第21話 レクリエーション
新大阪に到着した僕らは、バスで二時間ほど移動しながら大阪観光をしたのち、宿泊するホテル『ホテル・アンドルーモス新大阪』で各々部屋待機となった。
とはいえ、時刻はすでにお昼を過ぎて四時近く。あとはレクリエーションと夕飯を待つだけという状態だ。
「おい春斗、もう行くぞ」
「うん」
ちなみに部屋は犬塚くんとの二人部屋。WiFi完備かつ部屋にはそこそこの大きさがあるテレビも設置されている。
僕は犬塚くんと共に部屋を出て、大広間に移動する。
修学旅行あるあるの意味のわからないレクリエーション。言っちゃなんだけど、なんのためになるんだろう……。今更親交を深める必要ないじゃん。
そんなことを思う僕だが、このレクリエーションは僕にとっては大事なイベントになる。
沖矢さんと話したい!
……え?新幹線の車内で話したろ、って?
ははは……笑っちゃうよね。
ずっと酔いと激闘してたからロクに話さなかった、なんてさ!
というわけで僕は沖矢さんと全然話せていない。
仮にもしここで良い感じの雰囲気になれたなら、夜、ホテルの部屋の中で、このレクリエーションで話したことの続きをLINEしあう。なんていうことが出来るかもしれない!
さあ!レクリエーションの中身はなんなんだ────!
『レクリエーション始めるぞー!今回は皆でスピードジャンケンだ!』
学年主任の先生がマイク越しにそう言うと、当然皆、呆れるしかなかった。
なんでだよぉぉぉおもぉぉお!!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます