第10話 銀の月
蒼い夜空に
銀の月
刃のような月だから
シルエットは誰にも見えない
今宵
抱かれて揺れて
揺れて抱かれて
あなたに溶けていく
夜風に
紅色の花びら
零れる雫の甘い匂いが漂って
ふたりの身体に纏わりついていく
指さきが
淫らに、でも、確かに
辿りゆく先
吐息がほら、、
また紅色の花びらになる
吐息がほら、、
また零れる雫を誘う
今
銀の月
キラリと突いた、、、
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