第28話~貴央サイド~
カラーボールを用意すればお金が手に入る。
そんなこと、真弥に言ってもきっと信じない。
それ所か、怪しいことに手を貸しているのではないかと、怪しまれてしまうだろう。
「実は、友達の彼女がストーカーに狙われてるみたいなんだ」
「ストーカー?」
真弥が目を見開いて俺を見る。
俺は頭の中でどうにかつじつま合わせを考えた。
「そう。で、昨日その犯人が誰なのかわかったらしくて、今日彼女に付きまあとっているところを目撃したら捕まえてやることになったらしい」
「そんなことして大丈夫なの? 警察とかに相談した方がいいよ!」
「わかってる。でも、警察は被害が出ないと動かない。だから、すぐに行動に出ることにしたんだよ。だけど、もしかしたら犯人に逃げられるかもしれない。その時にカラーボールがあれば、相手に投げつけて捕まえられるかもしれないんだ」
自分でも驚くほどウソが出て来た。
時々言葉につっかえたが、真弥はすっかり俺の話を信用してくれたみたいだ。
「そういうことなら、手伝うよ」
真弥は渋々と言った様子で、頷いたのだった。
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