閑話① とある土曜日の…
翌朝の土曜日…。
この学校は土曜日に授業がない。
だんだんと意識が覚醒してきた俺は昨日の夜送ったSINEの返事を確認せずに寝てしまったのだということを思い出した。
今日行くかもしれないのに寝坊したってなったらまずい。
なので急いでSINEを確認する。
『行動班はいいよー。お姉ちゃんは明日ならいけるよー。』
と、千春。
『俺も日曜日なら暇だぜー!』
と、悠真
『皆が行くなら俺も自主練休もうかな…。』
と、暁人。
唯音以外の返信を確認し、一息ついていると電話がかかってきた。
発信者を見ると、『機織唯音』となっている。
『もしもし?どうした?』
『おはよ~。実はね~明日遊びに行きたいんだけどね~原稿が終わらなくて手伝ってほしいんだ~』
『お、おう。手伝うのはやぶさかではないが…。何か企んでる?
?』
『いいから~ほら早く~。』
『わかった。』
そう言って電話を切り、唯音の家に向かう支度をする。
唯音の家はいつも通り足の踏み場がない…あっ片付け忘れてた…。
「お邪魔しまーす。」
「いらっしゃい~。今日のご飯も期待してるね~。」
「やっぱり…。」
やはりこいつの目的はご飯だったようだ。
「とりあえず、お前の家を片付けるか…。」
「わ~い。ありがとう~。」
現在朝の十時、片付け終わるまでに何時間かかるのだろうか。
途中でご飯や原稿の手伝いを挟みつつ片付けていたら終わったのは夜の8時であった。
「燃え尽きた…。もう当分何も片付けたくない…。」
「ふふっ。おつかれさま~。ありがとう~。」
そういって唯音は倒れてる俺の頭を持ち上げて自分の太ももの上に置いた。
俗にいう膝枕である。
(なんと太もも柔らかいのか…。ってちゃう!)
「な、な、なにをしていりゅのかね君は!」
緊張しすぎてどもってしまった…。
「何って、膝枕だけど~?」
「そりゃ知っとる。なんでやっとんねんってこと。」
「?疲れてそうだったから…。」
そういった唯音は次の瞬間悪魔の行動に出た。
「いい子、いい子。」
そういいながら頭をやさしくなでてきたのである。
(こ…こいつどうした?)
「あのー唯音さん?どうしたんすか?」
「ん~?べつに~。」
「そ、そっすか…。」
(な…なんだったんだ?)
その後、九時になってようやく解放されましたとさ…。
めでたしめでたし。
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