第3話 後悔

はぁ〜。なんで、あの時じゃあね!バイバイ!って出来なかったんだろうと今更ながら後悔した。

だって、もう別れているのだ。自分からサヨナラしておいて彼にも悪い気持ちだった。

その日の夜、私からメッセージを送った。

姫だよ。別れてから、何処かで会うかなと思ってたけど意外に会わなかったね。

そうだな、俺も何処かで会うかなと思ってた。

私、来週火曜と木曜空いてるけど。そっちの予定どうかな?

火曜日が良いかな。うん、わかった。待ってるね!

私は、来週が待ち遠しくて、楽しみで嬉しい気持ちを抑えられなかった。火曜日の午後、彼の車が私の家の前に停まった。ドアを開けて彼の助手席に座った。久しぶりの感覚だった。

あっちまったなぁ〜。彼は笑いながら話した。

いつものハンバーグ屋さんへ車を走らせた。

彼に話したい事は山ほどあった。毎週、日経ヴェリタスを欠かさず読んでいる事も読書を続けている事も株の疑問も。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る