第13話 わし 軍師を探す

はぁはぁはぁ…


ホウトク弟子「ホウトク様!!私を置いてお逃げ下さい」


ホウトク「馬鹿ヤロウ、俺より若いのに弱音を吐くんじゃねぇ!!」


レガシイ大帝国兵「あそこだ!!いたぞ!!」


ホウトク「ちっ!もう来たか、あの堕王はしつこいぜ!!」


ホウトク弟子「も…もう走れません、ホウトク様だけでも」


ホウトク「はぁはぁ…最近の若い奴は本当だらしねぇな…はぁはぁ…お前のかぁちゃんに息子を頼むと言われた身になれ」


レガシィ大国兵「この辺に隠れてるぞ、探せ!!」


ホウトク「ちょっと諫言したらキレやがって、器がちっせーんだよ」


ホウトク弟子「し…しかし弱小国のマルクス王国に亡命しても、あそこも暗君って噂ですよ」


ホウトク「レガシィ大帝国は、王も家臣も糞しかいねぇ、マルクス王国の王子は家臣に操られてると噂されてるが、逆説で言えば、最悪でも優しい奴に違いねぇ」


ホウトク弟子「はぁはぁ…楽観的過ぎるでしょう!!」


ホウトク「これ以上無い最悪な状況から脱出出来れば、全て楽観的な事になる」


ホウトク弟子「そうですけど…。」


ホウトク弟子!!!


ホウトク弟子「はぁはぁ…ホウトク様…コレ以上は無理です」


ホウトク「また弱音か!!」


ホウトク弟子「では無く…」


下の様子が全く見えないほどの崖…暗闇の底から微かに聞こえる水の流れ


レガシィ大帝国兵「あそこだ!!慎重にかかれ、捕まえれば、一生遊べるぞ!!」


ホウトク弟子「私が囮になります、その隙にホウトク様なら智略で逃げれるでしょう」


ホウトク「またそれか!!それだと生きてても、お前のかぁちゃんに笑顔で会えんだろ!!」


一か八かだ!!弟子の手を取り谷底へ身を投げる


レガシィ大帝国兵「落ちたぞ!!下まで降りれる道を探せ!くそう!!死体で良いから探し出せ!!」




その頃…マルクス王国 わし私室



わし「やはり軍師はいるよね〜最低わしレベルが3人欲しい」


カレン「それだと、召喚レベルですね」


わし「え?召喚魔法とかあるの??」


カレン「まさか...(笑)それだけ希少って事ですよ」


わし「おい、絶滅危惧種みたいに言うな」


アリア「わ…わたしが…なる、けんつよくなた」


わし「アリア、また剣とは違うんだよね、知識や経験がいるんだよな、カレンとか才能ありそうだが」


アリア「ガルルルルルル!!!」


カレン「あら怖いわアリア、まぁ自信はありますけどね」


わし「カレンは才色兼備だもんなぁ」


アリア「グルルルルルル!!!!!」


カレン「ふふふ、買い被りです、常識にとらわれない閃きや判断が重要ですから、私には荷が勝ち過ぎかと」


わし「ふ〜〜む、超難問試験を作ってマルクス国全土から探すか、その試験結果で有望な中から新設した学校に兵法科作って育てて行くか」


カレン「それが現実的で良うございます」




マルクス王国最北端の上流…


ぱちり……ゲホッゲホ…


ホウトク「はぁ…また生き延びちまった、俺はいつも弟子を失う運命にあるな…」



次回に続く…

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