雨のち晴れ、のち……
小学校を卒業して、明らかに空気が違う中学校に周りの皆は不安の中に少しの期待が混じった顔をしていた。そんな中、私の気持ちは圧倒的に期待の方が勝っていた。
小学校と違い部活動がある。今までは放課後のピアノ教室でしか弾けなかったピアノが、これからは部活で弾けるということに私は胸を踊らせていた。
体育館で部活動の説明を受け、仮入部の申し込みが始まると私は迷わず目的の部活に向かった。
「入部します。入部届けください」
受付で座っていた部長さんは私の勢いに驚いて、仮入部じゃなくていいのかと聞いてきた。無論、私には入部の選択肢しか無い。
「ちなみに、歌う方?それともピアノ?」
「ピアノで、お願いします」
その日から私は、合唱部に入った。
合唱部での活動は新しいことばかりで、私はとても充実していた。大勢の人の歌声と私のピアノが合わさると、とても気持ちよかった。
「久保田さん、ピアノ上手だね。頼もしいよ」
私の演奏を聴いた先輩や先生は、入部をとても歓迎してくれた。私も、毎日ピアノに触れるのはとても楽しかった。
中学生になってしばらく、冬休みに入る少し前だっただろうか。いつも通り登校して教室に向かうと、クラスの前に人だかりができていた。
何かあったのかな、と思いつつ人混みを抜けて教室に入ろうとすると、人混みの真ん中にいた人に腕を掴まれた。
「久保田さん、だよね」
「え?はい、そうです」
背が高いので先輩かと思ったが、その子、立花優希は同級生だった。周りの女子生徒たちは優希ちゃんに腕を掴まれている私に羨望と嫉妬の交じった目を向けている。
その頃から優希ちゃんは有名で、成績優秀、容姿端麗で男子にも負けない運動神経、とにかく非の打ち所のない人間だった。私も噂は耳にしていて、そんな人が私に何の用だろうと不思議に思った。
「今は人が多いから、放課後にまた来るね」
そう言い残して、優希ちゃんは立ち去った。それと同じく人混みも一気に消えて、取り残された私は呆然として、放課後は合唱部があるのにな、と思っていた。
「雪ちゃん、立花さんに話しかけられてたよね?何だったの?」
「さあ……?わかんない」
特に理由も思い当たらないまま、放課後になった。優希ちゃんは言葉通り私を迎えに来て、人のいない空き教室に案内した。
ドアを開けると中には、髪の長く私より少し背の低い一人の女の子……天羽雫が待っていた。
「雫、この子が久保田雪さん。久保田さん、この子は私とバンドを組んでる天羽雫」
お互い小さく会釈をした。そして、雫ちゃんは私の周りをぐるっと一周回った。
「本当に、この人のピアノがそんなにすごいの?」
「うん、保証する」
何やら二人の中で会話が進んでいるけど、私には何の話かわからなかった。
話を聞くと、二人は軽音部で、ドラムは先輩にサポートで頼んでいるけどキーボードだけがどうしても見つからなかったらしい。そして私に声をかけたということだ。
「でも、私ピアノしか弾けないし、キーボードなんて触ったことないよ」
「大丈夫、少しずつ慣れるよ。雫も教えてくれるし」
「一回聞かないと判断できないよ」
そして、私は雫ちゃんに連れられていかれた。学校を出てしばらく歩けと、一軒のお店の前で立ち止まった。その楽器店は雫ちゃんの家でもあるらしく、様々な楽器が並んでいて、キーボードもあった。
売り場を抜けて裏に入ると、キーボードが置かれていた。
雫ちゃんに促されて、少しキーボードを触ってみる。鍵盤を何となくなぞるその様子を見て、雫ちゃんは何か適当に弾いてみて、と言った。急なリクエストに困ったが、とりあえず簡単な、耳に残っていたCMソングを少し弾いてみた。
「どう、かな」
雫ちゃんは少し考え込んでから、口を開いた。
