第15話 わし プチ産業革命を起こす

次々と改革を推し進めて1年


この国に転生してもう3年近いな…


わしも13歳か、時の移ろいは早いな


これは後世で産業革命と伝わるだろう


鋳造や加工にも外燃機関を導入してるので、物作りも早い


そして何と開発を頼んでいた高圧蒸気機関が完成した、しかも渡した設計図より吸気弁と排気弁を改良してるスグレモノになってる職人エッジ君グッジョブ


この時間軸での進み具合はITで言うムーアの法則に似てる、今あるPCは5年でゴミになると言う、究極の買い控えが起こりそうな殺し文句だ、まぁ実際そうなんだけど


何はともあれ蒸気機関車完成の目処が経った


この高圧蒸気機関で、レールを作りまくって、とりあえずは東西南北にレールを敷きまくる


そして、どんどん新しい工場を建てて、全ての産業の工業化を推し進める


次はセメントと製鉄とガラスの大量生産だ、これで近代建築が可能になる


むははははwww無敵だ無敵過ぎる


ちなみに歴史では蒸気船が先で蒸気機関車は後に出来る


今の所は外洋に市場を作るつもりも無い、物で溢れ返らないと新市場も意味無いもんね、それくらい豊かになるには…まだまだ先かな


わし私室


ジアンビ「ついに秘密兵器の大砲と銃が完成し、大量生産までは行きませんが、銃は月産で数十丁、大砲は数門」


わし「これで戦争の形態が大きく変わるな」


ドタドタ!ゴッシャーン!!バンッ!!!


アベル「マルス様!!」


わし「ノックもせずどうした!?他国からの侵攻か??」


アベル「し…失礼しました、ガチホモ…いえ、新設したマルクス神聖学校での神聖隊の教練や教鞭の教師を私から変えて下さい、騎士科を希望します、このままだと頭がおかしくなりそうだわ…♡」


アベル「はっ!?あらやだ私ったら♡」


アベル「うっ!!うわぁっぁぁぁっぁ違うんだ!!違うんだぁ!!」


わし「カ…カインに一任してるし、人手不足だし、あ〜〜忙し」


アベル「もう自我が保てません…死にたいです」


わし「わ…わかった、お…落ち着け、早まるな、マルクス神聖学校での、新しいクラス銃砲兵科に替えてやる、しかし、お前だぞ、飛び道具は騎士道が何たらと言って断ったのは」


アベル「ありがとうございます、もうワガママ言いません、飛び道具?最高です」(号泣)


わし&ジアンビ「………。」


凄いな…人は環境によって変わるか…メモメモ…


わし「あ!そうだアベル、アリアはどうだ?」


アリアは剣の才能を見込んで、奴隷から自由市民にして、マルクス神聖学校の騎士科に入れてみた


アベル「アリアですか、いや〜筋良いみたいですよ、鬼気迫る物を感じますね」


わし「そうか、身分による差別とか無いか?」


アベル「あの子に勝てる生徒が、いませんからね、無いんじゃ無いですか?最近は明るく良く喋る姿を見かけます」


わし「そうか…」


まぁ実社会でも、ブッチギったら関係無いもんね


妬まれる事はあるが、努力してる者と努力して無い者は結局の所ドンドン差が広がる


妬んだり、悪口言う人間に脅威を感じ無い理由はこれだ


本当に怖い存在は、毎日努力し爪も牙も研鑽してる人間だ…


そう言う人間は不思議と悪口や妬む事は無いな…


自己責任論で生きてるからだろう


ジアンビ「マルス様!まーるーすーさま?」


わし「ああ…すまない説明を頼む」


ジアンビの説明を受ける


フリントロック式の銃も数十挺ではあるが、完成し、銃砲兵科を創設した、構造がより簡単な火縄銃でも良かったが、用兵構想的に、多少開発に時間が掛かっても実用性の高いフリントロック式は欲しかった、贅沢を言えば、パーカッションロック式(雷管式)が良かったけど、これ以上難しい機構は技術的に断念


ま…銃は結局面制圧の上で数が重要


殺傷目的であれば左右に分かれて左の射手は右斜めに右の射手は左斜めに交差する様に撃つのが1番効率が良いが、これも数が必要であるし、まだ戦術的な用兵術は要らないかな


わし「うむうむ、量産をなるはやで頼むぞ」


ジアンビ「御意!!」


着々と国力を蓄えているが、金と銀の枯渇問題には直面している


外貨獲得も順調ではあるが、出費も多い


視察も兼ねて、城下町に行くか


わし「アベル!」


アベル「はい♡」


やばいなコイツ…


わし「………城下町に行く、護衛を頼む、なるべく身分が分からない様に変装してくれ」


アベル「はっ!!かしこまりました」


城下町


ふーむ…ずいぶん活気が出て来た、税制はそのままだが、国庫も稼いだ外貨も、どんどん支出してるから、国民経済もだいぶ豊かになった


それは良いが、格差も広がってきたな、羽振りの良い市民とそうで無い市民の差が見られる税制の見直しをするか…税はビルトインスタビライザー(好景気や不景気、社会保障の充実や格差是正の調整)として役に立つ


わし「主人よ串焼きを1つくれ」


露店の主人「あいよー坊ちゃん、100マルクス銅貨だよ」


わし「すまぬが、1万マルクス紙幣で」


露店の主人「おっと、お釣りが大変だ、1000マルクス紙幣と銅貨で良いか?」


わし「ああ…問題無い」


ここまで来たか、露店商ですら、普通に紙幣を受け取り、紙幣で返す


もう少しだな…


下水道工事も必要だな、乳幼児の死亡率は相変わらず高い、理由は水だ、日本も戦後に水質を改善して劇的に乳幼児の死亡率が下がった、街のゴミ問題は国が公共事業としてゴミ収集業務を請け負い、城下町はかなり清潔だ


まだまだ、改善の余地はいっぱいあるが、大国に負ければそれまでなのが、歯痒く…難しい所である



次回に続く

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