今日の一曲「薔薇ード」


 @Messiah_ore。

 プロフィールコメントは「俺は俺を抱きしめて生きていく。」

 現在の居場所は「君の、記憶の、ど真ん中」。


 プロフに記載されてる全ての字面が強すぎるお方、「俺」(以下、愛称を込めて「俺さん」と呼ばせていただきます)。Twitterに救世主の如く現れ、様々な御業を見せつけてくれたお方です。


 一度ホストのRoland氏ともコラボしており、彼の名言「俺か、俺以外か」という文句にもう一つ意味を付け加えたという伝説持ちです。


 そんな俺さんですが、作曲センスも超一流です。Apple Musicで確認できる分ですがミニアルバムを一枚、シングルを三枚、参加作品が一枚存在しています。ジャンルはテクノやHIP HOPなど、打ち込みが多い印象です。



 そんな俺さんによるメジャーデビューシングル曲が、ロックバラード構成の「薔薇ード」。


 赤い薔薇を片手にどこかを見つめる、キリストめいた表情をした俺さんが写ったジャケットですが、なんといっても一番目を引くのは「6分間、息継ぎなし」のキャッチコピーです。


 実際曲を聴いてみると、歌い出したが最後、俺さんのボーカルは曲の終わりまで途切れることなく、美しく歌い切ります。


 俺さん曰く「これは有名な話かもしれないけど、300年前からトレーニングを続けていて、400年は一息で歌い続けることができるんだ」とのこと。



 それで、肝心の音楽ですが、こちらも完成度が高いです。


 かのバッハ作曲「トッカータとフーガ」(あの『チャララー、チャララララーラー』と始まるクラシック曲)をイントロに引っ提げて始まります。


 全体的にクラシック然としたコード進行ながら、ロックの匂いが感じられる唸るギターやバラードを引き立てるピアノ、一瞬一瞬しか登場しないからこそ目立つシンセなどなど、ポップなロックバラードに必要な要素が全て入っています。


 短く纏まったギターソロの後に繰り出されるバッハの「主よ、人の望みの喜びよ」をサンプリングしたメロディは、俺さんの優しさに思わず笑ってしまうでしょう(この部分ですが、同じサンプリングをしているGoing Steadyの「銀河鉄道の夜」を思い出してしまいました)。



 個人的にはQueenの「ボヘミアン・ラプソディ」のような、曲に何面もの場面が見え隠れする複雑な曲にも、GRAYの「However」のような王道にドラマチックなバラードにも聞こえるから不思議な一曲と感じています。


 寂しい夜にふっと微笑みたい、そんな時に是非聴いてはいかがでしょうか。

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