「日時はまた連絡する。さっきの空き教室に来て」
「え、まだ私やるとは……」
「まあまあ、試しにさ」
その後、数曲の楽譜を雫ちゃんから渡され、その日は帰った。
後日、合唱部の先輩に相談すると構わないということだったので、とりあえず指定された空き教室に行ってみた。そこには優希ちゃんと雫ちゃん以外にも数人の女子生徒がいた。どうやら私以外にも声をかけていたらしい。
一人ずつ順番に演奏をしていく様は、まるでオーディションだ。実際、私以外の子たちは選ばれようと必死なように見えた。しかし、ほとんどの子は初心者なのだろう。お世辞にも上手いとは言えなかった。
私はそこまでの熱意は無いにしろ、下手な演奏をするのはプライドが許さなかったので全力で弾いた。
「じゃあ、結果はまた今度ね」
雫ちゃんは一人一人の演奏を動画に撮っていて、それを熱心に確認していた。
私以外の子たちは優希ちゃんの周りに集まって何か話している。私はそこには加わらず足早に教室を出た。
数日後、雫ちゃんが私の元を訪れ、一緒にバンドをやってくれないかと申し出てきた。
「でも、私は合唱部だし……」
「せめて今だけでも。雪のキーボードが必要なんだ」
あまりの押しの強さに負けて、とりあえず一度音を合わせてみることになった。いつもの空き教室に行くと、優希ちゃんの他に以前私と同じくオーディションに来ていた子たちの姿も数人見えた。何やら険悪な空気だ。
「優希、何で私じゃないの?」
「まあまあ、今回はね。また今度頼むよ」
どうやら彼女たちは自分が選ばれなかったことを抗議しているようだが、どうも距離感がそれだけには見えない。優希ちゃんもベタベタされて満更でもない顔だ。
「……はあ。雪、ちょっと耳塞いでて」
雫ちゃんはため息をつくと、教室の隅にあったギターをアンプに繋ぎ、大音量で鳴らした。それまでキャーキャー話していた子たちはその音に驚いて、しばらくギターの音が反響した後、静寂が流れた。そして雫ちゃんがゆっくり口を開いた。
「優希、その人たち早く追い出して。練習するから」
「……わかったよ。じゃ、行こうか。また遊ぼうねー」
優希ちゃんの周りに集まっていた子たちはまだ文句がありそうだったが、優希ちゃんにたしなめられて教室を出ていった。去り際、一人の女の子が私のほうを一瞬睨んだように見えた。
「優希、ああいうのは迷惑だから」
「まあまあ、そう言わないでよ。私にとっては大事なんだから」
「立花さんって、本当に大人気なんだね」
「優希って呼んでよ。これからは仲間なんだからさ、雪」
仲間という言葉は私にとって新鮮で、友達というよりずっと強い繋がりに感じた。
「う、うん。よろしく。優希ちゃん、雫ちゃん」
その後に三人で音を合わせたときの一体感もあり、私は瞬く間に二人に惹かれていった。
それから私がバンドでの演奏にのめり込むのに時間はかからず、二年生になる頃には合唱部よりバンドの練習に割く時間の方が増えていった。そんな日が続いた夏休み前の頃の事だ。
「ねえ、昨日のテレビでやってた……」
「あ……ごめん、雪ちゃん。後でね」
初めは、偶然かと思った。クラスの子に話しかけても、会話が続かずすぐにどこかに行ってしまう。それを何度も繰り返されるうちに察した。私はクラスの子たちから避けられていた。直接的な無視はされないが、私に話しかけてくる子はいないし、私が話しかけても気まずそうに話題を切られて、逃げてしまう。原因に関しては何一つ心当たりが無く、私はただただ不安に襲われた。
合唱部の皆は変わらず接してくれていたが、ある日、同級生の子が深刻そうに私に話しかけてきた。
「久保田さん、立花さんとバンドやってるんだよね……?」
「うん、そうだよ」
