第3話
今アメリカになぜ行くのか?それは僕にもよく分からない。研究とはいえ、僕の心の赴くまま旅をしたかったのかもしれない。
記憶が途中から飛び飛びなのだ。アルコールの飲み過ぎなのか?元々病んでいる症状なのか?なんでアメリカなのか?もさっぱり分からない。
ともかく研究員として僕はアメリカに渡る。
アメリカが僕を呼んでいるような変な気にもなっていた。
僕は洋子と離婚して生きるのにすっかり嫌気がさしていた。
前に話しただろうか。僕の元妻の洋子にはともみという妹がいる。姉との離婚でダメになった僕を見てともみはコンタクトを密に取るようになぜかなった。
ともみは洋子の妹というべきか?
どう見ても外見は女だ。しかもこの上なく美しい。
だが…ともみは男の機能を持っている。
しかし僕は彼女に惹かれた。そして姉と離婚した後ともみは僕の癒しになっていた。
ある日からともみの体を愛するようになった。
あら、テレビ番組に出演する女優さんの中には男の機能を持った女優はかなりいるわよ、
と彼女は言った。
先生の紹介で洋子と出会う前から僕はともみとは知り合いだった。
学生時代にテニスを教えたのをきっかけにともみとは出会った。
純白のスコートの股間に男の機能があることは僕も含めて誰も知らないで彼女はコートのマドンナだった。クラブハウスでは男たちは彼女の虜になった。僕とともみが男と女の関係?当時は想像もしなかったが…。
イルカ財団の奨学金制度に申し込んだら金はもらえた。ともみや洋子の父親の先生の口利きはもちろんだったけど、僕は実際イルカ研究所に勤めていたからでもあった。
イルカの脳を研究している先生はあるイルカの脳から出る電解を発見した。それをまとめた研究論文を国際学会で発表したとか。
「お前さんのことは、ハーバード大学のスティーブ教授によろしく伝えてある。まあ、しっかりやってくるのだよ」と先生は言った。
ともかく、洋子とゆきの思い出を胸にそして、ともみに別れを告げて日本において僕はニューヨーク行きの飛行機に乗り込んだのだった。
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