第20話4-4:コメントの返事


 「それで咲がいつもと様子が違うのか‥‥‥」


 「宮本君も今日は休みね?」


 

 お昼休み私は七海と優子に昨日の事を正直に話した。

 咲は学食に行くと言ってここにはいない。

 お弁当を忘れたと言っているけど、私たちと一緒にいたく無いのだろう。



 「七海、私どうしたらいいのかな?」


 「どうしたらも何も、真菜自身は宮本君の事どう思っているの?」


 「私は‥‥‥」



 今までに好きになった男の子なんていないし、咲のこともあるし、そもそも大好きだったのはWeb小説で‥‥‥



 「まあ、彼氏とかそう言ったかたっ苦しいのじゃなくて友達でもいいんじゃない? 付き合うかどうかじゃなくてさ」



 優子は興味なさそうにお弁当をつついている。

 七海もお弁当を食べながら私にぴっと箸を向けて言う。



 「咲のこともあるだろうけど重要なのは真菜の気持ちだよ? 優子の言う通り付き合うどうのまで考えなくたって友達でもいいんじゃない?」


 「簡単に言う‥‥‥」



 不満を言いながら私はもう一度考えてみる。


 宮本君自身は良く知らない。

 でもみやむーさんはコメントの返信とか見る限り律儀だし悪い人には感じない。



 「宮本君は分からないけど、みやむーさんは悪い人じゃないと思う‥‥‥」


 「なにそれ?」


 「同一人物でしょうに」



 七海も優子もそう言って笑う。

 しかし私にしてみれば重要な問題。



 ため息を吐きながら宮本君の席を見る私だった。

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