「そっか……多分、それが原因で久保田さんのことを無視しようって言ってる子がいるの」
「えっ……」
よくよく話を聞いてみるとそれを言い出したのは、以前のオーディションの時にいた子らしく、その子はかなり優希ちゃんに対して強い感情を持っていて、自分ではなく私がキーボードに選ばれたことに対して憤りを感じていたらしい。クラスの子たちも本当はこんなことはしたくないが、逆らうと自分もいじめの対象になると脅されているということだった。
私はその事に腹を立てるというより、申し訳ないと思った。それほど強い熱意があったのに、私が中途半端な気持ちで奪ってしまったということに、申し訳ないと思った。
私はその子の名前とクラスを聞いて、後日話し合うことにした。直接謝って、キーボードは譲ると伝えるつもりだった。しかし、その子は私の申し出を聞いて更に逆上してしまった。
「何それ、情けのつもり?」
「そんな、私はただ……」
「あんたが、私から優希を奪ったんじゃない……!」
「ち、違うよ。私はそんなつもり……」
「うるさい!あんたなんか、絶対許さない!」
交渉の成果は無く、私はその子に突き飛ばされた。騒ぎを聞きつけた先生によって止められてしまい、それ以上話し合うことはできなかった。
私はそれ以来、今までのようにキーボードに向かえず練習を休みがちになった。そのまま夏休みに入ってしまい、私は優希ちゃんたちとまともに連絡も取らなくなった。
夏休みのある日、優希ちゃんが私の家を訪ねた。今までのことを知って、話をしに来てくれたらしい。この頃は私と妹は同じ部屋だったので、家族には聞かれたくなくて少し離れた公園で話すことにした。
「ごめんね、雪。私がちゃんと見てあげられてれば……」
優希ちゃんの優しい言葉を聞いて、私は今まで抱えていたものが溢れるように泣き出してしまった。優希ちゃんはそんな私を優しく抱きしめてくれて、私はひとしきり泣いた後、またバンドを続けると言った。
しかし夏休みが明けると、私への無視は更に酷くなっていた。合唱部でも居場所が無くなり、私の知らない所で噂に尾ひれがついて拡散されていった。
あの子が私と優希ちゃんが公園で話していたのを見たのか、最早確かめようは無い。もう私にはどうすることも出来ないほど傷は広がっていた。
雫ちゃんは気にしなくていいと言ってくれたし、優希ちゃんも私への無視を止めるように言ってくれていたけれど、どれも効果は無かった。結局、二年生の間ずっと私は学校で浮いた存在になっていた。
そして、三年生に上がるときにその子は転校することになった。しかし私への無視はそう簡単に無くならず、卒業まで噂が完全に鎮火することは無かった。
「ごめん。私、やっぱりバンドはできないよ」
三年生のある日、私は優希ちゃんにそう告げた。優希ちゃんは食い下がってきたけれど、私はもう限界だった。
「雪……大丈夫だって。私が何とかするから」
「ううん。優希ちゃんに迷惑かけられない」
そうして私は、キーボードもピアノも、弾かなくなった。
――――――
「でも、この間また雫ちゃんからバンドに誘われて……杏奈に相談したら、やればって言われて。私……よくわかんなくなっちゃったの」
私は、杏奈に無意識に甘えていたのかもしれない。全部を説明しなかったのは私の方なのに、それでわかってもらおうとしていた。
「雪は、どうしたいと思ってるの?」
「私は……ちゃんと、杏奈と話したい。優希ちゃんとも」
私の話をずっと聞いてくれていた純は、私の気持ちを聞いてやっと肩の荷が降りたような安堵した表情を浮かべた。
「うん、それがいいと思う。ていうか、ごめん。辛い話させちゃって」
「ううん、いいよ。純は大切な友達だし、聞いてくれて嬉しかった」
「……よし。じゃあ、行こっか」
「え?」
「ちゃんと話すんでしょ。そうと決まれば早く行かなきゃ」
純は私の手を引いてどこかに歩き出した。
連れてこられたのは、私たちが練習で使っている空き教室だった。純に促され、扉を開くと、中では杏奈が待っていた。
「じゃあ、頑張ってね」
「えっ、純……!」
私だけを残して、純は出ていってしまった。杏奈は何も言わず、窓にもたれかかって俯いている。
「うわっ、立花……」
純が教室から出ると、いつの間にか外に優希が立っていた。嫌悪感を隠さず優希に話しかける。
「……杏奈に話したの?」
「うん、ちゃんと連れてきたよ」
元々これは純から優希に持ちかけた事だった。二人に話し合いの場を作りたくて、優希に協力してもらったのだ。
「今更だけど、よく協力する気になったわね」
「まあね。雪が桜井さんと仲良いのは知ってたし、このままじゃフェアじゃないから……まあ、雪を渡すつもりは無いけどね」
「……やっぱり、私あんたのこと苦手だわ」
「そう?私は結構好きだよ。純のこと」
その言葉は無視して、純は歩き出した。
「あ、杏奈……」
立花さんから雪の中学の頃の話を聞かされて、この教室に連れてこられて、待つように言われた。そしたら、雪が来た。
そんな前のことじゃないはずなのに、久しぶりに名前を呼ばれた気がする。しかし今度は私の方が、どう返事すればいいかわからない。
向き合うのが怖くて、雪の顔も見れない。
「その……ごめん。変な態度取っちゃって」
雪が謝ってくれた。これで私が気にしてないよ、これからもよろしくね、と言えば何事も無かったように私たちの関係は元に戻るだろう。
それでいいじゃないか。こんな気まずいのはお互い嫌だし、早く仲直りしてしまおう。
「……雪の方が、全然自分のこと話してくれてなかったじゃん」
言葉が裏返って、本音が零れる。
「え……?」
違う。そんなことが言いたかったんじゃない。そう思いつつも、口からは本音が止まらない。
「私にはピアノは少しやってたくらいって言って、中学の頃にそんな事があったなんて、言ってくれなかったじゃん。そのくせに……!」
怖くて、雪の顔が見れない。もうダメだ。一度漏れた本音は濁流のように流れてしまう。
「そのくせに、バンドに賛成したら拗ねちゃって……!」
頭に血が上っていくのがわかる。それでも口は止まらずどんどん言葉をぶつけてしまった。
ふっと顔を上げると、雪が顔を覆って泣いているのが見えた。その瞬間、頭に上っていた血がサーっと引いていった。
「あ……ご、ごめん雪!言いすぎた。違くて、その……」
慌てて雪の元に歩み寄ると、雪は私にすがりついてきて、涙で途切れ途切れになりながらも話し始めた。
「ううん、私が、いけなかったの……杏奈の言う通り、ごめん、ごめん……」
「いやいや、大丈夫だよ。ほら、泣かないで」
雪が子どものように泣きじゃくり、私に抱きついてくる。
「私、杏奈に嫌われちゃったって思って、怖くて、話せなくて……」
「私が雪のこと嫌いになるわけないじゃん。大丈夫だよ」
どのくらいの時間そうしていたか、しばらく雪をなだめ続けて、ようやく雪は泣き止んだ。
「ごめん……」
「また?大丈夫だって。ほら、怒ってないよ」
「ほんとに?」
「……まあ、ちょっとめんどくさいなとは思ったかも」
ついうっかり本音が漏れると、雪の目はまた潤んできた。
「やっぱり……」
「わー!違う違う!うそうそ!」
「……こういう所も、めんどくさいって思ってるんでしょ」
「いやいや、全然」
そう聞くこと自体が何ならめんどくさいのだけれど、私が雪の涙に異常に弱いだけなのかもしれない。
「雪に泣いてほしくないんだよ。私は」
