第6話 日記推進管理局との契約
「すいません、何もないのですが…どうぞ、上がって下さい。」
「あぁ、そうそう、冷蔵庫にショートケーキと戸棚の2番目にダージリンティーが入っているので出して貰えれば大丈夫だよぉ。あぁ、それとそうだなぁ。座布団はタンスの中に入っているから出してねぇ?宜しく。」
「えぇ?私も知らないのに…?どうして?」
「そりゃ、そうさぁ。事前に手配しなきゃ出来ないけど…ここに来る前に、時空取扱局に頭を下げて頼みこんだからなぁ。流石になにもない状態だと辛いだろう?」
「そうですねぇ?「有難うございます。」ってならないでしょう?寧ろ、複雑何ですが?」
「大丈夫だよぉ。すぐに慣れるから。」
「慣れないと思うけど…」
「そうかなぁ…とりあえずは義務教育は受けているし、定時制高校は卒業しているから何とか生活は出来るけど…」
「ちょっと、どう言う事よぉ。全然、記憶がないんですけど…。」
「大丈夫。後でダウンロードしておきますから…」
「はぁ…?これからどうなる事やら?」
「まぁ、まぁ、そんな事言わず、まずはダージリンティーを飲んでショートケーキを食べましょう?ほらぁ、座布団を用意して?」
「それより、契約の話を聞かせて貰えます?」
「まぁ、まぁ、それより?はいはい、ショートですよぉ。おぉ!美味しいなぁ…ショートケーキ最高。食べないのぉ?」
「食べますよぉ。美味しい…最高!」
「ですねぇ?美味しいですねぇ?」
「だろう?特に人から奢って頂く甘いお菓子は最高だよなぁ。」
「ですねぇ?」
「あぁ、そうそう、請求書が後で来るから支払い宜しくねぇ?」
「えぇ?もしかして?」
「そうだよぉ。ここの家賃、家具、引越代、アルバイト先の手配などなど100万円ぐらいかなぁ?」
「えぇ?そんな大金ないですよぉ。」
「だから、これから契約するんだよぉ。1500万円がただで入るから、それなら大丈夫だろ?」
「まぁ、そうですけど…いつ?入金されます?」
「すでに入金されてますよぉ。明日にでも銀行に行って確認すると良いよぉ。」
「あぁ、有難うございます。ところで、詳しい事を聞かせてもらっても宜しいですかぁ?」
「かなり長くなるけど…大丈夫かなぁ?」
「もちろん、大丈夫ですけど…」
「まぁ、明日は休みを入れているから大丈夫だねぇ?」
「えぇ?そうなんですかぁ…私は今まで働いた経験はないんですけど…」
「大丈夫。身体が覚えているから安心してねぇ。」
「はぁ…、そうなんですかぁ。」
「そうそう、まずは「悪魔の日記帳」の話をしなければならないねぇ?この「悪魔の日記帳」は株式会社上西(文具メーカー)が制作しているんだけど…」
「株式会社 上西ですかぁ…聞いた事ないですけど…。」
「そりゃそうだよぉ。上西をよく見てご覧?もしくは西上にすると解りやすいかなぁ…読み方を変えて見るとなんとなく解るかもなぁ。または反対にしてよむと…」
「うえにし、にし、かみ、しに…えぇ?もしかして「死神」って事?」
「流石だなぁ…。そうだよぉ。死神のフェイクの会社だよぉ。でも、この世に存在する企業が「死神」が経営してる会社だとまずいだろう?だから、表向きは文具メーカーなのさぁ?通常はお役所との取引なので一般企業との取引はしていないけど…」
「そうなんですねぇ?ところで、どうして、そんな危険な日記帳を作ったのですかぁ?」
「それはなぁ…文明が発展すると…犠牲は付きものなんだけど…自然が破壊されるのが許せなかったらしいんだぁ。最近では、ヒートアイランド現象で夜中でも熱くないかい?それは、クーラーなどの冷房などを使って、外に温かい熱が外に出るようになって二酸化炭素が外に出ていたりするのが原因だったりする。すると、大気圏にあるオゾン層が二酸化炭素によって破壊されて、紫外線を遮断する事が出来なくなるんだぁ。すると、植物は酸性の雨によって破壊されてしまう。他にも、温暖化なんてぇ、聞いた事があると思うけど、大気の温度が上昇すると魚が住めなくなる環境に変化してしまう。というのも魚の餌になるプランクトンが住めなくなり、結果として魚がいなくなってしまう。結果として、自然だけじゃなく、自然破壊により、ゲリラ豪雨や台風が頻回に起こるようになってしまった。その為、秘密裏に試作品として、人間の過ちを未然に防ぐ為に、選ばれた権力者に託し5冊だけ作って渡したのさぁ。?でもなぁ…権利者たちは自分達の利益を優先し他人を幸せにしなかった。その為、その日記帳によって沢山の犠牲者が出てしまった。そんな訳で5冊のうち3冊の日記帳は秘密裏回収したが残る2冊は純粋無垢なおばちゃんに渡したのさぁ。」
「でも、その2冊の日記帳は私が持ってますが…」
「大丈夫だよぉ。君が持っていた2冊のうち、1冊はタンスの奥にあったので回収したから…。未使用だったので誰も触っていないからねぇ。」
「えぇ?でも、権利者が持っていたんでしょ?未使用でも未使用ではないですよねぇ?」
「そうなんだけど…。未使用でラップなどに覆われていたので、清掃局で前の持ち主の怨霊や呪いは除霊されて細菌処理されているから、未使用になるんだよぉ。それに、未使用じゃなければ流石に回収するのはこちらの損失が大きいから無理何だよぉ。たいていはお願いされて1億円で回収する事になるけど…。」
「なるほど…。それだけ危険な日記帳なら、1億円は惜しくないですよねぇ?」
「そうだろぉ?どうする?1億円払って手放す?それとも、ある程度稼いでから手放す?」
「そうですねぇ…ある程度稼いでから、手放したいなぁ。」
「ですねぇ?とはいえ、運気は取られてしまうけど…大丈夫かなぁ?」
「どっちにしろ。1億円以上は稼がないといけないからやむを得ないわぁ。」
「なら、契約で良いかなぁ?」
「はい、大丈夫です。」
「では、名前と住所と身分証明書を提示して記入してねぇ?念の為、マイナンバーカードだけはこちらのカメラで撮影します。あぁ、そうそう、くれぐれも犯罪だけはしないようにねぇ?例えば、保険金詐欺や殺人、それと自殺も御法度だから注意してねぇ?それと未来を想像するのも駄目だよぉ。宝クジが当たりますように…とか?素敵な男性が現れますように…も駄目ですからねぇ?」
「解りました。地道に頑張りますよぉ。」
「はい、それでは、説明と同意を行いましたので、それでは私は失礼致します。あぁ、念の為、取り扱い説明と注意事項を記載した用紙を置いておきますので確認してから使用すると良いと思います。では、失礼致します。」
「はい、有難うございました。」
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