第3話 わし 父王に謁見する

転生して3ヶ月、有力貴族が尋ねて来たり、自国や他国の情報収集が出来た、残念なのは有力貴族で使えそうな奴はいない…いつの時代も世襲てダメね


結局は監督にしろ実務にしろ事務方にしろ、何かを成すには人材だ、これは急務である、要は家臣団が必要だ


奸臣の目を欺く為、城下で有能そうな奴を見つけては声かける、ここで経営者の先見の明と知識が役に立つ、ダメな人間はすぐ分かる、なので数をこなさないと行けない、伝説のナンパ師も顔負けだ、まぁ主に男なんだが…護衛のカインに白い目で見られる


そんなある日


産業革命で1人辺りの生産性を200倍にした内燃機関か外燃機関を発明して、綿製品を大量生産して、蒸気機関で交通インフラに、やがては外洋に…ブツブツ…


ガチャ


メイド「坊っちゃま、坊っちゃま!!」


わしの100ヶ年国家経営構想をさらに練ってる時に…


カイン「マルス様失礼します」


お、カインも一緒か


カイン「陛下が、マルス王太子を城に召集しろとの命令が」


おお?親父か、初めて見るし実感無いけど


わし「分かりました、すぐ行きます」


父上か…弱小国の時点で大した玉じゃ無いな


奸臣に良い様に操らているんだろう(想像だが)


とりあえず、国庫や人口や軍事力も把握しておきたい


城までは、カインの屋敷から徒歩10分ほどだ、お供を数人連れて歩く、流石に家臣が住んでる区画だけあり、城下街と違い綺麗にはなってる


しかし馬車とか無いんか、いちおう王太子だし、時代的にもあるだろ


うーん…城の外見も中身も質素だな、絶対ビンボー


謁見の間では無く、国王の私室に通される


ま…病気だしな


国王「マルスか…」


優しい感じだな、平和な大国なら良い君主になってただろう


わし「はっ!こちらに」


国王「わしはもう長くは無い、大臣や有力貴族の言う事を良く聞き、国を任せたぞ…」


きたきた(笑)早くもチャンスが来たぞ、領地なぞ増やさずとも超大国を一代で築いてやるわ


わし「陛下、何て気弱なこと言いますか、陛下には、まだまだ居てもらわないと困ります」


早く死ねばいいのに、と内心では思うが、周りからは10歳の王太子だし、他国の大国との力関係もまだまだ把握出来てないので、死ぬのはまだ困ると言った所か


国王「自分の体の事は分かってる、とりあえず、わしの領地や私兵を譲る、そしてカインよ、もう一度、国王直属騎士団長に復帰してマルスを助けてやってくれんか」


カイン「陛下、しかし…私は…」


国王「最後の我が儘じゃ、聞いてくれんか?」


カイン「はは!仰せのままに」


なんか含みがある感じだな


まぁ、これで、領地経営は任せろ!!


ぐふwwぐふふふwww


いかん!顔に出てしまってる


神妙な面持ちのフリしながらカインの屋敷に帰り、入城の支度をする


国王の領地は、そのまま、わしの領地となる、南は海だが東西北と大国が控え、その備えに有力貴族(辺境伯や侯爵)がいる


人事はこのままで良いだろう、状況的に、いらん猜疑心とか損でしか無い情報収集も重要だ


軍事力を大国との比較で、ざっと計算したが10倍はある


有力貴族や有力大臣達は信用を創造すれば良い、裏切れない状況や状態を作れば問題無い、忠誠心とか曖昧な物は信じん


とりあえずは国民経済を豊かにして富国強兵を目指す


それには減税が良いが、流通してる貨幣が現代の不換紙幣と違い銀本位制なので、国家経営が難しい、このままだと、国庫は5年も持たないが、巨額の支出計画で3年で建て直す


我が国の領土はオーストリアほど、日本で例えれば北海道くらい、王都の人口は2万人、海に面してるリバティ港湾都市は1万人 農村や1000ほどの小規模都市や村は各100〜2000人


総人口は100万人ほどか


最大動員兵数は5%くらいなので5万人だ…何とかやりくりするしか無いか…徴兵が無い場合の動員兵数は人口の1%〜2%だ


中世最大の都市パリの人口は諸説あるが8万人

1600年頃のフランス総人口は1900万人で軍隊は35万人なので、我が国がどれだけ小国か分かる


レガシィ大帝国が約200万㎢で人口1200万人兵力20万で最大だと60万人は導入出来る…早く工業化と金融改革をしなければ詰む


まずは計画通り食糧生産に力を入れて、主産業を興して、外貨獲得と地味な所から始めるか…


海から獲れる魚の加工と、自国他国も含めて毛織物産業なので綿製品を生産して、ボロ儲けしてやろう


はっきり言ってこのゴワゴワした服とか下着とか着れるか!!


次回に続く…

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