11話 離婚7

11.離婚7


少しでもこのマンションから離れたくて、すぐにこのマンションの売却と新しい引っ越し先を不動産屋に依頼した。


なるべくこの辺りには近寄りたくないから、会社を挟んで反対側の地域に引っ越し先は決まったが、すぐに引っ越しできるわけではなく、来月の連休に引っ越す事になり、それまでこのマンションに住まなければならない。


気が重い・・・。


あっと言う間に10日間の休暇も終わる。


今でもまだ彩を愛してる、どうしても忘れられない自分がいた。


仕事に行きたくない、だけどこのマンションに居ると、彩への思いを引きずってしまう。仕事でもしなければやってられない。


そう自分に言い聞かせて会社に出社した。


周りからは『10日間、奥さんとイチャイチャしてたんだろう』

のような内容の事ばかり言われる。


心の中では、もういい加減これ以上俺のキズ口に塩を塗るようなことはやめてくれー ずーっと叫び続けている。


克己は、上司に妻の浮気が原因で離婚をした旨報告した、一応上司は気にかけてくれ、何かあったら言ってくれなるべく配慮するからと言ってくれた。


回りの同僚には、「実は、妻が浮気しちゃってね、離婚したんだよ」なるべくサラッと軽く答えた、そうでもしないと耐えられない。


その日のうちに 《高谷が離婚した、原因は奥さんの浮気》と広まった。



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