第8話 えぇ?えぇ!嘘ぉ!15年の歳月って…
「どうだぁ?驚いただろう?」
「そりゃ、ビックリですよぉ。」
「あぁ、そうそう、ビックリするのは…まだ、早いぞぉ。ところで、ここ2日間の間に誰かに会ったかい?」
「えぇ、どうしてですかぁ?寿命が伸びているんだよぉ?あぁ、これをかけてみなぁ?」
「これは何ですかぁ?これは、今の情報が空間に移し出されるんだよぉ。」
「ほらぁ、木崎 秋代(20才)生年月日〜2000年9月25日生まれ 身長〜167センチ 体重〜45キロ …。」
「ちょっと、見ないで下さいよぉ。恥ずかしいじゃないですかぁ…」
「しょうがないだろう。クライアントなんだからぁ。見てもらいたいのは、ここだよぉ。寿命と収入(残金)と徳だなぁ。」
「えぇ、寿命が90才ですかぁ?すごい!収入は1390万円…って。おかしいなぁ。1500万円あったはずですけど…」
「それは…家賃代、家電、引越代などで80万円ほど+私の派遣代で3×10万で30万円で合計110万円です。」
「ちょっと、ちょっと、80万円は解りますが、30万円は何とかなりません?」
「そうだよなぁ…知らなかったんだもんなぁ。」
「解ったよぉ。後で駅前でスクラッチを10枚購入してくれ、元は取れるはずだから?ちなみに、日記には書かなきゃ…もとは取れないからねぇ?あぁ、そうそう、さっきの話だけど…おかしいんだよぉ。実はなぁ…寿命が74歳だったのに90歳になっているんだよぉ。」
「えぇ?そうなんですかぁ…アパートの近くのコンビニ…ミルクの絵柄の看板に行って茶髪のお兄さんに会ったんですよぉ。」
「あぁ…なるほど。そういう事かぁ?人脈が1人追加されたのかぁ。」
「えぇ?どういう事ですかぁ?」
「ここを見てもらえるかなぁ…そうそう、人脈ってところねぇ?すれ違っても人脈は増えないのだけど…話たり何かしらの縁があれば人脈は増えるのさぁ…。でも、始めて会う人はお互いに顔と名前が一致しないと駄目なのさぁ…。契約した段階では、もちろん0人だけど…ほらぁ1人だろぉ?」
「本当だぁ。という事は私の知り合いですかぁ?」
「まぁ、そうなるなぁ。後でクリックしてみると良いよぉ。」
「あちゃ、まじかよぉ。実はなぁ…。君がもともと住んでいた駅から3駅離れた場所にアパートを借りたみたいなんだよぉ。アパートの近くには、同級生の片岡さんと田中くんが住んでいたのさぁ。」
「という事は、茶髪のお兄さんって…えぇ?えぇ!嘘ぉ!15年の歳月って…。怖いなぁ…いったい何があった。」
「そうだねぇ…八百屋を廃業してコンビニを経営していた「田中屋」がコンビニになっていて、田中タカシさんがたまたま、店番をしていて出逢ったという事だなぁ。ちなみに2浪中だなぁ。茶髪はオシャレだから気にする事はないけどねぇ…」
「そうなんですかぁ。ところで、片岡さんは?」
「マミヤスーパーを経営していた、間宮 真一と結婚して2年目だなぁ。高校生の頃からバイトをして、できちゃった婚だなぁ。子供は2歳だなぁ。あぁ、ちなみにここからだとバス停からバスに乗って15分で終点の武蔵ヶ丘車庫から歩いて2分だなぁ。あぁ、ちなみに駅は反対方向で20分ねぇ?」
「えぇ!そうなんだ…。」
「それじゃ、気分転換に外にでも行きますかぁ?」
「いえ、結構です。あなたといると「実は…」と後で残高が減りそうですから…それにこのサングラスは100万円ですとか言うでしょ?」
「おぉ!流石だなぁ。実はそうなんですって、今回は言わないけど…紛失したり、壊したりしたら、1回目は無償で交換出来るけど…2回目は100万円かかりますので注意してねぇ?」
「ほらぁ、ほらぁ、始まった。最悪じゃないですかぁ?詐欺、ペテン師、悪魔!!」
「おい、おい、悪魔って、せめてそうだなぁ。サタンにしてもらえないかなぁ?実際、そうだけど…」
「えぇ!冗談でいったのに…。本当何ですかぁ?」
「嘘はつけないからなぁ。そりゃ、「死神」っと、対等に話せるのは、「サタン」ぐらいだろう?天使と悪魔は敵対同士で…まぁ、戦友というかライバルかなぁ。」
「という事は…「天使の日記帳」も存在するのですか?」
「そりゃ、もちろんあるけど…あれは駄目だよぉ。」
「えぇ?どうしてですかぁ?私、そっちの方が良いけどなぁ…」
「でもよぉ。「天使の日記帳」はさぁ?逆だぞぉ。お金とは無縁で争いは避けて徳だけを得るんだぞぉ。聞こえは良いけどさぁ。人間には向かないって…。後で後悔するパターンになっちまうけど、どう思うよぉ。本当に幸せだと思うかなぁ?少し、考えてごらん?人間には欲があるだろう?食欲、性欲、物欲などを全部失くす事出来るかよぉ。」
「確かに…食欲はあるし、お金で多少なりのお洒落もしたいし、結婚もしたいかも…」
「だろぉ?だからなぁ、「天使」が輝いて出てきて「あなたは選ばれた人間です。」とか何とか言われて、「これで世界を幸せにして下さい。」って言われて「天使の日記帳」を渡されたらどうなる?結果として、「世界平和だぁ!差別のない世界に…!」とか叫び出してなぁ。しまいには、「この世の中を変える」と言って選挙に立候補して、国民の支持を受けて当選して政治家になっても派閥争いに負けて野党になるだけさぁ。」
「本当に幸せに出来るのはどんなに小さくても家族だけ何だよぉ。」
「確かになぁ。」
「はい、有難うございます。今のは「詐欺」ではないよなぁ。確かに…って言ったよなぁ。つまりは、納得した事になるなぁ?」
「それがどうしたのですかぁ?」
「アドバイザー料を頂きます。」
「最低!ペテン師!悪魔!サタン!!」
「やっぱり、人間はこうでなくちゃ…アドバイザー料なんてもらわないよぉ。少し試しただけだよぉ。つまり、「何を言いたいか?」っと言うとなぁ…「天使の日記帳」を仮に持っていても、結果として同じような回答になると思わないかい?」
「確かに…。」
「だから、「天使の日記帳」も「悪魔の日記」も使い方を誤れば「地獄」にもなるし「天国」にもなると言いたいのさぁ。」
「あぁ、有難うございます。」
「では、早速、スクラッチをしに、駅に向かうぞぉ。」
「はい、はい、着いて行きますよぉ。先生。」
「おぉ!良いねぇ…先生かぁ。照れるなぁ。」
「ハァ。男って単純だなぁ。先に生まれたから先生って行っただけなのになぁ…」
「どうした?何か言った?」
「いえいえ、頼もしくてかっこいいなぁ…って。」
「ますます、気にいった、さぁ!行くぞぉ。」
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