第5話 もう一度

彼の匂い、身体、感触。一気にあの頃に戻った。気がついたら私は涙が溢れていた。

彼の事が好きだったんだなぁ〜…思い知らされる。

沢山泣いて寝てしまった。起きたら、もう夜だった。彼は、俺仕事あるからもう行くぞ〜と。私は、又、やだ!と駄々を捏ねていた。

姫、これでも俺は社長さんなんだぞ、お前わかってないと思うけど。

そうだよね、わかった。最後にキスをして見送った。数日経っても、彼の事が頭から離れなかった。あ〜会いたいな。自分何やってんだろう。自分でもわからなかった。連絡先も消せずにいた。

またメッセージを送ってしまった。

どうしよう、会いたくなってきた。

彼からは、我慢してくださいのメッセージと涙の顔がついた絵文字が送られてきた。わかった。私も同じ絵文字で返した。又数日が経ち、もう一回だけ会う。お願い。と送ってしまった。彼から、大丈夫か?!と。

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