依存


中学3年になった頃から、私は不登校になった。

いじめの影響でもあったが、ドロドロの私の顔を彼に見られたショックで、毎朝吐くようになったのだ。

吐瀉物は、水をかけられた時のわたしの顔に見えて、余計気分が悪くなった。


どうすれば、この不快感は治るだろうか。

毎朝吐く度に考えて、考えて考えて、考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて、


やっとわかった。

メイクをすればいいのだ。

あのドロドロになった顔を思い出す事がないくらい、可愛くなればいいのだ。


それから、毎朝吐く前に、メイクをした。

頑張って可愛く、誰よりも、綺麗に。

半年ほど経って、やっと自分の納得いく顔を作れるようになった時、半年ぶりに外に出た。


平日の昼間に、外をほっつき歩く少女を見る大人の目は、けして綺麗なものを見る目ではなかった。

だが、その視線さえ嬉しかった。

もっと私を見て、

可愛い私を見て、

綺麗な私を見て、

見て、見て、見て、見て、見て、見て、見て、見て、見て、見て、見て、見て、見てよ、もっとちゃんと、もっと、見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て


翌日、私は学校へ行った。

彼の姿を見るために。

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