他の人なら突き放して終わりにしてしまうのだろうが、雪にはそうできない。本音もぶつけてしまうし、辛い顔は見たくない。
「嫌なことも、嬉しいことも、雪のことは全部知りたい……」
雪の目元の涙を拭ってやる。長いまつ毛の向こうの大きな瞳に、私の姿が写っている。私の目にも、きっと雪の姿が写っているのだろう。
だんだんとその像が大きくなってくる。いや、私たちの顔が近づいているのだ。吸い込まれそうな、綺麗な瞳。私と雪の境界が、曖昧になっていく。いっそ、ずっとその瞳に私のことを閉じ込めてくれればいいのに……
「な、なんてね。友達だからね、友達……」
二人して、焦って顔を離す。危なかった。帰ってこられなくなるところだった。
「あ、うん。そうだよね、うん」
二人の間に流れた生温い空気から逃げるように、私たちは教室を出た。
全部知りたいなんて、本当だろうか。さっきの雪の……私の行動の意味を、私は受け止められるのだろうか。
いつかこの本音も、ぶつけられる日が来るのだろうか。
「雪先輩!バンドすっごくかっこよかったです!」
ステージが終わると、真希ちゃんが真っ先に飛び込んできた。
「真希ちゃん、ありがとう」
「雪、お疲れ様」
「純、ありがとう。あれ、杏奈は?」
純が指さした方を見ると、杏奈は少し離れた場所でぎこちなく手を振っている。純が早く来いと手招きすると、ノロノロとこっちに来た。
「雪、お疲れ。良かったよ」
「う、うん。ありがとう」
お互い、前とは違う気まずさがある。あの時二人で話して以来、杏奈に対して何となく緊張してしまう。
「えっと……軽音部、入るの?」
「いや、それはまだ考え中……」
何を話せばいいか考えていると、優希ちゃんに呼ばれた。少し助かったと思いつつ、その場を離れた。
「じゃあ、また後で」
「うん、また」
――――――
「それにしてもまさか、雪先輩がバンド組んだのが立花先輩とは。びっくりだよ」
「朱音、立花さんのこと知ってるの?」
「知ってるっていうか、有名だからね。一年の間じゃ立花先輩派か七瀬先輩派かに分かれてるくらいだから」
立花さんはわかるけど、未来もそんな人気になっているのか。
「もしかしたら、今日のステージ見て雪先輩のファンも出てきちゃうかもね?」
「それは……」
否定も肯定もできない。そうなってもおかしくないけど、そうなってほしくないような……
「冗談。でも雪先輩、立花先輩に誘われてもなびかないなんて、本当に杏ちゃんに気があるんじゃない?」
「…………」
それに関しても否定も肯定もできない。
「え、ほんとに?」
「いや……うーん……」
以前、立花さんから中学の頃の話を聞いた後の事を思い出す。立花さんは、私を空き教室に連れていく前にこう言っていた。
『私は雪の事が好きだし、本気で守るつもりだよ』
雪の気持ちが一番だけど、私と立花さんのどちらがふさわしいのか……
成績も優秀で、後輩からも人気な立花さんと、私。
「勝ち目、無いかもなあ……」
「杏ちゃん?」
「いや、なんでもない。さて、そろそろ行こっか」
無事に文化祭は終了し、片付けが始まった。一つの行事が終わったものの、私たち二年生はまだどこか浮き足立っている。というのも、もうすぐ修学旅行があるのだ。
バンドのことであまり準備には貢献できなかった分、片付けはしっかりやろうとゴミなどをまとめていると、芽衣が手伝いに来てくれた。
「芽衣、ありがとう」
「うん……あのさ、雪」
芽衣が小さく息を飲んで、覚悟を決めたような顔をした。
その後の芽衣の言葉で、私たちの関係はまた大きく変わることになる。
「私……修学旅行で、杏奈に好きって言う」
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