追悼の詩

音澤 煙管

何度目の空だろう……




意味があるから、

この世に生まれてきたんだ。


訳があったから、

あの世へ旅立っていったんだ。


今生きて居る者は、

意味も訳も理由もあるんだ。


前世や後世を語る者たち、

君たちには生きる価値を、


解って居るのかい?

意味があるかい?

理由を語れるかい?



幼くして亡くなっていった者、

不慮の事故に遭った者、

どこかへ死に場所を探しに出て行った者、

あの世へ逝く前に叫んだ者、



皆んな、

ぼくらの仲間だったんだ……




泣いていた季節が終わり、

明るく暑い季節に変わったこの空を

ジーッと見上げて飼い猫のぼくが、

思った事だった……




あいつら、

あっちの世界で

元気にやってるかなぁ?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

追悼の詩 音澤 煙管 @vrymtl

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