では2年後には、そこの子供も自由市民になり、元奴隷となるのだが、その時は問題無いのか?」


店の主人「そうなれば…そうです…」


わし「では今すぐ、わしが少年を自由市民にしたら入れるのか?


店の主人「しかし…身なりが…」


わし「わしが小汚い格好ならどうだ、大層気にしてる品格とやらは落ちるのか?」


店の主人「……。」


わし「お前の常識は不確定で支離滅裂だ…それにお前は商売に向いてないな、新規顧客の獲得は商売において至上命題だ、今後この子供は上客になる可能性もあるし母親も大ファンになるかもしれないけど良いのか?ビジネスチャンスだぞ」


店の主人「そうですが…ウチは高級店で売ってまして…小汚い子供がウロウロされても困ります」


わし「ほう…ならば、さらなるビジネスチャンスを逃してるな、奴隷にも需要がある事は分かった、しかし店に来てもらっては困る、なら宅配サービスはどうじゃ?店の角にポストを置いて注文を取ればさらに利益が上がるぞ、ライバルも居ないし、ボロ儲けのチャンスだ」


店の主人「た…確かに…」


わし「では主人よ、この店で最高に美味しいケーキを頼む、この奴隷の子にもだ」


店の主人「はい!!今すぐ!!」


わし「奴隷の少年よ、なるべく差別されない法律を作る、能力雇用機会均等法だ、まぁ身分や性別や学歴で差別されない能力至上主義の法律だ、まだこれからもツライ事はあるだろうが、そうだな少年の孫くらいには人間の認知も変わるだろう」


奴隷の少年「ありがとうお兄ちゃん!!良く分かんないけど…お兄ちゃんが優しいのは分かるよ」


アリア「うんうんうん!!」


わし「金じゃ…少年…金を出せタダかと思うたか」


アリア「………。」


奴隷の少年「あ…うん…そうか、はい1000マルクス」


わし「ふむ…お釣りに900マルクスやる、欲しい物を買え、無いなら下らない物でも買うのじゃ、誰かの所得が増えるからな」


奴隷の少年「分かったよ!!ちょっと優しいお兄ちゃん!!」


評価変わるの早いなおい


アリア「マルス様!!名案があります!!」


絶対良い案じゃ無いと思うが


わし「何じゃ?」


アリア「私と…結婚すれば、奴隷の身分向上になりますよ…私はいつでも受け入れる準備があ…」


わし「もぐもぐ…主人はクソだが、美味いなここのケーキ、能力主義も考えモンだな」


アリア「ま…待って下さい…最後まで聞いてくださいよ〜」


奴隷解放作戦で30%の奴隷は公務員として雇用出来たが、まだまだ差別は残るか…


ドタドタドタドタ!!



カシム「マルス様!!探しましたよ…」 はぁはぁ…


わし「何じゃどうした?」


カシム「西部や東部の地価が高騰してます」


わし「ああ…まぁそうか、そうなるわな」


金利を引き下げた結果、自分の資産や金を借りてでも投資しようと思う人は絶対現れる、しかも国がここを開発しますよ〜なんてアナウンスしてたら、その辺の土地を買うだろう、そして転売したりして儲けて行く、その結果、青天井に値段が上がって行くのだ


バブルって奴だ


実体経済はバブルにならない、何故なら、いつか供給されるからだ、転生前とか某ゲーム機とか高騰してるが、いつか生産され供給されて行けば青天井に値段が上がる事は無い


では土地や株や絵画や金融商品とかはどうだろう


あれは供給されないので、青天井に上がって行く


土地を供給しようと思ったら、他国を侵略するしか無いし、一品物の絵画なんて不可能だ…


これは馬鹿みたいに高騰したりする


これが実体経済と金融経済のバブルの仕組みだ


バブル崩壊は問題を抱える


青天井に上がって、ドカンと価格が落ちれば、最後に投資した人が大損する、これが借金だった場合は、お金を返して行く=使えるお金が減る=消費が減る


経済が停滞してしまう、まぁ、そうなれば国が支出を増やすか徳政令(借金チャラ)でも良い、状況によるがな、インフレなら無理だ


カシム「どうしましょうか?」


わし「金利引き上げて、貸し付け上限額を減らせ」


カシム「ははっ!!あと石油ってのが少量でありますが産出されました」


わし「んじゃ次はこの内燃機関を作れ、これが設計図じゃ…と言いっても複雑過ぎて、理論的な事しか書けんが、まぁ天才エッジなら大丈夫だろう」


カシム「あと開発権と収益権の入札はマルス様の指示通りアダム辺境伯とゴードン辺境伯で決まりました」


わし「混乱はあったか?」


カシム「いえ、国が破綻するかもと貴族や商人達は疑心暗鬼になり、入札も高騰せずに、平和でしたね」


わし「わははははははwwwまぁ人は形の無いモノにも怯えるからなwww」




アリア「あのぉ…それで…さっきの結婚の件ですが…」


わし「結婚なんて幻想だ幻想!!」


アリア「………。」うるうる(目)


わし「考えとく…」


アリア「本当ですか!!やっぱり子供は3人が良いですよね!!」


わし「話が飛躍し過ぎてるわ!!!!」





次回に続く…


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