第11話 今宵、時の色
今宵 風は肌に
冷たく シャワー上がりの 濡れた髪は
首筋に張り付いたまま
身体を滴り落ちる雫も
無造作にバスタオルに包んで
小さな寝息をたてながら
横たわる身体の傍に
素足の先からすべり込めば
わたしの身体の冷たさに
目覚めるあなた
その強き腕で
熱い胸の中に抱きしめ
その柔らかな唇は
言葉を 零すことさえ許さず
細き指先はしなやかに 花びらと戯れて
わたしの 白き肌を
真紅の紅に滲ませていく今、、、
蒼い帳の中へと 漕ぎ出した船
夜風に揺れて
あなた揺れて
今、時の色
あなた色になる
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