第14話3-5:苦悩


 「ほれ、ホームルーム始めるぞ。みんな席に着けぇ~」



 七海とテンション高めでハイタッチまでしたしまったのに担任の先生が入って来てショートホームルームが始まる。

 慌てて自分の席に着く私。

 そしてスマホが取り上げられてはかなわないので、すぐにカバンにしまい込む。


 先生が何か言っているけどさっきの返信の事で頭がいっぱいで何言っているか全然入ってこない。



 うーん、そうするともう一つのコメントにも返信あるかな?



 私はその事だけで休み時間が楽しみで仕方なくなるのだった。



 * * * * *



 「え?」



 待望の休み時間、お弁当を引っ張り出すより先にスマホを取り出した。


 そして早速画面を見ながら次の私が書いたコメントを見る。

 ちゃんとこっちのコメントにも返事が書かれている事にワクワクしながら読んでみると‥‥‥



 「さっき返信が有ったの気付いたけど、真菜これって‥‥‥」


 咲もスマホを持ちながらこっちへ来る。

 そして七海も。


 私はもう一度コメントの返事を見る。



 『コメントありがとうございます。わざわざこの小説を読んで頂いて感謝しかありません。ですが、続きを書くのがどうしても出来なくて、どうしてもどうしてもヒロインの事が書き連ねるのが難しくて、楽しみにしていただいている事は重々承知していますがもうしばらく更新はお待ち下さい。自分も何とか立ち直る為今しばらく時間がかかりそうなもので。 みやむー』



 それは作者のみやむーさんに何かあった事が如実にうかがえる返信だった。



 「みやむーさん私たちにも同じ内容の返信だったわね」


 スクロールして下に書かれたみんなのコメントに対するみやむーさんの回答をみんなで見る。


 「何が有ったのかな?」



 「これは‥‥‥そのモデルの女性と何か有ったんだ、きっと!」



 七海はそう言って画面を見せる。


 

 「最初の真菜のコメントの返信後はみんな同じ回答になっているもんね。相当精神的に来てるよ、これ」



 「どう言う事七海?」


 七海は有る場所を指さし言う。


 「ヒロインの事が書き連ねるのが難しいって書いてあるでしょ? モデルの女性にフラれたか何かしたんじゃないかな?」



 「えっ!?」



 何それ、じゃあみやむーさん失恋中!?

 だから更新が出来ていないの!?



 「うわー、なんかリアル~」


 「でもさ、物語の中のヒロインについて書くのが難しいって言うんじゃそうとしか思えないよ~」



 咲も七海もそんな事を言いながらお弁当を広げ始める。

 そしてここに作者みやむーさんについての座談会が始まるのであった。

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