第10話

学生たちが何やらDr.スティーブの研究室のあるキャンパスの西側奥にある8号館の周りで騒然としている。


何が起こったのか?

連邦警察の車が次々とキャンパスに入ってくる。


ただ事ではない何かが起ころうとしている嫌な予感がした。


何か胸騒ぎがする…焦りの汗は油のように滴っては落ちる…


何やら女性の叫び声が聞こえたんだ❗️

と1人の青ざめた学生が言う。


何処から?


研究室からです。Dr.スティーブの…

彼はDr.スティーブの研修生の1人で確か、ジャックとかいう学生だ。


そして古い時計台の音が鳴り響き、12時の時を刻んだ時、封鎖されていた学部の研究棟から連邦警察の数人に囲まれて白髪の老人が連行されて出てきた。


Dr.スティーブハリスは笑みを浮かべて勝ち誇ったように声を張り上げ、何かを叫んでいた。彼が乗せられた車は護衛車も合わせて威圧感を漂わせていた。


学生たちが騒がないように事務員たちが出てきたが、学生たちは目の当たりにそれを見ようと次々と集まって8号館の辺りは雑然となった。


ついに始まっちまったな…。

学生たちの中にいた初老のアジア人の男性がこう言う。


ど、どういうことですか?そして貴方は?


私はDr.リー。貴方がMr.ケンかい?

なるほど、いかにもあんたは優秀かついかにも病んだ人間のように見える。


一緒にランチでも食うかな?Mr.ケン。

この件は大体察しはついている。私の話を聞いてみるかな?君には理解できるか?分からんが…


とこの初老の男は不気味な笑みを浮かべながら言った。

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